「明治大学の農学部を推薦で目指したいけれど、評定はどれくらい必要なのか」「農業体験や探究活動を続けていても、何を書けば学びたい気持ちが伝わるのか」。こうした悩みは、入試方式と学科を分けて考えると整理できます。農学部には、4学科を対象とする自己推薦特別入学試験と、食料環境政策学科の地域農業振興特別入学試験があり、条件も提出する文章も、当日の試験も同じではありません。
この記事では、2027年度の大学公式要項と提出用紙を確認し、出願資格、日程、学科別課題、講義を聞いて答える筆記試験、地域農業の計画を伝える発表までを解説します。例えば自己推薦の志望理由書は1000字以内ですが、地域農業振興では600字以内です。似た名称の書類でも、何を説明するかを読み分ける必要があります。
最初に自分が確認すべき条件を決め、次に経験や資料を整理し、最後に文章と説明を直す順番で読める構成です。2026年10月18日時点では、両方式とも2027年度の出願期間は終了しています。これからの年度を目指す方は、今年度の課題を練習材料にしながら、新年度の要項で条件を更新してください。早く始めるほど、評定や学習、調査のやり直しに使える時間を確保できます。

明治大学 農学部の推薦、何から始める?
明治大学農学部の推薦対策は、2つの方式の目的から選ぶ
自己推薦特別入学試験は、4学科それぞれの学びに向かう入試です
自己推薦特別入学試験は、農学科、農芸化学科、生命科学科、食料環境政策学科を対象とします。2027年度の募集人員は各学科10名で、公募生Aと公募生Bを合わせた人数です。Aの区分ごとに10名、海外経験のあるBに別の10名、と読むものではありません。
第一次選考は書類選考、第二次選考は特別講義、その内容に関する筆記試験、個別面接です。高校までに調べた内容を紹介する力だけでなく、入試当日に初めて聞く内容を理解し、自分の言葉で考えをまとめる準備が必要です。
「推薦だから学科の勉強は少なくてよい」と考えると、準備がずれます。例えば探究で植物を扱っていても、なぜその条件で結果が変わったのかを説明できなければ、経験と学習がつながりません。日々の授業を、書類や面接に使う理解の土台として積み上げてください。
地域農業振興特別入学試験は、将来の地域での役割まで考えます
地域農業振興特別入学試験は、食料環境政策学科のみの入試で、2027年度の募集人員は9名です。大学は、特定の地域の農業振興を担う意思と、具体的な計画、その根拠を重視しています。単に農業に興味があるという説明から、地域の誰と、何を変えたいかへ進む必要があります。
第二次選考は、10分のプレゼンテーションと30分の面接を合わせた総合面接です。自己推薦の特別講義や筆記試験を、そのまま地域農業振興にも当てはめないでください。発表資料を作る時間に加え、計画について質問される練習に時間を使います。
例えば地域の農産物を広めたいと考えるなら、「宣伝します」で止めず、現在の売り先、売りにくい理由、協力してもらう相手、費用や作業の負担を調べます。実態を知らないまま新しい仕組みを提案すると、地域への思いと計画の現実性が離れてしまいます。
自己推薦特別入学試験
4学科が対象です。学科別の課題と、特別講義を理解して書く準備を進めます。
地域農業振興特別入学試験
食料環境政策学科が対象です。地域の実態に基づく将来の計画と発表・対話を準備します。
出願のしやすさより、入学後に学ぶ理由を先に確認します
両方式は専願で、合格した場合に入学を確約できることが条件です。ただし、自己推薦特別入学試験で食料環境政策学科に出願することと、地域農業振興特別入学試験への出願は、要項で認められています。この例外を、別学科や他大学との自由な併願へ広げて解釈しません。
方式を選ぶときは、現在の条件を確認したうえで、大学で学びたい内容と将来の役割を言葉にします。地域で働く計画がまだなく、生命現象を研究したい関心が中心なら、まず学科の違いを調べることが先です。面接の形式だけで進路を決めないようにしましょう。
出典:2027年度農学部自己推薦特別入学試験要項、2027年度地域農業振興特別入学試験要項。
自己推薦特別入学試験の出願条件は、公募生Aの2区分を読み分ける

学業を基準にする区分は、農芸化学科だけ数値が異なります
公募生Aの区分①では、全体の学習成績の状況が、農学科4.0以上、農芸化学科4.3以上、生命科学科4.0以上、食料環境政策学科4.0以上であることが求められます。4学科を一律4.0と覚えず、志望学科の行で確認してください。
評定は出願資格に関わる数値です。条件を満たせば必ず合格するという意味ではなく、その後に書類や講義に基づく筆記試験、面接による選考があります。一方で「評定は参考程度」と考えて、学校の学習を後回しにするのも適切ではありません。
確認するときは、通知表の印象ではなく、出願に使う調査書に記載される全体の学習成績の状況を高校に尋ねます。例えば一部の得意科目だけを平均した数字では、出願条件を確認できません。確認した時点と、調査書の発行時点を記録しておきましょう。
学業以外の活動を評価する区分にも、評定条件があります
区分②は、学業以外の活動で優れた実績を有する人に対する区分です。評定条件は農学科3.5以上、農芸化学科4.0以上、生命科学科3.5以上、食料環境政策学科3.5以上です。活動実績があれば、成績の条件がなくなる制度ではありません。
生命科学科では、研究発表や懸賞論文などの実績を重視する旨が示されています。ただし、特定の大会名や順位を満たせば自動的に出願できる、という独自の基準は作らないようにしてください。活動の対象や継続性、提出する証明資料を要項に沿って確かめます。
区分①の評定条件を満たす人でも、学業以外の優れた活動実績がある場合は区分②を選べます。評定が高い人は必ず①という区分ではありません。どちらの区分で自分の学習や活動を説明するか、高校で確認した条件と資料をそろえて検討します。
区分①の評定
農学4.0、農芸化学4.3、生命科学4.0、食料環境政策4.0以上です。
区分②の評定
農学3.5、農芸化学4.0、生命科学3.5、食料環境政策3.5以上に加え、所定の活動実績が必要です。
共通の確認
評定の基準だけでなく、卒業時期、専願、必要な証明書、学科別課題を確認します。
卒業時期と学校の区分も、資格の一部です
公募生Aでは、所定の高等学校や中等教育学校などを2026年4月1日から2027年3月31日までに卒業、または卒業見込みであることなどが定められています。高等専門学校第3学年の修了や、指定された在外教育施設、専修学校高等課程などの扱いは、要項の該当区分で確認します。
これは地域農業振興特別入学試験の資格と同じではありません。例えば、すでに高校を卒業した人が自己推薦を検討する場合、卒業した日が指定期間に入るかが大切です。「既卒でもよい」「現役だけ」と短い言葉で決めつけず、期間と区分を照合してください。
調査書は、出願時点で最新の成績が記載されたものを使います。高校の事情で3年次の成績がまだ記載できない場合の扱いも要項にあるため、自己判断で数字を補いません。学校から必要な説明を付けてもらうかを、発行担当の先生と相談します。
明治大学 農学部の推薦、何から始める?
活動実績は、肩書きより継続した取り組みと客観的な資料で伝える
区分②の活動に、スポーツをそのまま当てはめません
自己推薦の公募生A区分②では、スポーツを除く学業以外の活動が対象です。科学に関する研究や発表、資格、社会活動、文化・芸術などの活動例が示されています。運動部での大会実績を、そのまま対象活動として扱わないようにしましょう。
活動の名前を並べるだけでは、自分が何を考えて取り組んだかは伝わりません。例えば研究発表なら、調べた問い、自分の担当、調査の方法、途中で変更したこと、発表後に分かった課題を整理します。表彰された結果と、そこへ至る努力の過程を分けて書くことが大切です。
参加証明があることと、要項が求める優れた実績として説明できることも同じではありません。参加した回数を増やすより、継続して何を確かめたか、どのような役割を果たしたかを振り返ります。判断に迷う場合は、活動内容と証明資料を具体的にして確認してください。
自分で作った資料だけでは、活動の証明になりません
活動実績を証明する資料には、本人の名前や活動内容が記載された証明書、作品、記事、書籍など、具体的・客観的な資料が求められます。自作の資料は参考として添付できますが、自作資料だけの提出は認められていません。
例えば自分で作った活動年表は、読み手の理解を助ける材料にはなります。しかし、その年表だけで外部の大会結果や活動内容を証明したことにはなりません。大学の指定に合う資料を確認し、活動報告書の番号と証明資料の対応が分かる状態にします。
資料は返却されないため、大切な原本をそのまま送らないよう注意が必要です。どの資料の何ページに氏名と活動が載っているかを整理し、説明文と照合してください。資料が多いほど伝わると考えず、提出した記述を支える資料になっているかを確かめます。
実績の事実
活動名、時期、自分の役割、成果を、確認できる範囲で整理します。
努力の過程
何に困り、どの方法を試し、考えをどう変えたかを記録します。
証明の対応
報告書の番号と、氏名・活動内容が確認できる資料を対応させます。
集団の成果と、自分の担当を分けます
共同研究や団体活動では、チーム全体の成果をすべて自分が行ったように書かないことが基本です。測定を担当したのか、資料を調べたのか、意見を整理したのかによって、自分が説明できる経験は変わります。役割が小さく見えることを恐れて事実を広げないでください。
自己PRでは、役職があったかより、どのような場面で判断したかを具体化できます。例えば意見がまとまらなかったとき、比較する条件を決めた、記録を見直した、相手の疑問を整理したという行動を振り返ります。ただし、実際に行っていない出来事を加えてはいけません。
活動を振り返る表には、成果、本人の作業、他の人の協力、次に残った課題の欄を設けます。この整理は、書類の誇張を防ぐだけでなく、面接で追加の質問を受けたときに自分の経験を正確に説明する準備にもなります。
出典:2027年度自己推薦特別入学試験要項・活動実績と提出資料。
公募生Bは、海外で学んだ期間と証明書を先に確認する
海外経験があるだけでは、Bの資格を満たしません

公募生Bは、日本国籍を有し、保護者の海外在留に伴う所定の海外就学などの条件を満たす人に関する区分です。外国の学校教育における12年の課程を、2026年4月1日から2027年3月31日までに修了または修了見込みであることなどが定められています。
日本の学校で学んだ期間がある場合には、最終学年を含めて継続する2学年以上の海外就学など、要項の細かな条件を確認します。短期留学や旅行、海外での活動経験を、卒業資格や在籍期間と置き換えて判断しないようにしてください。
例えば海外の学校から日本の高校へ移った場合は、最後にどの学校の課程を修了するかが重要になります。学校名、国、在籍開始日と終了日、学年、卒業予定日を時系列にまとめ、要項と照合することから始めます。
国際学校や飛び級は、本人の解釈だけで判断しません
要項では、所定の認定機関による国際学校の扱いや、12年に満たない教育制度、飛び級などへの確認事項が示されています。学校が英語で授業をするという理由だけで対象と判断せず、学校の認定と修了する課程を確かめます。
文部科学大臣が認定・指定する在外教育施設については、公募生Aに関係する扱いがあります。日本国外にある学校だから必ずB、という分け方ではありません。学校の所在地と教育制度を区別し、該当する要項の行を高校の担当者と確認してください。
資格に関する確認が必要な人は、文章を書く前に確認を始めます。学校から証明を取り寄せる時間や、時差を考えた連絡が必要になるためです。学科課題の完成を待ってから問い合わせると、準備の順番が逆になります。
就学の整理
学校名、国、学年、在籍期間、卒業・修了予定日を並べます。
保護者の在留
本人と保護者の海外在留を、指定された方法で証明できるか確認します。
書類の形式
原本や原本証明、言語、翻訳、学校の認定資料の要否を確かめます。
海外の証明書は、発行元と言語を確認します
公募生Bでは、経歴書、日本国籍の確認資料、本人や保護者の海外在留証明、卒業・修了の証明、成績証明などが関係します。成績は所定の期間のものを用意し、評価方法や学年なども読み取れるようにする必要があります。
日本語や英語以外の証明書には、要項に沿った翻訳の扱いを確認します。自分で翻訳したものを添えれば必ず受け付けられるとは限りません。原本と同じ内容であることの証明も、指定された発行元や方法に従ってください。
国籍確認には旅券の写しや戸籍など、指定の資料を用います。海外在留証明は本人と保護者について用意し、原則として在外公館が発行する証明、取得できない場合の保護者勤務先の証明など、要項の扱いを確認します。
高校の成績証明は3か年分が必要です。学校が原本と正しく同じ内容の写しであることを証明する方法も示されています。日本語・英語以外の場合は、大使館などの公的機関で認証された日本語または英語の訳文の原本を添えます。日本語学校は、この公的機関には含まれません。
各自の就学歴で必要な資料が異なるため、一般的な提出一覧だけで完了と考えません。例えば日本の学校に在籍した期間があるなら、その期間の成績の扱いも確認します。不明点は「海外出身です」だけでなく、時系列の記録と要項の該当箇所を示して整理しましょう。
2027年度の日程は、第一次・第二次・入学手続を分けて管理する
自己推薦特別入学試験は、講義と筆記を10月10日に実施します
自己推薦の第一次出願期間は、2026年9月1日から9月4日までで、締切日消印有効です。第一次合格発表は9月25日午前10時から、第二次出願期間は9月25日から10月1日までです。第一次に合格しても、第二次の手続を省略できるわけではありません。
第二次選考は10月10日に生田キャンパスで行われ、合格発表は11月4日午前10時からです。2026年10月18日時点で、2027年度自己推薦の出願と第二次選考は終了しています。翌年度を受験する人は、この日程をそのまま翌年の予定として使わないでください。
第一次受験票の発送は9月18日、第二次は10月6日が目安として示されています。発送予定日と手元に届く日を同じと考えないことも大切です。受験票が届いたら、氏名や学科、受験番号、当日の案内を確認します。
地域農業振興特別入学試験には、発表資料の別の締切があります
地域農業振興の第一次出願と第一次合格発表、第二次出願期間は自己推薦と同じ日程です。一方で、発表用データの送付期日は10月9日消印有効、第二次選考は10月17日です。受験者数によって10月18日に実施することもあります。
受験日は、第二次の出願書類受領後、受験票発送時に通知されます。両日を空けておくよう要項に記載されています。10月18日時点の案内として、全員の第二次試験が終了したと一律に扱わず、受験者は自分に通知された日を確認してください。
発表資料の提出は、第二次の出願とは別の準備です。例えば第二次検定料を納めたことで安心してしまうと、データの送付を見落とします。紙の資料、記録媒体、発送方法を、第二次の出願とは別の欄で管理しましょう。
両方式の第一次
2026年9月1~4日に出願し、9月25日に第一次の結果を確認します。
第二次の違い
自己推薦は10月10日。地域農業振興は10月17日、人数によって18日もあります。
地域の資料提出
発表データと印刷資料は10月9日消印有効です。第二次出願とは別に確認します。
入学手続と入学前教育まで予定に入れます
両方式の入学手続期間は2027年1月14日から1月22日です。手続は一括納入のみで、入学金だけを納めて残りを延ばす方法ではありません。具体的な納入方法や必要書類は、12月下旬に掲載される入学手続の手引を確認します。
合格者には、レポート作成や講義受講などの入学前教育もあります。期限内に課題を提出しない、不正を行う、講義に無断で欠席するなどの場合には、合格取消しを含む厳しい処分の対象になると明記されています。合格発表で学習と連絡確認を終えないようにします。
家族と共有する予定表には、試験日だけでなく、手続期間と入学前教育の連絡確認も入れてください。受験生本人だけが通知を読んでいて、費用を準備する家族に締切が伝わっていないという事態を防げます。
出典:2027年度自己推薦特別入学試験要項、2027年度地域農業振興特別入学試験要項。
自己推薦の提出書類は、志望理由・自己PR・学科課題を使い分ける
志望理由書と自己PR書は、それぞれ1000字以内です
2027年度の自己推薦では、志望理由書と自己PR書がそれぞれ1000字以内です。所定用紙を使い、本人が自筆で作成します。志望理由書では農学部の教育内容を踏まえて、学びたいことや計画、卒業後の目標を説明します。
自己PR書では、自分が力を入れた取り組みを、努力の過程が分かるように書きます。同じ経験を両方で使う場合でも、志望理由では大学で学ぶ必要性、自己PRでは本人の行動や考え方というように、説明する中心を分けると重複を減らせます。
例えば探究活動を扱うとき、志望理由に実験の全手順を詳しく書くと、学科を選ぶ理由が短くなります。自己PRには困難をどう見直したか、志望理由にはそこで生まれた疑問を大学でどう深めたいかを書く、と役割を決めてみてください。
調査書や振込連絡票も、出願の一部です
本人が作る文章のほか、入学志願票、振込連絡票、調査書などをそろえます。公募生A区分②では活動報告書と証明資料、公募生Bでは就学歴や在留などに関する書類が加わります。自分の区分に対応した一覧を使って点検することが重要です。
調査書は学校長が作成し、出願3か月以内に発行された厳封のものを提出します。本人が数字を書き換えたり、封を開けて確認したりするものではありません。高校には方式、学科、出願期限、必要部数をまとめて伝え、校内の申請期限を確認します。
提出物はA4片面印刷が指定されています。すべてを両面で印刷して紙を減らす、といった独自の工夫は避けてください。文章の内容と、指定通りに書類を用意する作業は別に確認し、発送前に両方を完了させます。
志望理由書
なぜその学科か、何を学ぶか、将来にどうつなげるかを1000字以内で説明します。
自己PR書
自分が行ったことと努力の過程を、1000字以内で伝えます。
学科別選考課題
志望学科の設問に答えます。字数、題材、手書きか入力かを個別に確認します。
文章を清書する前に、設問ごとの答えを確認します
最初から用紙に書き始めると、後で大きく直す負担が増えます。まず別の紙に、伝えたい結論、具体的な経験、そこから分かったこと、大学で学びたいことを書き出します。その後、どの書類に何を書くかを振り分けます。
書類ごとに「この文章を読んだ人が何を理解できるか」を一文にしてみてください。志望理由と自己PRの答えがどちらも「部活動を頑張ったこと」になっているなら、大学での学びが十分に書けていない可能性があります。
提出した書類の返還や差し替えは認められていません。完成した文章は控えを残し、面接練習でも同じ内容を使います。提出後に新しく調べたことがあれば、書いた内容をなかったことにせず、理解がどう深まったかを説明できるようにしましょう。
出典:2027年度自己推薦・志望理由書、自己PR書、入試要項。
農学科の選考課題は、2分野を組み合わせる理由まで説明する
食料か環境の課題を一つ選び、1000字程度で考えます
2027年度農学科の課題は、現代の食料または環境に関する課題を一つ挙げ、社会的背景や原因を具体例とともに説明するものです。そのうえで、農学科の6分野から2分野を組み合わせ、どのように解決へつなげるかを総計1000字程度で記述します。
6分野は、作物生産科学、動物科学、植物保護学、園芸学、ランドスケープ、農業農村工学です。課題では、選んだ分野がどう連携し、組み合わせることでどのような効果が生まれるかまで説明することが求められます。分野名を二つ入れるだけでは条件への回答になりません。
題材は大きいほどよいわけではありません。例えば「世界の環境問題」全体では、原因と解決方法が広がりすぎます。特定の作物を育てる場面、農地の管理、植物の病害など、どの場所や条件の問題を考えるのかを絞ると、調べる資料が定まります。
出願条件と準備の優先順位を早めに確認したい方へ
受験相談では、今の学年や活動状況から、最初に確認する条件と今週始める準備を整理できます。
- 出願できる方式と未確認の条件
- 評定・活動・書類のうち先に動く項目
- 志望学部に合わせた準備の順番
二つの提案を並べず、役割のつながりを示します
練習では、課題の原因を分け、それぞれの分野が何を調べ、何を変えられるのかを図にしてみます。一方の分野で生産の方法を考え、もう一方で栽培環境を整えるなら、両者がどこで支え合うかを説明します。ここでの整理は、公式の解答例ではなく設問を読むための方法です。
例えば栽培の改善案を考えるとき、植物そのものの特性だけでなく、水や土、周辺の環境によって結果が変わる可能性があります。ただし、具体的な効果や数値は資料で確認し、未検証の提案を実証済みのように書かないでください。
「相乗効果があります」という表現だけでは、何がよくなるのか伝わりません。「片方だけでは残る問題は何か」「もう片方がその問題にどう関わるか」を短く説明します。つながりを説明できない場合は、選んだ分野の役割をもう一度調べる必要があります。
問題を絞る
誰が、どこで、どのような条件で困っているかを具体化します。
原因を確認する
社会的な背景と科学的な仕組みを分け、資料から確認します。
2分野をつなぐ
それぞれの役割と、組み合わせることで補える点を説明します。
背景説明だけで字数を使い切らないようにします
下書きでは、問題の紹介、原因、分野ごとの役割、連携の説明に印を付けます。紹介だけが長く、最後に「農学で解決したい」と書いて終わる文章では、課題の中心となる組み合わせの説明が不足します。
字数を削る際は、同じ意味の言い換えや、資料の内容を必要以上に詳しく紹介している部分を見直します。反対に、分野を選んだ理由や因果関係をつなぐ文は残します。読みやすく短くすることと、必要な説明を省くことを区別してください。
最後に、自分の案が成り立つ条件を一つ確認します。地域や作物が変わっても同じ案が使えるのか、費用や管理の負担はどうなるのかを考えると、断定の強すぎる部分が見つかります。設問に答えつつ、分かっていない点も正確に扱いましょう。
農芸化学科は、化学式の説明と自分の経験をつなぐ
学んだ事象を、化学式または反応式を使って説明します
農芸化学科の2027年度課題は二つの問いです。一つ目は、授業や実験、課外活動で学んだ化学や生物に関連する事象を一つ挙げ、化学式または反応式を用いて詳しく説明するものです。式を除いて500字程度が指定されています。
二つ目は、その内容を学んだことで日常生活の視点や行動がどう変わったかを、本人の具体的な経験と農芸化学に関連する事柄を結びつけて500字程度で説明します。知識の説明と経験の説明の両方が必要です。
ここで重要なのは、実際に学んだ事象を選ぶことです。難しい研究を紹介しても、自分がどこで学び、何を理解したかを説明できなければ題材との距離が大きくなります。授業ノートや実験記録を見返し、自分が説明できる内容から検討します。
式を載せる前に、記号と物質の意味を確認します
化学式や反応式は、文章を専門的に見せる飾りではありません。何が反応し、何ができ、どの条件を考えているのかを説明するために使います。式に出てくる物質名や係数の意味を、教科書に戻って確認してください。
例えば食品や発酵に関連する題材でも、聞いたことのある式をそのまま添えるだけでは、選んだ事象の説明にならない場合があります。その式で説明できる部分と、式だけでは説明できない実際の条件を分けて考えます。
自分の実験結果を扱うなら、観察した変化と、その理由として考えた仕組みを区別します。色が変化したという観察から、資料で確認していない物質ができたと断定しないことが大切です。分からない部分は先生に確認し、根拠を持って説明できる範囲に整えます。
事象の説明
どこで何を学んだかを定め、式と文章が同じ現象を説明しているか確認します。
経験の説明
学ぶ前後で、見方や行動のどこが変わったかを具体化します。
本人の理解
用語や式を、原稿を見ずに自分の言葉で説明してみます。
生成AIを使わないという課題の注意を守ります
農芸化学科の課題には、生成AIなどを使用せず、自分の言葉で記述するよう明記されています。別学科の利用条件を持ち込んでよいものではありません。文章を自分で考え、学校で学んだ内容や資料を確認しながら作成します。
経験については、「生活に役立つと分かりました」で終わらず、何を見るようになったのか、どんな疑問を持ったのか、何を調べ直したのかを書きます。大きな行動の変化を作る必要はありませんが、実際の経験に戻って説明する必要があります。
一つ目の知識と二つ目の経験がつながっているかも点検します。化学の説明は発酵なのに、経験の段落は関係の薄い環境活動の紹介になっていないかを確認してください。二つの文章を別々に完成させるだけでなく、同じ学びがどう深まったかを読み合わせます。
生命科学科は、本の感想から生命現象の理解へ進める
教科書以外の一冊を読み、1200字以内にまとめます
生命科学科の2027年度課題は、生命科学や生物学に関連する書籍を一冊読み、その本を選んだ理由と、深く知ることができた生命現象を説明するものです。さらに、入学後に学びたい・研究したいことと、環境や食料問題などの解決に向けた自分の考えも述べます。
全体を1200字以内で、自筆でまとめます。選ぶ本は教科書とは異なる専門書または一般書で、タイトル、著者、出版社の記載が必要です。書籍を指定する課題なので、ウェブ記事だけを読んで代わりにすることはできません。
本を選ぶ際は、難しさや有名さだけで決めず、読んで生命現象を説明できるかを確認します。目次や序章から、自分の疑問に関係する内容があるかを見てください。読めない専門用語が多い場合は、基礎を調べながら理解できる範囲を見極めます。
要約と、自分が理解した仕組みを分けます
読書メモには、著者が述べていること、自分が理解できたこと、まだ分からないことを分けます。あらすじを長く書くより、一つの生命現象について、何がどのように働くのかを説明する練習が役立ちます。
例えば生物同士の関わりを扱う本なら、関わりがあるという紹介だけでなく、どの仕組みや条件が関係するかを確認します。分子や遺伝子の説明を含む場合も、名前を並べるだけで理解したことにしません。説明できない言葉は辞書や教科書に戻って調べます。
本の中の主張を、すべて確定した事実として扱わないことも大切です。研究で確認されたことなのか、著者の見方なのか、今後の課題なのかを読み分けます。この姿勢は、面接で「その点をどう理解していますか」と問われたときの説明につながります。
本を選んだ理由
自分の疑問と、その本の内容がどこでつながるかを説明します。
理解した生命現象
名称だけでなく、仕組みや条件を自分の言葉で説明します。
大学で深める内容
本から生まれた疑問を、学びたいことや解決の考えへつなげます。
提案は、書籍の内容から離れすぎないようにします
課題では、自分が考えた環境や食料問題などへの解決の考えも求められます。ただし、大きな技術名を付け加えるだけでは、書籍を読んだ意味が薄くなります。本で理解した仕組みが、どの問題のどの部分と関係するかを説明してください。
提案を実現済みの成果として書く必要はありません。どの条件を確かめたいか、現在の知識ではどこが分からないかを明らかにすると、大学で学ぶ理由が具体的になります。できないことを隠すより、調べるべき点を整理することが大切です。
1200字の中では、本の紹介に偏ると、入学後の学びや自分の考えを書く余地がなくなります。設問の各項目に対応する段落があるかを先に確認し、重複する説明を削ります。読書感想文として自然でも、課題が求める項目が抜けていれば修正が必要です。
食料環境政策学科の自己推薦は、感想文と調べ学習を別々に深める
課題図書は『食べる経済学』です
2027年度の課題図書は、下川哲著『食べる経済学』(2021年、大和書房)です。課題は、本人の問題意識を踏まえた約1000字の感想文と、興味を持った内容について調べる2000~3000字程度のレポートの二つです。
感想文と調べ学習を合わせて1000字にするわけではありません。また、本の内容を詳しくまとめるだけで、調べ学習が終わるわけでもありません。文献、新聞記事、統計などを調べ、自分の意見を述べることが求められます。
本を読みながら、気になった問いを記録してください。例えば、食べ物の選び方や流通に関する記述に関心を持ったら、何が自分の予想と違ったのか、どんな条件を追加で知りたいかを書きます。テーマを一つに絞る前に、自分の疑問がどこにあるかを探す作業です。
感想文では、考えが変わった理由を説明します
感想文は、面白かった箇所を並べるだけでなく、読んだ内容を自分の問題意識と結びつけます。読む前にどう考えていたか、どの説明に触れて考え直したか、何をさらに調べたいかの流れにすると、自分の読み方が伝わります。
ただし、感想を強く見せるために、経験を作ったり、著者が述べていないことを付け加えたりしません。該当ページを確認し、著者の説明と自分の解釈を分けます。短い表現に置き換える場合も、もとの意味が変わっていないかを見直してください。
感想文の最後に生まれた疑問が、調べ学習の問いにつながると、二つの文章を準備しやすくなります。大学が特定の構成を指定しているという意味ではありませんが、自分がなぜその調査を行うのかを説明する助けになります。
感想文の役割
課題図書をどう読み、自分の問題意識がどう深まったかを説明します。
調べ学習の役割
疑問に関係する資料を調べ、根拠を整理して自分の意見を述べます。
両方の点検
本の要約だけで終わらず、自分の問いと考えが読み取れるか確認します。
調べ学習は、問いを一文にしてから資料を集めます
資料集めを先に始めると、関連する話題を広く集めすぎて結論が見えなくなることがあります。まず「何が、どの条件で、どう違うのか」という形で問いを書きます。その問いに答えるために必要な資料を選ぶと、記事の紹介だけが続く文章を避けられます。
例えば食料の購入に関する問いなら、誰の行動を対象にするのか、どの地域や時期を見るのかを定めます。全国の統計と一つの地域の聞き取りを同じ規模の証拠として扱わず、それぞれから何が言えるかを区別してください。
調べた結果が最初の予想と異なっても、都合のよい資料だけを残さないことが大切です。どの点を考え直したかを書くと、調べ学習の過程が伝わります。「最初から結論を決めて、合う数字を探す」という進め方は避けましょう。
入力形式と出典の指定を、最後まで守ります
感想文と調べ学習は、Wordなどの文書作成ソフトで作成し、A4、40字×36行、明朝体10.5ポイントを基本とする指定です。冒頭には氏名、志望学科、在籍高校を記載します。他の3学科の手書き課題と混同しないでください。
図表や写真には番号、題名、出所を付けます。文献や新聞記事の出所に加え、インターネットの情報にはアドレスとアクセスした日を示します。保存した資料に出典を一緒に残しておくと、完成直前に探し直す負担を減らせます。
課題用紙では、生成AIの文章をそのまま自分のレポートとして提出することを禁止し、利用した場合にはどの部分でどう使ったかの明記を求めています。農芸化学科の全面的な使用禁止とは指定が異なります。いずれも、自分が説明できない文章や未確認の資料を提出しないことが重要です。
出典:2027年度自己推薦・食料環境政策学科第一次選考課題。
自己推薦の特別講義と筆記試験は、聞く・整理する・書くを練習する
60分程度の講義の後に、60分の筆記試験があります
自己推薦の第二次選考では、特別講義が60分程度、その講義に関する筆記試験が60分、個別面接が10~15分程度の予定です。大学は筆記試験で、講義の内容を踏まえた思考力、判断力、表現力を問うと説明しています。
一般的な小論文の型を覚えるだけでは、講義で示された内容を使う練習が不足します。初めて聞く用語や説明を受け止め、講師が何を問い、どの根拠から何を述べたかを整理する力が必要です。話のすべてを同じ重さで書き写す練習にはしないでください。
例えば公開されている学術的な講義を練習材料にするなら、テーマ、中心の問い、根拠、結論の欄を作ってメモします。これは当日の持ち込み条件を示すものではなく、日常の練習方法です。本番の持ち物や利用できる資料は、大学からの案内に従います。
メモは、説明の順番より関係を残します
講義を聞くときは、重要な用語の定義、比較している対象、原因と結果、例外や限界に注目します。用語だけが並ぶメモでは、後から文章にするときに関係を思い出しにくくなります。「何に対する根拠か」を短い言葉で添える練習をしてください。
数値が示された場合も、数字だけを残さず、何を測った数値か、どの条件の比較かを記録します。例えば割合なら、全体が何かを確認します。母集団や調査の範囲が違う数字を、そのまま比較する誤りを防ぐためです。
聞き取れない部分があったときは、そこで止まり続けず、不明な箇所に印を付けて次の説明を聞く練習も役立ちます。後の説明で意味が分かることもあります。完璧な書き取りより、講義全体の筋道を失わないことを意識します。
聞く段階
中心の問い、用語の意味、比較条件、根拠を分けて記録します。
整理する段階
講義の主張と、自分が考えたことを混ぜずに並べます。
書く段階
設問に答える結論を決め、講義の内容を根拠として説明します。
筆記の振り返りでは、知識不足と説明不足を分けます
練習後は、内容を理解できなかったのか、理解したが文章で説明できなかったのかを分けます。前者なら用語や基礎学習を補い、後者なら結論と根拠をつなぐ文を直します。「小論文が苦手」とひとまとめにすると、改善する作業が見えません。
設問を読む際は、説明、比較、理由、自分の考えなど、求められている動きを確認します。例えば理由を尋ねられているのに感想だけを書いていないか、講義の内容を使うべきところで事前に覚えた話へ移っていないかを点検してください。
時間を測る練習と、時間をかけて理解を深める練習を分けると効果的です。制限時間内に書けなかった部分を、そのまま放置せず、なぜ時間がかかったかを振り返ります。書く前の整理が長すぎたのか、用語が曖昧だったのかで、次の練習が変わります。
自己推薦の面接は、書類の内容を質問に合わせて説明する
志望動機や学習意欲を、具体的な学びに結びつけます
自己推薦の面接では、人柄や志望動機、学習意欲などが問われます。提出した文章を最初から最後まで暗記して話すのではなく、質問に応じて必要な経験や理由を選んで答える練習をします。面接時間は予定であり、質問数や順序まで固定されていると考えないでください。
準備の最初は、書類の一文ごとに「なぜそう考えたか」「何を根拠に書いたか」を確かめます。例えば「食料問題に貢献したい」と書いたなら、どの問題を、どの学科の視点で考えたいのかを言葉にします。大きな目標を小さな問いへ分ける作業です。
学習意欲は、「一生懸命学びます」という宣言だけでは具体的になりません。現在分からないこと、大学で必要になる知識、学んだ内容を確かめたい場面を整理します。何を知らないかを分かっていることも、学習計画を立てるための出発点になります。
課題の専門用語は、短い言葉で説明します
学科課題に使った言葉は、短い説明を付けられる状態にします。専門用語を使わなければ話せない場合、その意味を十分に理解しているかを確認してください。中学生にも分かる表現へ直してみると、理解が曖昧な箇所を見つけやすくなります。
例えば「持続可能」と書いたなら、何をどのように続けることを考えているのか、費用、資源、作業の担い手などに分けて説明します。言葉の定義だけでなく、自分の題材ではどの条件が重要かを話せるようにします。
知らないことを尋ねられたときに、推測を確定した事実として答えないことも大切です。質問を確認し、分かる範囲を区切り、その範囲でどう考えるかを説明します。練習では、答えられなかった点を記録し、後から資料に戻って確かめましょう。
経験を説明する
自分の役割、行動、考えを変えた場面を、具体的な事実で伝えます。
学びを説明する
課題の用語や資料を、自分が理解した範囲で説明します。
次の学習を説明する
分からない点と、大学で深めたい内容をつなげます。
練習後は、話し方だけでなく内容を直します
模擬面接では、声の大きさや姿勢に加え、質問に答えているか、理由が途中で抜けていないか、書類と内容がずれていないかを見てもらいます。話し方が滑らかでも、根拠のない主張が残っていれば修正が必要です。
録音して振り返る場合は、長く話した部分を短く言い直してみます。最初の一文で質問への答えを伝え、必要な理由や例を加える練習です。すべての質問に同じ長さで答える必要はありません。聞かれた範囲を捉えて説明することを目指します。
一度の練習で直す項目を多くしすぎると、何が改善したか分かりにくくなります。次は結論を先に述べる、その次は根拠を一つ添えるというように、修正点を決めて練習します。書くことと話すことを往復させると、考えの不足を見つけやすくなります。
ここまで読んで、自己推薦の学科課題と地域農業の計画のどちらから準備すべきか迷ったら、現在の成績、活動記録、書きかけの文章を並べてみましょう。受験相談では、次の3点を整理する材料にできます。
- 公式要項と高校で追加確認すべき出願条件や証明書
- 自分の経験や関心を、学科課題または地域農業振興プランにつなげる方向性
- 書類、講義・筆記、発表・面接のうち、優先して取り組む準備
ボタンから受験相談の案内と申し込みフォームを確認できます。出願資格の最終確認は、受験年度の大学公式要項と、高校が発行する証明に基づいて行ってください。
地域農業振興特別入学試験<食料環境政策学科>は、地域の実態と将来の責任を結ぶ
評定の数値条件がないことを、成績を見ないと読み替えません
2027年度の地域農業振興特別入学試験の出願資格には、自己推薦のような全体評定の数値基準は記載されていません。ただし、調査書を提出し、各書類を総合的に判断する方式です。数値による出願条件がないことと、学校での学習が評価されないことは別です。
出願には、地域農業振興への深い関心、将来その地域で農業振興を担う意思、食料環境政策学科を専願として合格時に入学を確約することなどが必要です。成績条件だけを理由に、この方式へ切り替えればよいと考えないでください。
例えば地域に関する調査がなく、将来の役割も説明できない場合は、まず地域との関わりを振り返り、何を理解する必要があるかを整理します。制度の目的を読んで、自分の関心がその目的につながるかを確認することが先です。
卒業済みの人や高卒認定の扱いも確認できます
地域農業振興では、高等学校や中等教育学校を卒業した人、2027年3月31日までに卒業見込みの人などが対象です。高等専門学校第3学年修了、所定の在外教育施設や専修学校高等課程などの資格も示されています。
高等学校卒業程度認定試験の合格者や合格見込み者については、2027年3月31日までに18歳に達することなど、要項の条件を確認します。自己推薦公募生Aの卒業期間を、そのままこの方式にも当てはめないことが大切です。
資格の種類によって提出する証明書も変わります。高卒認定では合格証明書、見込みの場合は合格見込成績証明書が案内されています。高校の調査書がないから出願できないと自己判断せず、自分の資格に対応する書類を読んでください。
出願資格の確認
卒業・修了などの資格、専願、地域農業振興を担う意思を確認します。
学校の学習
数値条件の記載がなくても調査書は提出します。基礎学力を積み上げます。
地域との関わり
どの地域の、どの課題に、将来どの役割で取り組みたいかを考えます。
農家の出身かどうかだけで判断する方式ではありません
要項の出願資格は、家が農家であることを条件として掲げていません。一方で、関わろうとする地域の実態を踏まえた計画が必要です。家業の有無だけで判断せず、その地域をどのように知り、将来何を担おうとしているのかを整理します。
農家の仕事を手伝った経験がある場合も、経験の長さだけで計画の根拠が整うわけではありません。自分が見たことと、地域全体について確認したことを分けます。家族の一つの経営の状況を、すべての農家に共通する問題として広げないようにしてください。
地域について学ぶ際は、関係者の話と公開資料を行き来することが役立ちます。ただし、受験のために急に協力を求めるのではなく、相手の仕事や都合に配慮します。調査で知った個人の事情を、許可なく発表資料に載せないことも基本です。
出典:2027年度地域農業振興特別入学試験要項・出願資格と求める資質。
地域農業振興の3つの文章は、600字・800~1200字・400字で役割が違う
地域農業振興の提出物は、入学志願票、振込連絡票、調査書、志望理由書、私の地域農業振興プラン、自己PR書が基本です。活動実績を証明する資料を出せる人は、自己PR書の別紙と活動資料を加えます。高卒認定などで証明書が異なる場合は、自分の資格の指定に従ってください。
志望理由書は、学科と入試を選ぶ理由を600字以内で書きます
地域農業振興の志望理由書は600字以内です。食料環境政策学科で学びたいことと、この入学試験を選択した理由を含めます。所定用紙には、実施目的や教育目標、求める資質、入学前後の教育について理解したうえで出願するという署名欄もあります。
自己推薦の1000字以内の志望理由書を、そのまま貼り替えることはできません。学科を選ぶ理由に加えて、地域農業振興という入試の目的と自分の将来の関わりを説明する必要があります。書式と問いを最初に確認してください。
例えば地域の流通について学びたいなら、なぜ栽培技術そのものではなく、経済や経営、政策の視点が必要だと考えたのかを整理します。技術か社会かを二者択一にするのではなく、自分の課題に対して社会科学から何を理解したいかを具体化します。
地域農業振興プランは、卒業後の行動を800~1200字で示します
「私の地域農業振興プラン」は800字以上1200字以内です。関わろうとする地域の農業の実態を踏まえ、食料環境政策学科卒業後にどのように地域農業振興へ関わる予定かを具体的に書きます。大学生活の希望だけでは、この書類の問いに答えたことになりません。
文章を作る前に、対象地域、現在の問題、問題の根拠、自分の取り組み、協力相手、実施の条件を並べます。すべての見通しが確定している必要はありませんが、確定していない部分を計画済みのように書かないことが大切です。
例えば新しい販売方法を考えるなら、売る側の作業だけでなく、買う側の必要性や、配送・保管の負担も確認します。資料で分からない費用を作って収支をよく見せず、今後確認する必要がある項目として整理してください。
志望理由書・600字以内
学科で学びたいことと、この入試を選ぶ理由を示します。
地域農業振興プラン・800~1200字
地域の実態を踏まえ、卒業後に取り組む計画を具体的に説明します。
自己PR書・400字以内
これまで力を入れたことと、努力の過程を短く伝えます。
自己PRは、これまでの行動を400字以内で伝えます
地域農業振興の自己PR書は400字以内です。これまで力を入れたことを、努力の過程が分かるようにまとめます。長い活動歴をすべて入れるより、一つの取り組みで自分が何を判断し、どう動いたかを具体化すると読みやすくなります。
特に伝えたい活動実績があり、証明資料を提出できる場合には、自己PR書の別紙と活動実績資料を用意します。ここでも自作資料だけの提出は認められていません。客観的に証明できる資料と、説明を補う自作資料を区別してください。
3種類の文章は、将来の計画、大学での学び、これまでの経験がつながるように見直します。すべてに同じ活動紹介を繰り返す必要はありません。計画の実現に向けて何を学び、その土台になる行動経験がどこにあるかが読み取れる構成を目指します。
出典:地域農業振興・志望理由書、私の地域農業振興プラン、自己PR書。
地域の調査は、困りごとの紹介から原因と条件の確認へ進める
最初に、計画の対象となる地域を決めます
地域農業振興の要項は、市町村や集落などの特定の地域を想定しています。「日本の農業を元気にする」という目標だけでは、どこで何を行うかが見えません。計画を考える地域を定め、そこでの農業の特徴を確認するところから始めます。
対象を決めたら、主要な生産物、作業の季節、販売先、担い手、土地の使い方など、自分の問いに関係する項目を調べます。すべてを網羅する必要はありません。例えば販売に関する計画なら、生産量だけでなく、誰にどの経路で届いているかが重要になります。
公開資料を読むときは、地域の範囲と年度をそろえます。市全体の数字と一地区の観察を混ぜないようにしてください。統計に書かれたこと、自分が見たこと、聞き取りで知ったことを別々に記録すると、根拠を取り違えにくくなります。
聞き取りでは、自分の案への賛成だけを求めません
聞き取りを行う場合は、まず現在の仕事の流れや困っている場面を聞きます。「この販売方法はよいですよね」と賛成を求める質問ばかりでは、自分の案に都合のよい答えを集めやすくなります。相手が大切にしている条件や、過去に試した方法も確認します。
例えば作業の負担を減らしたいなら、どの時期のどの作業が大変なのか、すでにどんな工夫があるのかを聞きます。「人手不足」という言葉だけでは、いつ、どんな技能を持つ人が必要なのか分かりません。具体的な場面を尋ねることが計画の精度を上げます。
記録を使う際は、聞いた日、相手の立場、話された内容を残し、発表に利用してよい範囲を確認します。録音や写真を取るときも了承を得てください。個人の経験を、地域全体の合意として説明することは避けます。
公開資料で確認
地域の範囲、年度、対象、数値の意味をそろえます。
現場で確認
実際の作業、困る場面、すでに行われている工夫を尋ねます。
根拠を整理
統計、観察、聞き取り、自分の考えを区別して記録します。
問題の原因を、一つに決めつけないようにします
売れにくいという問題があっても、原因が宣伝だけとは限りません。価格、量、時期、品質のそろい方、配送条件など、確かめるべき点があります。原因を確認せずに情報発信を提案すると、実際の困りごとに届かない計画になる可能性があります。
まず、考えられる原因を複数挙げ、それぞれを確認する資料や質問を考えます。確認できたものと、まだ推測のものに印を付けてください。原因を一つに絞る場合も、ほかの可能性をどう考えたか説明できるようにします。
調べる途中で計画の方向が変わることは、調査の失敗ではありません。最初に予想した問題より別の条件が重要だと分かったなら、その発見を反映します。自分の案を守るために現場の情報を無視するより、実態に合わせて直す姿勢を大切にしましょう。
地域農業振興プランは、誰が続けるかまで考えて具体化する
取り組みを、相手と行動が見える形にします
計画には、自分が何をするかだけでなく、誰と協力する必要があるかを示します。大学の要項も、仲間を巻き込みながら地域農業振興に取り組む能力や志を求めています。自分一人で地域のすべてを変えるという説明より、役割を分けた考えが必要です。
例えば生産者と消費者をつなぐ取り組みなら、生産者に依頼すること、運営側が担当すること、購入者に伝えることを分けます。協力を得ていない相手を、すでに参加が決まった団体として書かないようにしてください。
関係者の立場によって、よいと考える条件が違う場合もあります。販売量を増やしたい人と、作業時間を増やしたくない人では、同じ案への評価が変わります。誰にどの利益や負担が生じるかを整理すると、質問に対して一面的な答えになりにくくなります。
費用と作業の負担を、分かる範囲で点検します
計画を現実的にするためには、資金だけでなく、人の時間や作業の負担を考えます。販売の仕組みを作るなら、商品を準備する人、注文を受ける人、問い合わせに答える人が必要です。これらを誰が担うかが曖昧なままでは、継続する見通しが立ちません。
費用を見積もる場合は、確認した価格や条件を示し、仮の数字は仮だと区別します。根拠のない利益や売上を大きく書く必要はありません。現時点では分からない費用を挙げ、大学でどのような方法を学んで確かめたいかへつなげることもできます。
例えば新しい設備を使う案なら、導入した後の維持、修理、操作する人の学習も確認事項になります。購入すれば終わりと考えず、使い続けるために必要な条件を並べます。こうした点検が、提案を具体的な計画へ変えていきます。
協力する人
誰に何を依頼し、自分は何を担当するかを分けます。
続ける条件
費用、時間、技能、管理の負担を確認します。
成果の確かめ方
何が変われば改善と言えるか、測定する対象を決めます。
うまくいったかを、何で確認するか考えます
計画の成果を「地域が活性化しました」という言葉だけで表すと、何が変わったのか分かりません。販売なら売上だけでなく、作業の負担や継続して参加する人など、目的に関係する指標を考えます。ただし、大学が指定した採点項目だと説明するものではありません。
数字を決める前に、何をよくしたいのかを一文にします。負担の軽減が目的なのに、販売量だけを増やす計画になっていないかを確認してください。目的と測るものがずれると、成果が出たように見えても問題が残る場合があります。
計画がうまく進まない場合の見直しも考えます。参加者が集まらなければ何を確認するのか、費用が想定より大きければどの部分を小さく始めるのか、といった問いです。成功する前提だけでなく、修正の仕方まで考えることで、対話の準備が深まります。
地域農業振興の発表は、10分で計画と学生生活のつながりを伝える
発表テーマは「地域農業振興における私のプランと学生生活」です
第二次選考の発表は10分で、テーマは地域農業振興の計画と学生生活です。卒業後の希望だけでなく、そのために大学で何を学び、どのように準備するかを説明します。入試要項では、原則としてMicrosoft PowerPointを用いるとされています。
資料は、地域の状況、中心の問題、根拠、計画、自分の役割、大学での学びの順に整理すると、話の関係を確認しやすくなります。これは準備のための構成案であり、大学指定の枚数や順番ではありません。
例えば地域の実態に多くの資料があっても、発表時間の大半を地域紹介に使わないようにします。読み手が知りたいのは、紹介された状況からなぜその計画へ進むのかです。地図や写真を使う場合も、その資料が何を説明するために必要かを考えてください。
一枚に詰め込まず、図表が伝える内容を決めます
発表資料では、一つの画面で伝えたいことを決めます。細かい表をそのまま貼り付けると、発表中に読み取れないことがあります。必要な部分を選び、出典や対象年度を示しながら、比較する内容が分かる形に整理します。
写真を使う場合も、雰囲気を出すためだけに増やしません。例えば農地の配置や作業場所を説明する写真なら、何に注目してほしいかを言葉で添えます。本人が撮った写真か、利用できる資料かを確認し、人物や個人情報の扱いにも注意します。
話す原稿は、画面の文章を読み上げるためだけに作らないようにします。画面には要点、口頭ではその理由やつながりを説明する役割を持たせます。画面を見ずに話の流れを説明してみると、資料に頼りすぎている部分が見つかります。
地域と問題
どの地域で何が課題なのかを、根拠とともに短く示します。
計画と役割
何を変え、誰と協力し、自分が何を担うかを説明します。
学生生活
計画に必要な知識や経験を、大学でどう身につけるかを示します。
発表データと紙の資料は、同じ版で提出します
第一次合格後は、発表用データを記録したUSBメモリと、データを紙に印刷した資料1部を指定期日までに提出します。2027年度の期日は2026年10月9日消印有効です。データだけを用意すれば完了という扱いではありません。
提出前には、データの最終版と印刷した資料が一致しているかを確認します。古い図を残したまま一部だけ更新すると、話す内容と配付される資料がずれる可能性があります。ファイル名や保存場所を整理し、提出する版を一つに定めてください。
文字や図の欠け、読みづらい色、出典の抜けも点検します。動画や特殊な機能に頼る場合は、利用条件を大学の案内で確認します。自分の端末で動いたことだけを根拠に、本番でも同じように使えると決めつけないことが大切です。
出典:2027年度地域農業振興特別入学試験要項・総合面接と発表資料。
地域農業振興の30分面接は、計画の根拠を問い直す練習をする
発表への質疑応答も、面接時間に含まれます
地域農業振興の総合面接は、10分の発表と30分の面接を合わせて40分です。面接には発表内容への質疑応答も含まれます。発表を時間内に終えられることと、質問に答えられることを別々に練習してください。
大学は、書類に加え、発表と面接を総合して判断し、発表では知識だけでなく思考力、判断力、表現力を問うと説明しています。面接では人柄、志望動機、学習意欲などが問われます。スライドの見た目だけを整えて準備を終えないことが重要です。
練習では、「なぜこの地域か」「なぜこの問題が重要か」「誰が協力するか」「その方法を選んだ根拠は何か」と問い直します。これらは公式の出題予告ではなく、計画の説明が不足していないかを確かめるための質問です。
反対の意見を受けても、計画を守ることだけを優先しません
質問が自分の案に厳しく聞こえても、まず何を確認されているのかを捉えます。費用の質問に思いの強さだけで答えたり、協力者の質問に将来の夢だけを話したりしないようにしてください。聞かれた条件に対応する根拠を示します。
根拠がない場合は、分からないことを認めたうえで、どの情報を調べれば判断できるかを説明します。例えば販売数の見通しが不明なら、利用者の必要性や既存の売れ方など、確認する対象を挙げます。未確認の数字をその場で作らないことが大切です。
計画の弱点を知ることは、すべてを否定することではありません。必要な条件を追加し、取り組む範囲を絞り、実施の順番を変える余地を考えます。地域の実態に応じて見直せる考え方を育てることが、長い対話の準備になります。
根拠を尋ねられたら
資料や観察の内容を示し、どこまで確認できたかを説明します。
実現性を尋ねられたら
協力者、費用、作業、継続条件を分けて考えます。
不明点を尋ねられたら
推測で埋めず、追加で何を調べる必要があるかを伝えます。
大学で学ぶ内容と、卒業後の計画を往復します
面接の準備では、計画の各部分について「そのために何を学ぶ必要があるか」を確認します。地域の課題を経済、政策、経営などの視点から考えるという学科の教育目標を踏まえ、自分が身につけたい知識や調べ方を整理します。
「幅広く学びたい」だけでは、学習の優先順位が見えません。例えば費用と継続性の検討が弱いなら、経営や会計の考え方がなぜ必要なのかを説明します。特定の授業名を挙げる場合は、当該年度の公式の教育内容で存在と内容を確認してから使います。
地域農業振興で入学した学生には、計画や学習状況について報告し、意見交換する教育の機会も要項に示されています。入試用に一度だけ作って終える計画と考えず、大学で学びながら深めていく出発点として向き合いましょう。
出典:2027年度地域農業振興特別入学試験要項・評価方法と入学後の教育。
学科選びは、同じ食や環境の問題をどこから考えるかで比べる
農学部は、自然科学だけを学ぶ学部ではありません
農学部の要項は、食料、環境、生命を軸に、自然科学だけでなく人文・社会科学も含む幅広い知識や教養を求めています。理系3学科でも国語や外国語、文系の分野を学ぶことが望まれ、食料環境政策学科にも数学や生物、化学などの基礎が必要とされています。
この方針を踏まえると、苦手科目を避けることだけで学科を選ぶのは適切ではありません。例えば社会の仕組みに関心がある場合も、生産や環境についての基本を理解しておくと、資料や現場の説明を読み取りやすくなります。
学科選びでは、関心のある問題と、その問題を調べたい方法を分けて書いてみます。同じ食品に関心があっても、作物を育てる条件、食品の成分や反応、生命の仕組み、生産と消費をつなぐ社会の仕組みでは、中心となる問いが異なります。
研究対象の名前より、知りたいことを明確にします
「植物に興味がある」という関心だけでは、学科を一つに絞りにくいことがあります。どう育てるかを知りたいのか、植物の中で起きる反応を知りたいのか、遺伝子や分子の働きを知りたいのかを考えてみてください。
同様に、「食料問題を解決したい」という目標も、技術、環境、経済や政策など多くの視点に分かれます。自分が実際に調べたことから、次にどのような問いを深めたいかを説明すると、学科を選ぶ理由が具体的になります。
学科を比較するときは、どちらが優れているかを決める必要はありません。自分の問いに対して、どの学びを中心に置きたいかを考えます。分野をまたぐ関心がある場合も、まず中心となる学びを示し、そのうえで他分野とのつながりを説明します。
生産や環境の条件
農学科の各分野から、食料生産や環境保全の問題を考える関心を整理します。
化学や生命の仕組み
農芸化学科と生命科学科で、どの現象をどの方法から理解したいかを比べます。
社会の仕組み
食料環境政策学科で、経済や政策などの視点から何を確かめたいかを考えます。
大学の説明を、自分の学習計画へ置き換えます
公式の学科紹介を読むときは、印象に残った言葉を写すだけでなく、その内容が自分の疑問とどう関係するかを書きます。「魅力を感じました」という感想の後に、何を学べば現在の疑問へ近づけるかを一文加えてみてください。
研究室名や教員名を挙げる場合は、現在の所属と研究内容を公式情報で確認します。名前を多く並べるより、紹介を読んで理解できたことと、まだ理解できないことを整理するほうが学習計画につながります。所属が変わる可能性もあるため、古い紹介だけに頼りません。
入学後の計画は、難しい研究にすぐ参加できる前提で書かず、基礎を学び、調べ方を身につけ、問いを深める順番を考えます。確認していない配属時期や実習条件を具体的な制度として書かないようにしましょう。
出典:2027年度農学部自己推薦特別入学試験要項・学部と学科の方針。
条件・問い・根拠・説明の4項目で、次に直す場所を見つける
大学の評価方法から、準備を点検する順番を考えます
両方式とも、提出書類だけで終わらず、第二次選考の結果を含めて総合的に判断されます。そこで準備を見直す際は、出願条件、課題への答え、根拠の扱い、自分の説明の順に点検すると、何を直すかを具体的にできます。
これは大学の採点表や合格可能性の判定ではありません。公式に示された書類、筆記、発表、面接の役割をもとに、作業を整理するための方法です。根拠のない点数を付けて「合格圏」と判断するためには使いません。
例えば、文章が読みやすくても評定条件が未確認なら、最初に資格を確認します。農学科の課題で2分野の連携が説明できていなければ、表現を整える前に内容を見直します。地域の計画で根拠が弱ければ、発表資料の色より調査を優先します。
同じ「書けない」でも、必要な作業は違います
書けない理由が、経験を思い出せないことなのか、資料の意味が分からないことなのか、文章の順番が決まらないことなのかを分けます。それぞれ、活動記録の整理、基礎の学習、構成の見直しという別の作業になります。
例えば資料は集まっているのに意見が書けない場合、何に答える調査だったかが曖昧になっている可能性があります。問いを一文に戻し、資料から言えることと言えないことを並べると、自分が判断すべき点が見えてきます。
反対に、意見ははっきりしていても根拠がない場合は、言い切る表現を強くするのではなく、資料を確認します。表現の問題と内容の問題を分けることで、何度書き直しても同じところで止まる状態を減らせます。
条件と問い
出願資格と、設問が求める内容を先に確定します。
根拠
資料の事実、自分の経験、提案や予想を区別します。
説明
書いた内容を、質問に応じて自分の言葉で伝えられるか確認します。
確認表には、次の行動と相手を添えます
確認表を作るときは、できた・できないの印だけで終わらず、次に行うことと確認する相手を書きます。評定は高校、資料の内容は原資料、科学の説明は教科書や先生というように、確かめる先を具体的にします。
「面接を頑張る」という目標より、「書類に書いた用語を説明する」「計画の費用について未確認の項目を挙げる」と書いたほうが行動に移せます。今週終える作業と、返事を待つ作業も分けてください。
一つの弱点を直したら、関連する書類や話す内容にも反映します。計画の対象地域を絞ったのに、志望理由や発表資料が以前の範囲のままになっていないかを確認します。提出物全体のつながりを維持することが大切です。
高1からの準備は、評定と問いの記録を同時に積み上げる

科目の学習を、受験のための活動と切り離しません
早く準備を始める利点は、文章を長い時間かけて書けることだけではありません。成績を積み上げ、関心のある内容を学び、調査をやり直し、経験を記録する時間を確保できることです。出願前の短期間で、過去の評定や長い取り組みを作り直すことはできません。
高1では、授業で分からなかった用語や問題を残さず、自分で説明できる状態にしていきます。農学部の方針に沿って、理科だけでなく国語や外国語、社会の学習も大切にしてください。文章を読む力や資料を比較する力は、学科課題にもつながります。
例えば実験の記録では、結果だけでなく、予想、変えた条件、変えなかった条件、結果から考えたことを書きます。これを続けると、後から「何に疑問を持ったか」を具体的に振り返れます。受験用の特別な成果を急いで作ることより、学びを記録する習慣が先です。
興味を持った出来事を、疑問の形で残します
食料や環境に関する記事を読んだら、内容を保存するだけでなく、一つ疑問を書きます。何と比べて変化したのか、どの条件で成り立つのか、誰の立場から見た問題なのかなど、問いの形にする練習です。
すべての疑問をすぐに研究へ育てる必要はありません。授業で理解が深まったときに記録へ戻り、以前の疑問を説明できるか確かめます。関心が変わった場合も、何を知って考えが変わったのかを残しておくと、後の志望理由に使える学習の過程になります。
大学の説明会や公開された学科紹介を見る場合は、参加した事実だけで終わらず、理解できた点と新たな疑問を書きます。回数を増やすことが目的ではありません。見る前より、何を学びたいかが具体的になったかを確かめてください。
日々の学習
評定につながる授業を大切にし、分からない内容を説明できるまで確認します。
疑問の記録
記事や実験から生まれた問いを、日付や資料と一緒に残します。
学科の理解
学科の学びと自分の関心がどこでつながるかを比べます。
活動を増やすより、続けられる取り組みを選びます
出願のために予定を詰め込みすぎると、学校の学習や一つの活動を振り返る時間が減ります。参加した活動の多さより、何を考えて続けたかを説明できることを目指します。自分の興味と使える時間を考え、無理のない取り組みを選んでください。
地域の調査に関心がある場合は、学校の探究活動や地域で参加できる機会から始める方法があります。相手の都合や安全を優先し、一度の参加だけで地域全体を理解したと考えないようにします。観察と資料の確認を少しずつ重ねます。
実験を行う場合は、学校の設備や指導に従ってください。危険な薬品や機器を独自の判断で扱う必要はありません。公開資料の比較や身近な観察でも、問いと根拠を分ける力を育てることはできます。
高2では、学科課題を意識して読む・調べる・説明する力を深める
志望学科を仮に決め、必要な基礎を確かめます
高2では、関心のある問題をどの学科の視点で考えたいか、仮の方向を決めてみます。決めた後も、学びや調査によって見直して構いません。ただし、何も決めないまま幅広く情報を集め続けるより、一度問いを絞るほうが不足する知識を見つけやすくなります。
例えば化学的な仕組みに関心があるなら、授業の式や実験を言葉で説明する練習をします。地域の農業に関心があるなら、公開資料を読み、実際の状況と照らし合わせます。学科によって、毎週の練習で重視する内容を具体化してください。
当該年度の課題は翌年度に変わる可能性があります。2027年度の課題を丸暗記して完成稿を用意するのではなく、複数分野をつなぐ、式を説明する、本を読んで問いを作る、資料を調べて意見を書くという力を練習します。
調査は、最初の答えで終わらず一度見直します
高2のうちに取り組む利点は、調べた結果を見て問いや方法を変える時間があることです。最初に集めた資料で説明できない点があれば、別の資料を探したり、聞き方を変えたりできます。この見直しの過程を記録してください。
例えば地域の問題を調べていて、想定していた原因と違う話を聞いたら、どちらが正しいかをすぐに決めず、対象や条件の違いを確認します。世代や作業内容が違えば、感じている負担も異なる可能性があります。
文章にまとめるときは、調査の結論だけでなく、何を確認して考えを変えたかを説明します。うまくいかなかったことを隠すより、その経験から次の方法をどう選んだかを示すほうが、本人の思考を具体的に伝えられます。
学科別の基礎
自分の関心に必要な教科や用語を、授業に戻って確かめます。
調査の見直し
予想と違った情報を記録し、問いや方法を修正します。
説明の練習
短い文章と口頭の両方で、根拠を添えて考えを伝えます。
成績と証明資料も、途中で確認します
活動が進んでいても、自己推薦の評定条件が未確認では出願準備を判断できません。高校で現在の成績の状況を確認し、学習の課題を整理します。資格や大会などの資料も、誰が発行し、本人の名前や活動内容が確認できるかを見ておきましょう。
証明資料は、出願直前に初めて探すと見つからないことがあります。活動ごとに記録と証明を分けて保管し、後から説明と対応できる状態にします。ただし、発行時期が指定される書類を早く取りすぎないよう、最新の要項で更新が必要です。
学校の先生に相談するときは、大学名だけでなく、方式と学科、現在の条件、困っている点を伝えます。相談の材料が具体的であるほど、次に確認すべきことが明確になります。希望だけを伝えて、条件の確認を任せきりにしないようにしてください。
高校3年で優先したい準備|変更しにくい条件を確認してから書類と当日対策を並行する
最初に評定・卒業資格・証明書を点検します
高3から準備を始める場合、長期の学習や活動を積み上げてきた人と比べて、見直しに使える時間が限られます。まず出願資格を確認し、条件を満たす方式について準備の優先順位を決めます。文章の工夫で資格の不足を補えると考えないでください。
自己推薦なら、公募生Aの区分やBの資格、調査書、学科課題を確認します。地域農業振興なら、対象地域と将来の計画、その根拠の状態を確認します。方式を名前だけで選ばず、実際に必要な作業を書き出すことが大切です。
2027年度の両方式は、2026年10月18日時点ですでに出願期間を終えています。これから準備する人は、次に受験する年度の公開情報を待ちながら基礎を積み上げます。終了した日程を、今から申請できる予定として扱わないでください。
書類が完成するまで、第二次対策を止めません
書類は直したい点が次々に見つかるため、完成するまで講義や面接の練習を止めると、当日の準備が後回しになります。自己推薦では講義を理解して書く練習、地域農業振興では計画を話して質問に答える練習を並行します。
例えば志望理由に書いた用語を口頭で説明すると、文章では気づかなかった理解の不足が見つかります。反対に、話して整理できた理由を文章へ戻すと、構成が明確になることがあります。書く練習と話す練習は、別々に完成させる必要はありません。
一週間の予定には、資料を読む時間、原稿を直す時間、説明する時間を分けて入れます。学校や発行元からの返事が必要な書類は先に依頼し、その待ち時間に自分で進められる作業を行うと、準備が止まりにくくなります。
先に確定すること
資格、方式、学科、学校への依頼期限、必要な証明を確認します。
並行すること
書類の修正と、講義・筆記・発表・面接のうち自分に必要な練習を進めます。
最後に照合すること
提出する版、字数、書式、資料の根拠、発送と納入を確認します。
残り時間が少ないほど、実績を急に作ろうとしません
直前になって新しい活動を増やすより、これまでの経験や学習を正確に説明できるようにすることが重要です。自分の役割が曖昧な記述、根拠のない数字、設問への答えが抜けた箇所を先に直します。
ただし、短期間の文章修正で、長く積み上げた知識や地域との関係が同じように得られるわけではありません。現状を過大評価せず、必要な確認を優先します。早期の準備が有利なのは、こうした修正や確かめ直しに時間を使えるためです。
困っている点は、下書きや資料とともに相談相手へ示します。「何から始めるか分からない」ときも、現在の条件と作業一覧があれば、優先順位を考えられます。準備が止まった理由を具体的にすることが、次の一歩になります。
学校で進める準備と、専門的な点検が役立つ準備を分ける
学校では、成績や基礎学力と証明書を確認します
高校には、調査書の成績、卒業や履修の状況、証明書の発行、校内の依頼期限を確認します。科学の説明や実験の考察に誤りがないか、国語の文章として意味が伝わるかを先生に見てもらうことも、基礎を整える大切な作業です。
自分では、公式要項を読み、条件を一覧にし、活動の記録や資料を整理できます。志望理由や自己PRの下書きも、まず本人が取り組むものです。最初から整った文章でなくても、何を伝えたいかが見えるメモを用意してください。
例えば資料の内容は分かるが、自分の関心とのつながりが説明できないなら、その部分を相談します。原稿全体を「よくしてほしい」と渡すより、どの設問で止まっているかを示すと、必要な助言を受けやすくなります。
専門的な添削では、学科と設問への答えを点検します
学科が求める学生像と経験のつながり、志望理由の組み立て、模擬面接での答え方、地域計画の論理などは、専門的な点検が役立つ領域です。表現を華やかにすることより、根拠や設問への回答が十分かを確認します。
ただし、助言を受けることと、本人の経験や文章を他人に作ってもらうことは違います。とくに課題ごとの作成ルールを守り、指摘の意味を理解して自分で直してください。書類に書いた内容を本人が説明できることが基本です。
指導を比較するときは、年度と方式を区別しているか、修正の理由を説明するか、資料の根拠まで確認するかを見ます。合格を保証する言い方や、経験を大きく見せる提案ではなく、今の原稿のどこをどう直すかが分かることを重視しましょう。
自分と学校で整えること
公式情報、成績、証明書、教科の基礎、経験の記録、下書きを進めます。
専門的に点検すること
学科とのつながり、設問への回答、根拠、面接や発表の説明を深めます。
本人が担うこと
自分の経験を正確に扱い、文章や計画の意味を理解して説明します。
助言が分かれたときは、公式の問いに戻ります
複数の人から添削を受けると、表現や構成について異なる意見が出ることがあります。そのときは、どの指摘が設問への答えを明確にするかを考えます。大学が指定した内容や書式は、個人の好みで変えません。
例えば文章を短くする助言と、理由を詳しくする助言が両方あれば、背景説明を減らして理由を残す方法を検討できます。指摘された文章をそのまま置き換えるより、何が伝わりにくかったかを理解することが重要です。
修正後は、自分で声に出して説明してみます。以前より自然に理由が話せるか、根拠を示せるかを確認してください。文章として整っていても、自分が理解していない表現になっているなら、もう一度本人の言葉へ戻します。
提出直前の落とし穴は、区分・字数・送付物の取り違えです
よくある失敗:同じ農学部だから条件も同じと考えます
自己推薦の公募生A区分①と②、海外就学に関係するB、地域農業振興は、出願資格が異なります。例えば地域農業振興に自己推薦の評定条件を当てはめたり、自己推薦の卒業期間を地域にも流用したりしないようにします。
確認表の最初に、受験年度、方式、学科、区分を書きます。書類を開くたびに、この情報が一致しているかを確かめてください。古い年度の資料は、練習用と提出用を分けて保管すると混同を減らせます。
「推薦」「総合型」「AO」といった検索語は、同じ制度を正確に指しているとは限りません。最終的な条件の確認には、大学が示す正式名称の要項と提出用紙を使います。検索結果の短い紹介だけで出願可否を判断しないことが大切です。
よくある失敗:字数と作成方法を最後に確認します
自己推薦の志望理由と自己PRは各1000字以内ですが、地域農業振興の志望理由は600字以内、計画は800~1200字、自己PRは400字以内です。学科課題も、農学、農芸化学、生命科学、政策で指定が異なります。
手書きか文書作成ソフトかも重要です。自己推薦の政策学科課題は入力形式ですが、他学科の課題や所定の志望理由などは自筆の指定です。すべてを同じ形式で作成してから直すのではなく、下書きの段階で提出方法を確認します。
訂正は、要項に従って二重線と訂正印を用います。消えるボールペンや鉛筆を使わず、黒色のペンなど指定された筆記具で作成してください。提出用紙の見た目だけでなく、氏名や学科、署名欄の記入も確認します。
内容の点検
資格、設問への答え、経験の事実、資料の根拠を確認します。
形式の点検
字数、手書き・入力、片面印刷、署名、氏名、学科を確認します。
送付の点検
必要書類、証明、振込連絡票、封筒、郵送方法、期限を照合します。
よくある失敗:検定料を払えば出願が終わると考えます
両方式とも、第一次検定料は15000円、第二次は20000円で、それぞれ納入します。指定の金融機関の窓口から現金で電信扱いの振込を行う方式で、ゆうちょ銀行やATMは利用しないよう示されています。一般的なネット出願の支払い方法を当てはめません。
納入後は、振込連絡票と領収書に金融機関の収納印があるかを確認します。そのうえで、必要な書類を期限内に速達・簡易書留で郵送します。支払いを終えても、出願書類を送らなければ出願したことにはなりません。
合格発表や入学手続に使うUCAROは、会員登録と出願連携が必要です。受験票到着後に案内に従って連携し、志願票に書いた氏名のフリガナ、生年月日、自宅電話番号を控えます。郵送の手続と、結果を見るための登録を別々に確認してください。
出典:2027年度自己推薦特別入学試験要項・出願手続、2027年度地域農業振興特別入学試験要項・出願手続。
明治大学農学部を目指すなら、方式と学科を決めて次の準備を具体化する
最初の一枚に、条件と未確認の点を書き出します
まず、受験年度、方式、学科、出願資格、提出書類、第二次選考を一枚に整理します。自己推薦は学科別課題と講義・筆記・面接、地域農業振興は地域の実態に基づく計画と発表・面接が中心です。自分が取り組むべき試験を明確にすることが出発点になります。
次に、現在の経験や下書き、資料を見て、足りない点を一つずつ書きます。例えば「農学科の2分野のつながりが説明できない」「地域の販売経路をまだ調べていない」と書けば、次の作業を具体的にできます。
準備は早いほど、学校の学習、資料の読み直し、地域の調査、文章と説明の修正に時間を使えます。出願条件を満たすことと、選抜で自分の学びを伝えることの両方を見据え、日々の学習から積み上げていきましょう。
受験相談では、現在の条件と下書きから優先順位を整理します
方式や学科を決めきれないとき、課題の内容をどうまとめるかで止まっているときは、成績の状況、活動記録、調べた資料、書きかけの文章を並べると相談する点が明確になります。マナビライトの受験相談では、現在の準備をもとに次の行動を考える材料にできます。
- 公式要項と高校で追加確認すべき出願条件や証明書
- 自分の経験や関心を、学科課題または地域農業振興プランにつなげる方向性
- 書類、講義・筆記、発表・面接のうち、優先して取り組む準備
ボタンから受験相談の案内と申し込みフォームを確認できます。出願資格の最終確認は、受験年度の大学公式要項と、高校が発行する証明に基づいて行ってください。
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