「東北大学理学部に推薦で入りたいけれど、評定だけで出願できるのでしょうか」「AO入試II期とIII期では、どちらを準備すればよいのでしょうか」。こうした疑問は、入試の名前だけを調べても解決しません。東北大学のAO入試は総合型選抜であり、理学への関心に加えて、大学で学ぶための学力を問う選抜です。志望理由書を整えることだけに集中すると、筆記試験や口頭試問の準備が遅れてしまいます。
この記事では、2027年度の公式募集要項や選抜要項を開いて、理学部のAO入試II期・III期の違い、出願条件、日程、書類、試験の対策を整理します。特に注意したいのは、2027年度から物理系のAO入試III期は募集しないことです。数学系もIII期の募集対象ではありません。学部全体の説明を、そのまま自分の志望する系へ当てはめないようにしましょう。
読み終えたら、現在の評定や履修科目、学習記録を使い、最初に確認する条件と、毎週積み重ねる対策を分けられます。公式に決まっている条件と、この記事が提案する練習方法も区別して説明します。高1から学習や関心を育て、早い段階で準備の抜けを見つけるために活用してください。

東北大学 理学部の推薦、何から始める?
東北大学理学部の「推薦」を調べるなら、まずAO入試の仕組みを押さえましょう
2026年10月16日午後時点の確認です。2027年度AO入試II期の出願受付は、同日正午の郵送必着で終了しています。出願を終えた人は筆記・面接の準備へ進み、AO入試III期を検討する人は募集対象と共通テスト科目を確認してください。これから受験年度を迎える高1・高2の人は、自分の年度の要項で改めて条件を確認します。
条件・日程の確認には、東北大学のAO入試案内を使います。受験年度と理学部の欄を確認してください。
学校からの評価が必要でも、入試の区分は総合型選抜です
東北大学では、AO入試を総合型選抜として実施しています。II期は大学入学共通テストを課さず、III期は課します。理学部を調べる際は、「推薦」という検索語だけで判断せず、正式名称のAO入試II期・AO入試III期と、出願する系を組み合わせて情報を集めてください。
理学部では、学校長から高い評価を得ていることを出願基準に含めています。ただし、学校から評価されることと、校内で選ばれれば大学への合格が決まることは別です。大学が実施する選考を受け、その方式で求められる学力や関心を示す必要があります。
例えば、「学校の先生が勧めてくれたから、面接で志望理由を話せればよい」と考えると、II期の筆記試験への準備が抜けます。まず、自分が受ける試験の正式名称、対象の系、選考の順番を一枚に整理しましょう。学校への相談でも、この三つを伝えると話が具体的になります。
2027年度は、物理系のIII期募集がなくなります
2027年度の理学部は、II期では数学系・物理系・化学系・地球科学系・生物系が対象です。III期は化学系・地球科学系・生物系が対象です。物理系は2027年度からIII期を募集しないと、理学部公式サイトで明示されています。
過年度の情報に物理系のIII期が載っていても、2027年度へそのまま使うことはできません。例えば、物理系を希望して「共通テストが終わってからIII期に出願しよう」と考えている場合、準備の前提が変わります。対象の系があるかを、資格や成績の検討より先に確認してください。
募集人員も前年からの変化を前提に、受験年度の資料で確認します。この記事の数字は2027年度のものです。高1・高2の人は準備の方向を考える材料として読み、自分が受験する年度には改めて実施方式や対象の系を確かめましょう。
活動の華やかさより、学んだことを説明する準備が必要です
AOという名前から、受賞歴や課外活動の多さを競う方式と思う人もいるかもしれません。しかし、理学部の公式な評価には、知識や論理的思考力、理解力、文章で伝える力、学習意欲などが含まれます。活動を増やすことが、そのまま必要な対策になるとは限りません。
例えば、理科の実験を発表したなら、発表会へ参加した事実だけでなく、なぜその条件を選んだのか、結果から何を考えたのかを説明する練習ができます。授業の問題を深く考えた経験も、どの部分に疑問を持ち、どう調べたかを整理する材料になります。
ただし、日々の学習を語れば筆記試験の得点不足を補えるという意味ではありません。関心を育てる作業と、試験に対応できる学力を育てる作業を一緒に進めることが必要です。公式情報は東北大学のAO入試案内で確認できます。
AO入試II期の出願条件は、評定・卒業時期・入学意思から確認します

条件・日程の確認には、2027年度AO入試II期募集要項を使います。受験年度と理学部の欄を確認してください。
2027年度のAO入試II期の募集人員は、数学系9人、物理系13人、化学系5人、地球科学系5人、生物系6人で、理学部全体では38人です。募集人数だけから受かりやすさを決めず、志望する系の学問と選考内容を確認しましょう。人数の根拠は2027年度募集要項の募集人員表です。
高校の成績は「学習成績概評A段階」が条件です
2027年度のII期は、通常の高校・中等教育学校の卒業見込み区分では、2027年3月卒業見込みであることなどを出願資格としています。調査書の学習成績概評がA段階に属することが要件です。自己流の計算だけで判断せず、学校が発行する調査書でどの段階になるかを確認してください。
海外の教育施設や国内の国際バカロレア認定校など、別の資格区分もあります。国際バカロレア資格による区分には総合成績30点以上という要件があります。該当する区分が異なれば確認する証明も変わるため、通常の高校区分の条件だけで判断しないことが大切です。
例えば、卒業時期が一般的な3月ではない場合は、自分の学校制度や卒業日を整理し、要項の該当する文章と照合します。「高校生だから対象です」と短く考えると、時期の条件が抜けてしまいます。資格の扱いに迷うときは、学校を通じて確認する内容を具体化しましょう。
合格した場合には必ず入学するという約束があります

II期では、東北大学理学部での勉学を強く希望し、合格した場合には必ず入学することを確約できることが求められます。試しに受けてから進学先を決める、という考え方とは合いません。学びたい内容や生活の準備を含め、出願前に入学意思を確認してください。
例えば、本人は第一志望でも、家族との間で住まいや費用の確認が済んでいない場合があります。入試への熱意と、合格後に進学できる見通しの両方をそろえる必要があります。保護者等との話し合いは、合格発表後に初めて行うのではなく、学校への書類依頼と並行して進めましょう。
他大学の総合型選抜や学校推薦型選抜を考えている場合も、それぞれの入学意思に関する条件を確認します。日程が重ならないことだけで、自由に組み合わせられるとは限りません。出願先の条件が食い違う計画を立てないことが重要です。
学校への依頼は、成績の確認と評価書の準備を分けます
II期の出願基準には、理学部の教育目標に対応できる学力や、志願する系の学問に深い関心を持ち、研究を進める意欲と能力を有することが含まれます。学校へ書類を依頼するときは、「評定の条件を満たしていますか」という確認だけで終えないようにしましょう。
例えば、普段の授業で関心を持った題材、探究で調べた内容、参考にした本、今後学びたいことを整理して先生へ渡します。先生に評価の文章を指定するためではなく、自分が何を学ぼうとしているのかを正しく知ってもらうための材料です。誇張した説明や、実際には担当していない活動を加えてはいけません。
学校ごとに書類発行の手順や必要な時間は違います。大学の出願締切だけを見て、直前に依頼すればよいとは考えないでください。学校への依頼日、確認に使う資料の提出日、書類受取日を分けて、自分が守る予定を作ります。
落とし穴:評定の条件を満たしただけで安心してしまいます
出願条件は、受験する入口です。条件を満たしたから、筆記試験や面接への準備が少なくてよいということではありません。特にII期では、すべての志願者を対象に筆記試験による第1次選考を行います。志望理由書の修正に時間を使い、教科の学習を後回しにすると、最初の選考に対応できなくなります。
例えば、数学の定期試験では得点できても、解法を選んだ理由を文章で説明できない場合があります。問題を解く力に加えて、途中の考えを伝える練習が必要です。評定を維持する学校の学習を土台にして、初めて見る問題を読み、自分の考えを組み立てる練習へ進めてください。
出願資格の詳細は2027年度AO入試II期募集要項の理学部欄を確認します。別学部の成績条件や書類を理学部へ流用しないよう注意しましょう。
東北大学 理学部の推薦、何から始める?
AO入試II期の日程は、郵送必着と二段階の試験を押さえます
条件・日程の確認には、2027年度AO入試II期の日程を使います。受験年度と理学部の欄を確認してください。
2027年度入学に向けた選考は、2026年秋に進みます
II期の出願受付は、2026年10月13日から10月16日正午までで、郵送必着です。インターネット登録や支払いだけでは出願は完了しません。必要書類が指定期間内に大学へ届くことまで含めて管理してください。
第1次選考の筆記試験は2026年11月7日、第1次選考結果発表は11月20日17時です。第2次選考の面接試験は11月28日、最終合格発表は12月4日17時です。入学手続期間は12月11日から12月17日までで、こちらも必着とされています。
例えば、「2027年度だから2027年に出願する」と予定を立てると、II期の出願時期を過ぎてしまいます。入学年度と、実際に手続きする年を必ず分けて書いてください。予定表は月日だけでなく、西暦を添えて残すと取り違えを防げます。
筆記試験の終了時刻は、系によって異なります
理学部の第1次選考は10時開始と案内されていますが、終了時刻は各系によって異なります。理学部を一つの試験時間で考えず、受験票や追加の注意事項まで確認してください。会場への集合や入室の指定も、試験開始時刻とは別に確かめます。
例えば、終了時刻を予想して帰りの交通機関を予約すると、試験後の移動に無理が生じることがあります。まず公式に確定した受験案内を確認し、乗り換えや移動の余裕を含めて予定を組みましょう。過去に受験した人の時刻を、そのまま自分の予定に使わないことが必要です。
本番の持ち物は、筆記用具だけでなく、受験票や本人確認に使う書類なども募集要項に沿って確認します。持ち込める道具や使える筆記具を独自に判断してはいけません。確認した持ち物は、前日用と当日朝用に分けて点検できる形にします。
第1次選考の結果を待ってから面接を始めないでください
筆記試験の準備を優先することは大切ですが、結果発表まで面接への準備を何もしないと、書類を深く説明する時間が限られます。志望理由書を作る段階から、書いた内容を声に出して説明する練習を組み込んでください。
例えば、授業で扱った問題について、解答を書いた後に「最初に何に注目したか」を話します。探究の記録では、「この方法を選んだ理由」を口頭で説明します。これらは、筆記や学習と切り離した大がかりな活動を追加しなくても取り組める練習です。
面接練習のために筆記の学習を止めるのではなく、同じ題材を使って書く力と話す力を育てます。準備を早く始める価値は、このような見直しを繰り返す時間を持てる点にあります。直前に答えを暗記するだけでは、問い方が変わったときの対応が難しくなります。
AO入試II期の配点から、筆記と面接の準備を分けて考えます
条件・日程の確認には、理学部AO入試II期の選抜方法を使います。受験年度と理学部の欄を確認してください。
筆記200点は、第2次選考にも引き継がれます
II期の理学部は、第1次選考が筆記200点です。第2次選考では、その筆記200点に面接100点を合わせ、合計300点で判定します。出願書類の評価は面接点に含まれます。筆記は第1次選考を通るためだけの試験ではありません。
例えば、筆記が終わった後に「第2次は面接だけで勝負が決まります」と考えるのは正確ではありません。第1次の成績も総合判定に用いられるため、最初から筆記の得点を伸ばす準備が重要です。一方で、面接や書類を配点が低いからと軽く扱うことも避けてください。
配点は勉強時間を機械的に割り振るための数字ではありません。自分の弱点が、基礎知識にあるのか、記述にあるのか、質問に答える力にあるのかを調べ、その不足に合わせて時間を使います。公開されていない合格最低点や面接の内訳は推測で作らないようにしましょう。
筆記は「公式を知っているか」だけで終わりません
理学部の筆記試験では、志願する系に関する知識や関心、論理的に考える力、理解力、文章で伝える力などが評価されます。公式を暗記して答えの形だけを再現する練習では、条件が変わった問題への対応が弱くなりがちです。
例えば、物理の問題なら、どの対象を考え、何を無視し、どの関係を使うかを先に書きます。数学なら、結論へ進むために必要な条件や場合分けを確認します。化学なら、現象を説明する言葉と式の意味を対応させます。これらは出題予想ではなく、考え方を答案に残す練習です。
解答を見て理解できた問題も、時間を置いて自力で解き直してください。最初に手が止まった箇所を記録すると、復習する内容が明確になります。「解説を読んだので終了」とすると、同じ条件を自分で見つける力が育ったかを確かめられません。
口頭試問が明記されている系を確認します
II期では、数学系・物理系・化学系・地球科学系が面接の中で口頭試問を行うと明記されています。口頭試問は、その場で問題について考え、答えや考え方を言葉で説明する試験です。志望理由を滑らかに話す練習とは別に、学問の内容を説明する練習が必要になります。
生物系については、同じ箇所に口頭試問の実施が明記されていません。ただし、知識を問われない、学問的な説明が不要という意味にはなりません。面接で評価される学習意欲や論理性、好奇心などを踏まえ、関心や学んだ内容を説明できるように準備しましょう。
例えば、問題を見てすぐ答えが浮かばない場合でも、条件を整理し、どの考え方を試すのかを話す練習ができます。分からないことを隠して知っている公式を並べるより、自分がどこまで考えたかを明確にする方が、練習で改善点を見つけやすくなります。採点上の加点を保証する方法ではありません。
出願書類は理学部に必要なものだけを正確にそろえます

条件・日程の確認には、2027年度AO入試II期の提出書類を使います。受験年度と理学部の欄を確認してください。
活動報告書を全員必須だと思い込まないでください
2027年度のII期募集要項では、活動報告書を提出する学部が指定されており、その対象に理学部は含まれていません。別の学部の対策記事を読んで、理学部でも活動報告書が必須だと判断しないようにしましょう。提出欄のない追加資料を独自に送り込むことも避け、理学部に適用される書類一覧に合わせます。
準備を始めるときは、本人が作るもの、高校に作成を依頼するもの、保有している場合に提出するものを別々に並べると、作業が進めやすくなります。志願理由書を書き終えたことと、出願書類が全部そろったことは同じではありません。封をした学校作成書類や印刷条件まで含めて確認します。
たとえば、本人の文章が完成していても、学校に調査書を頼んでいなければ郵送はできません。反対に、学校の書類を受け取っていても、出願システムで作成する入学志願書の印刷を忘れると不足になります。文章の質を高める作業と、提出物を完成させる作業を並行して進めることが重要です。
調査書と志願者評価書は高校への依頼を先にします
調査書や志願者評価書は、本人だけで作成を完了できる書類ではありません。募集要項の該当箇所を担任の先生や進路指導の先生に示し、必要な書類、作成上の注意、受け取りたい日を相談します。学校内の受付方法や所要日数は高校ごとに確認してください。
志願者評価書には学部によって記入する項目が異なる箇所があります。理学部では、他学部向けに指定された所見欄まで一律に必要だと考えず、様式と注記を合わせて確認します。学校に依頼するときにも「全項目を埋めてください」と伝えるのではなく、理学部の提出条件が分かる状態にして渡しましょう。
自分の活動について学校に伝える場合は、事実の一覧を用意すると役立ちます。取り組んだ時期、授業や活動の名称、自分の役割、取り組みの成果、途中で困った点を短くまとめます。評価内容を本人が指定したり、実際より大きな実績に見せるよう頼んだりするための資料ではありません。
英語資格は提出できるかと記載の正確さを確認します
II期では、英語能力を証明する資格等がある場合の証明資料について案内があります。保有している資格を提出するときは、試験名、受験時期、スコア、証明書の種類が一致しているかを確認します。特定のスコアだけで合格が決まると考えないでください。
資格をまだ持っていない人が、出願直前に新しい試験へ申し込み、筆記試験や面接の準備を大きく削るかどうかは慎重に判断したいところです。提出できる証明書が締め切りに間に合うか、募集要項がその資格に何を求めているかを先に確認します。資格の有無だけを見て、本人の学力全体を評価しないようにしましょう。
出願条件と準備の優先順位を早めに確認したい方へ
受験相談では、今の学年や活動状況から、最初に確認する条件と今週始める準備を整理できます。
- 出願できる方式と未確認の条件
- 評定・活動・書類のうち先に動く項目
- 志望学部に合わせた準備の順番
郵送前には完成品を並べて点検します
出願システムへの入力、検定料の支払い、書類の印刷、学校作成書類の受け取り、郵送は別の作業です。画面の登録が終わって安心せず、最終的に郵送する封筒の中身を完成品で確認してください。提出後に変更できない事項もあるため、志望する系や本人情報は入力段階から慎重に扱います。
点検表には、書類名だけでなく、誰が作るか、どの様式か、必要な印刷方法、封の有無、完成したかを並べると見落としを防ぎやすくなります。これは自分用の管理表であり、大学に追加提出する資料ではありません。学校の書類を勝手に開封して確認しないようにします。
志願理由書は「理学を学びたい理由」を経験から説明します
きっかけと研究したい問いを分けます
志願理由書を考えるとき、最初に思い浮かぶのは「宇宙が好き」「実験が楽しかった」「生き物に興味がある」といったきっかけかもしれません。その気持ちは大切ですが、きっかけを並べるだけでは、入学後にどのような学びを深めたいのかが伝わりにくくなります。興味を持った後に、何を調べ、どこで考えが止まり、次に何を学ぶ必要を感じたのかまで掘り下げましょう。
たとえば、授業で扱った現象について別の条件でも成り立つかを考えたなら、最初の予想、調べた方法、理解できたこと、残った疑問を順に書き出せます。実験をしていなくても、証明を読み直したこと、資料の説明を別の図に描き換えたこと、教科書どうしの説明を比べたことなど、自分が実際に考えた過程が材料になります。
ここで作るのは、提出文を飾るための出来事ではありません。行っていない実験や読んでいない論文を加えると、面接で具体的に説明できなくなります。興味がまだ広い場合も、無理に専門的な研究題目を決めるより、今の知識で言える問いと、その問いを深めるために必要な基礎を説明する方が一貫した文章になります。
志望する系とのつながりを具体化します
理学部には複数の系があり、それぞれが自然や数学に向ける問いは異なります。同じ「環境に関心がある」という出発点でも、物質の反応に注目するのか、地球全体の仕組みに注目するのか、生物の働きに注目するのかによって、学びの中心は変わります。自分の関心を系の名称に当てはめるだけでなく、何を対象にどのような説明を求めたいかを考えます。
大学の研究紹介を読む際には、難しい研究名を文章へ写すことを目的にしないでください。「その研究は何を明らかにしようとしているか」「自分の疑問のどこにつながるか」「高校で学ぶどの基礎が関係するか」を自分の言葉で短く説明します。説明ができない語句を増やすより、理解できた範囲を正確に扱いましょう。
特定の研究室だけを志望理由のすべてにすると、学部で幅広く基礎を学ぶ意義が抜ける場合があります。研究紹介への関心に加え、数学、実験、観察、英語など、専門へ進む前に身に付けたい力も書き出してください。研究室への所属を保証されたものとして書かず、学びたい内容のつながりとして示します。
活動の大きさより、自分がしたことを説明します
大会の受賞歴や学校外の活動がある場合も、名前を並べるだけでは本人の取り組みが見えません。どの部分を担当したか、何を工夫したか、どこで行き詰まり、どう考え直したかを整理しましょう。共同研究やグループ活動では、全体の成果と自分が担当した仕事を区別します。
目立つ実績がない場合、受賞歴を作るためだけに活動を急増させる必要はありません。ただし、何も準備しなくてよいという意味でもありません。授業や探究活動で疑問を持った点を深め、自分で説明できる学習の積み重ねを残すことから始めます。出願条件と選抜での評価は募集要項に基づいて確認し、活動だけで学力を補えると期待しないことが大切です。
書いた後は質問へ戻して点検します
下書きができたら、各段落について「なぜそう考えたのか」「具体的に何をしたのか」「何が分かったのか」「東北大学で何を学びたいのか」と問い直します。理由を尋ねると同じ表現を繰り返すだけになる箇所は、具体的な根拠が足りない可能性があります。経験や学習内容に戻って補いましょう。
文章を短くする場合には、肝心な説明を削る前に、似た意味の言葉や抽象的な決意の繰り返しを整理します。「頑張りたい」「深く学びたい」を何度も書くより、そのためにどの基礎を積み上げたいかを具体的に示します。提出形式に合わせる作業は最後に慌てて行わず、下書き段階から使える範囲を意識してください。
数学系と物理系は、解けるだけでなく説明できる学力を育てます
数学系では、答えが成り立つ条件まで言葉にします
数学系を志望する人は、解答の正誤だけでなく、なぜその方法を使えるのかを説明する練習を取り入れましょう。公式を選んだ理由、文字の範囲、場合分けの必要性などを短い言葉で補うと、自分の理解があいまいな箇所に気づきやすくなります。これは特定の出題を予想するものではなく、基礎の理解を深める練習です。
たとえば、同じ問題を別の方法で解けるなら、方法ごとの長所や注意点を比べます。一つは計算が短いが条件を見落としやすい、もう一つは図で関係をつかみやすいといった違いを考えることができます。正解を覚えている問題でも、「なぜこの変形ができるか」を説明すると、復習の意味が変わります。
途中で解けなくなった問題は、分からなかった箇所を具体的に残します。「難しかった」とだけ書くと次に何を直すかが決まりません。条件を読み落としたのか、方針が立たなかったのか、式を処理できなかったのかを区別し、それに合う基礎問題へ戻りましょう。
物理系では、式と現象を往復します
物理系に向けた学習では、式を立てる前に、何を対象としてどの条件を考えているかを説明する習慣が役立ちます。図を描き、関係する量を示し、どの法則を使うかを考えます。計算が合っていても、前提を説明できなければ、条件が少し変わった問題でつまずくことがあります。
計算後には、単位や向き、結果の意味を確認します。現象についての予想と計算結果が違った場合、すぐに計算ミスだと決めるのではなく、最初の予想、置いた条件、式の意味を順に見直します。こうした確認を言葉で行うことが、面接で考え方を説明する準備にもつながります。
天文学や地球物理学への関心から物理系を考える人も、興味の対象と、その理解に必要な数学・物理の基礎を結び付けましょう。壮大なテーマの名前だけを語るより、高校で学んだどの考え方が入口になるかを説明できると、学びたい内容が具体的になります。学科への所属の仕組みも確認し、入学時点で特定の研究内容に固定されると思い込まないようにします。
説明練習では、聞き手の追加質問を生かします
自分で解説を読み上げる練習と、人から質問を受ける練習は役割が違います。前者は説明の流れを整える助けになり、後者は前提や理由の抜けに気づく助けになります。学校の先生などに相談できる場合は、完成した答えを聞いてもらうだけでなく、途中の理由を尋ねてもらいましょう。
説明が止まったとき、すぐに長い模範回答を暗記する必要はありません。質問のどの言葉が分からなかったか、自分の説明のどこに根拠がなかったかを確認します。短い問いへ分けて答え直し、その後で全体をつなぐと改善点がはっきりします。
化学系・地球科学系・生物系は、問いと方法のつながりを磨きます
化学系では現象を見て終わらず、理由へ進みます
化学系に関心がある人は、実験で見た変化と、その変化を説明する考え方を結び付けて整理しましょう。「色が変わって面白かった」で終わらず、何を変えたときに何が起こり、どんな説明ができるのかを考えます。使った物質や操作を正しく思い出せない場合は、授業のノートなどで確かめます。
結果が予想と違った経験も、実際にどのように考えたかを説明できれば学習の材料になります。失敗を成功に書き換えたり、原因が分からなかったのに原因を突き止めたと書いたりする必要はありません。分からなかった点について、何を見直し、次に何を確かめたいと思ったかを整理します。
学習では、物質の性質、反応、量の関係など、教科書で学ぶ基礎を説明できる状態にしておきます。研究紹介に出てくる難しい材料名を暗記するだけでは、高校での基礎を問う準備の代わりになりません。面接で興味を話す準備と、教科内容を説明する準備をつなぎましょう。
地球科学系では、身近な現象から科学的な問いを作ります
地球科学系に向けては、地形、岩石、気象、海洋などに関する関心を、具体的な問いへ変えてみましょう。旅行先の景観や通学路で見かける地面の違いも、調べるきっかけになり得ます。ただし、見かけたことだけで専門的な原因を断定せず、授業や資料で理解したことをもとに説明します。
II期の地球科学系では、地学の詳しい知識だけを前提とするのではなく、科学的に考える力が重視される点も確認しておきたいところです。学校で地学を履修していないからといって、募集要項を読む前に対象外だと判断しないでください。一方で、必要な出願条件や学力の準備まで不要になるわけではありません。
たとえば、自分が気になった現象について、何が見えているのか、どの条件が関係しそうか、説明にはどの知識が必要かを整理する練習ができます。物理、化学、生物、数学のどの考え方が使えそうかを考えると、地球科学を幅広い自然科学と結び付けられます。これは実際の試験問題の再現ではなく、学習の進め方の提案です。
生物系では、仕組みを知りたい気持ちを具体化します
生物系への志望理由では、「生き物が好き」という気持ちを、どの仕組みを知りたいかという問いへ進めます。個体の特徴、細胞の働き、発生、生物どうしの関係など、関心の向きはさまざまです。自分が実際に読んだり観察したりした内容をもとに、今理解していることと、さらに学びたいことを分けて書きます。
医療や環境問題への関心が出発点でも、理学部で生物の基本的な仕組みを学ぶことが、その関心とどうつながるかを考えましょう。社会に役立てたいという思いだけでなく、どの現象についてどのような説明を求めるのかが伝わると、理学部を志望する理由が具体的になります。
実験や観察の経験を語る際には、安全や倫理を無視した活動を増やさないでください。学校で認められた範囲の活動、授業での学習、公開された研究紹介や専門書などから関心を深める方法があります。自分だけで扱いにくい生物や薬品を用いるより、先生と相談しながら適切な方法を選びます。
どの系でも、他人の成果と自分の考えを混ぜません
本や研究紹介で知った内容と、自分で確かめた内容は分けて説明します。「研究紹介を読んで知った」「授業で学んだ」「自分の観察ではこうだった」と区別すると、本人がどのように学んだかが伝わります。借りてきた専門語を増やして、自分の研究成果のように見せることは避けましょう。
自分の経験が小さく感じられても、そこから何を疑問に思い、どんな学習につながったかを具体的に語れることには意味があります。比較する相手は、他人の派手な活動一覧ではなく、以前の自分の理解です。どこが変わったかを振り返ると、学びへの姿勢を説明する材料になります。
「方式の違いは分かったけれど、自分は何から準備すればよいでしょうか」。志望校候補、現在の評定や資格、活動の記録を並べると、相談したい課題が見えてきます。大学を一つに決めていない段階でも、受験相談を利用できます。
受験相談で整理したいこと
- 候補の方式について、大学や高校へ確認したい条件
- 活動や関心を志望学部・志望理由へつなげる際の課題
- 学習・書類・口頭試問・面接のうち、先に進めたい準備
AO入試III期は、2027年度に実施する系と共通テスト科目を確認します
条件・日程の確認には、2027年度入学者選抜要項を使います。受験年度と理学部の欄を確認してください。
AO入試III期は既卒者も資格を確認できます
2027年度入学者選抜要項の理学部欄では、高校または中等教育学校を卒業した人と、2027年3月卒業見込みの人が出願資格に含まれます。認定・指定された在外教育施設の課程を修了した人などの区分もあります。II期の卒業時期の条件をIII期へそのまま当てはめず、自分が該当する区分を確認します。
III期も、合格した場合には必ず入学するという確約と、2027年度の指定された共通テスト科目の受験が必要です。過去の共通テストの点数を使って出願できると考えないでください。例えば、既卒の人は卒業時期だけで判断せず、今年度の受験科目や学校へ依頼する書類を一緒に整理します。
II期のA段階と、III期の教科成績の評価を混同しません
III期の理学部欄には、II期と同じ「学習成績概評A段階」という出願要件は記載されていません。ただし、教科成績が評価されないという意味ではありません。書類では高校の教科成績や資格などを評価し、十分な学力や学ぶ意欲などについて学校長から高い評価を得ていることも出願基準です。
例えば、II期の成績条件を満たさないという理由だけでIII期も対象外と決めるのは早計です。一方、III期には一律のA段階要件が書かれていないから学力の準備が少なくてよい、と考えるのも誤りです。出願資格、学校の評価、共通テスト、面接を別々に確認しましょう。
化学系と地球科学系は、III期にも口頭試問があります
III期の面接では、理解力、知識、相手に伝える力、学習意欲、論理的に考える力、科学への好奇心を総合して評価します。化学系は化学に関する口頭試問、地球科学系は理科分野の基礎理解に関する口頭試問を面接の中で行います。生物系については、この箇所に口頭試問の明記はありません。
化学系なら、授業で扱った変化を式や言葉で説明し、条件を変えたときにどう考えるかを練習します。地球科学系なら、理科の基礎を使って自然現象を説明する練習ができます。どちらも本番の出題を予告するものではありません。志望理由の暗唱だけで準備を終えないための学習例です。
III期の理学部について、選抜要項は出願書類、共通テスト、面接による選考を示しています。別学部の独自の筆記試験や小論文を理学部の必須試験として追加しないようにしましょう。書類の様式や提出物の最終一覧は、11月下旬公表予定の募集要項で確認します。
これらは2027年度入学者選抜要項の理学部AO入試III期の欄に基づく整理です。募集要項が公表された後は、変更や追加の注意事項がないかも確認してください。
数学系と物理系はIII期の出願先に含めません
2027年度の理学部AO入試III期で募集されるのは、化学系、地球科学系、生物系です。物理系については、2027年度からIII期を実施しない変更が案内されています。過年度の記事や表に物理系のIII期が載っていても、2027年度の出願先として扱わないようにしてください。
募集人員は、化学系12人、地球科学系6人、生物系4人です。人数だけで出願先を決めるのではなく、学びたい内容と出願条件を合わせて考えます。少人数の募集だから特定の活動で決まる、という見方にも根拠はありません。
数学系や物理系への関心が強い人が、III期の枠があるという理由だけで別の系を選ぶ場合は、その系で学ぶ内容を十分に検討する必要があります。出願の機会を増やすこと自体が、入学後の学習目的になるわけではありません。自分が追いたい問いと、志望する系の教育内容のつながりを説明できるかを見直します。
III期では共通テストの指定科目が出願準備の土台です
III期は大学入学共通テストを課す選抜です。国語、地理歴史・公民、数学、理科、英語、情報について、大学が指定する科目を受験する必要があります。科目数を満たしたつもりでも、志望する系の必須科目が含まれていなければ条件を満たしません。
理科の指定は系によって違います。化学系は「化学」と、物理・生物・地学から1科目です。地球科学系は物理・化学・生物・地学から2科目、生物系は「生物」と、物理・化学・地学から1科目です。「理学部なら理科は何でも同じ」という前提で決めず、受験する2科目を系ごとの指定と照合してください。
数学は数学Ⅰ・数学Aと数学Ⅱ・数学B・数学Cが指定されています。英語はリーディングとリスニング、情報は情報Ⅰです。地理歴史・公民も、選抜要項に示された科目の範囲を確認してください。ここでは概要を示していますが、出願時には大学の科目表と自分の受験科目を一つずつ照合します。
募集要項の公表前でも、進められる準備があります
2026年10月16日時点で、2027年度III期の学生募集要項は11月下旬公表予定です。そのため、出願の細かな操作や提出物について、前年の説明をそのまま2027年度の確定事項として扱うことはできません。現在の選抜要項で確認できる内容と、後日公表される募集要項で最終確認する内容を分けます。
公表前にも、志望する系の検討、指定科目の確認、基礎学力の強化、関心の整理は進められます。募集要項が出るまで何もできないわけではありません。一方、書式や提出方法は最終版が出てから確認し、古い様式で清書を終えてしまわないようにします。
AO入試III期の配点と日程から、学習と手続きの計画を立てます
条件・日程の確認には、AO入試III期の配点と日程を使います。受験年度と理学部の欄を確認してください。
共通テスト950点と面接200点で考えます
2027年度の選抜要項では、理学部III期の配点は共通テスト950点、面接200点、合計1150点です。提出書類の評価は面接の点数に含まれます。書類と面接だけに集中して共通テストの準備を後回しにする計画は、配点の構成と合いません。
共通テストの内訳は、国語200点、地理歴史・公民100点、数学200点、理科200点、英語200点、情報50点です。英語はリーディング150点、リスニング50点に換算されます。受験した試験の素点をそのまま足すのではなく、大学の換算方法で考える必要があります。
ただし、配点が大きい科目だけを勉強すればよいわけではありません。必須科目の不足を避けることが前提であり、得意・不得意、残された期間、学習状況によって補強する内容は変わります。得意科目で伸ばす計画と、苦手科目の基礎を固める計画を具体的に並べて考えましょう。
第1次選考が行われる場合も想定します
志願者が募集人員を大きく上回る場合には、共通テストの成績による第1次選考が行われることがあります。面接で話したいことが十分にあっても、面接まで進むための条件を無視してよいわけではありません。根拠のない固定倍率や予想ボーダーを、大学が示した基準のように扱わないでください。
合格可能性を考えるときも、過去の数字だけで自分の結果を断定することはできません。まず指定科目を満たしているか、大学の配点でどこに課題があるか、面接に向けて何を説明できるかを確認します。不確かな合格ライン探しだけで時間を使わず、改善できる準備に結び付けます。
共通テスト後から出願までの間隔に注意します
2027年度III期は、出願期間が2027年1月19日から22日、第1次選考結果の発表が2月4日、試験が2月8日、合格発表が2月10日、入学手続期間が2月11日から17日という日程が示されています。時間や提出方法などの詳細は、最新の学生募集要項で確認してください。
共通テストを受け終わってから初めて志望理由を考え始めると、出願書類と手続きの準備が重なります。共通テスト対策を優先しながらも、志望する系、学びたい内容、学校へ相談する必要がある事項は前もって整理しておきましょう。試験後には、最終確認と提出作業へ集中できる状態を目指します。
遠方から受験する人は、試験会場への移動や宿泊も含めて計画します。ただし、会場や集合時刻を過去の情報から推測して手配を決めないでください。最新の受験案内を確認し、天候や交通の状況も考えて無理のない予定を立てます。必要な配慮がある場合は、大学の案内に従って事前の相談方法を確認します。
面接は志望理由の暗唱ではなく、考え方を伝える準備をします
最初の回答は、質問に直接答えます
面接の練習では、用意した長い文章を全部話し切ることより、聞かれたことに答えることを優先します。「なぜこの系を志望するのか」と聞かれたとき、活動歴の紹介から長く始めると、理由にたどり着く前に話が広がってしまいます。まず答えの中心を述べ、その理由や経験を補う順番を試してみましょう。
「理学に興味がある」と答えた後には、その興味がどの現象や問いに向いているかを説明します。「研究したい」と答えた後には、今何を理解しており、何をさらに学びたいかを続けます。抽象的な言葉を使ってはいけないという意味ではなく、その言葉の中身を相手が想像できるようにする練習です。
回答を短くまとめる練習と、詳しく話す練習の両方をしておくと、質問の範囲に合わせやすくなります。短い答えでは結論と理由を示し、追加で聞かれたら具体的な取り組みや考え直した点を説明します。秒数だけを厳密にそろえるより、話のまとまりを意識しましょう。
質問を取り違えたときは、内容へ戻ります
練習中に質問の意味が分からなかった場合、推測だけで長く話し続けるとずれに気づきにくくなります。何について尋ねられたかを確認し、理解した範囲で答える練習も必要です。相手の言葉の一部だけを拾って、覚えてきた回答を当てはめないようにします。
たとえば、活動の成果を聞かれているのに志望理由を繰り返したり、実験条件を聞かれているのに感想を話したりすると、答えたいことと聞かれたことがずれます。練習後には、質問文と自分の最初の答えを書き並べてみましょう。対応しているかを見ると、話し方だけでは見つからない改善点が分かります。
答えの内容を考える時間が必要な場面もあります。知らない言葉を知っているふりで使うより、自分が理解している範囲と、考えるために必要な条件を整理します。ただし、本番でどのように評価されるかは大学の判断であり、特定の応答方法だけで高評価を保証することはできません。
口頭試問では、途中の理由を省きません
口頭試問の準備では、紙に書けば分かる式や図を、聞き手に伝わる順で説明する練習をします。記号の意味や条件を自分だけが分かっている状態だと、説明が飛びやすくなります。何を求めているのか、どの法則や考え方を使うのか、次に何をするのかを区切って話します。
答えを出した後に条件を変えて考える練習も有効です。もとの方法がそのまま使えるのか、別の場合分けが必要か、結果がどう変わるかを考えます。過去問の解答を丸ごと覚えるだけでは、こうした問い直しに対応する準備にはなりにくいでしょう。
練習相手に「なぜ」と聞かれたら、同じ式をもう一度読むだけで終わらないようにします。式の前提や現象の関係へ戻り、別の言葉や図で説明してみましょう。自分の説明が十分かどうかを見直すことが目的であり、相手を納得させるまで言い張る練習ではありません。
英語は、資格と会話を別々に準備します
理学部II期の面接では、基本的な英語の会話力も評価の対象として示されています。英語資格の証明書を提出する準備だけで、話す練習まで済んだと考えないようにしましょう。自分の関心や学校で学んだことを、理解している英語で説明する練習を取り入れます。
専門用語を大量に暗記するより、まず、自分が何に関心を持ち、なぜ興味を持ったのかを簡潔に伝えられるかを確認します。日本語でも理由が整理できていない内容は、英語に置き換えても説明しにくいものです。内容の整理と表現の練習を分けて進め、その後でつなぎましょう。
学校の先生などに聞いてもらえる場合は、発音だけでなく、伝えたい意味が伝わるかも確認します。聞き取れなかった質問への対応や、別の表現で説明する練習もできます。難しい文章を暗唱できることより、意味を理解して会話を続けるための基礎を積み上げることが大切です。
過去問は、解いた後の直し方まで計画に入れます
条件・日程の確認には、東北大学の過去問題公開案内を使います。受験年度と理学部の欄を確認してください。
公開されている問題から試験の特徴をつかみます
東北大学はAO入試の過去問題を公開しています。入手できる範囲は公開可能な問題に限られるため、すべての問題やすべての年度が同じ形で閲覧できるとは限りません。志望する系と入試区分を確認して、対応する問題を使いましょう。
初めに見るときは、問題数だけでなく、どのような力を使う問題なのかを考えます。知識を再現するのか、条件から考えるのか、文章で理由を説明するのかによって、練習の仕方が変わります。知らない専門語が出たからといって、それだけを集めた暗記へ進まず、問題全体で何が求められているかを確認します。
過去問は、その年度の出題を知る材料です。同じ形式や同じ分野が次年度も必ず出るとは限りません。形式に慣れることと、基礎の理解を深めることを両立させ、過去問に出た箇所だけを学習範囲にしないようにします。
正解した問題も、説明できるか確認します
答えが合った問題には、十分理解して解いたものと、途中にあいまいさが残ったものが混ざります。解説を閉じて説明し直し、使った条件や理由を言えるかを確認しましょう。最終的な数値や選択肢が合っているだけで復習を終えると、同じ考え方を別の場面で使えない場合があります。
たとえば、解説を見れば納得できるが、自分の言葉では最初の方針を説明できない問題があります。その場合は、計算練習を増やすだけでなく、問題文のどの条件から方針を立てるのかを整理します。「どこを見て、何を考えたか」を書き添えると、復習の目的がはっきりします。
間違えた問題をすぐにもう一度解くことも役立ちますが、直後は答えを覚えている場合があります。別の日に解き直したり、似た基礎問題へ戻ったりして、理解が残っているかを確認します。回数を増やすこと自体より、前にできなかった点が改善したかを見ることが大切です。
解けなかった原因ごとに復習の場所を変えます
知識が足りなかった場合は教科書や授業の内容へ戻り、条件を読み違えた場合は問題文と図を確認します。時間が足りなかった場合は、どの作業に時間を使ったかを振り返ります。すべての失点を「もっと問題を解く」で片付けないようにしましょう。
説明が不足した答案では、何を書けば論理がつながるかを確かめます。式と式の間に理由がないのか、最初の条件が示されていないのか、最後に答えの意味を書いていないのかを分けます。先生に相談する場合も、「全部分かりません」だけでなく、自分が理解できたところと困ったところを示すと、具体的な助言を受けやすくなります。
復習ノートは、きれいな解答集を作ることだけが目的ではありません。自分が繰り返しつまずく点を見つけ、次の学習内容を決めるための道具です。解説を全部写す作業に時間を使いすぎる場合は、問題の要点、自分の誤り、次に確認する基礎だけを短くまとめる方法も考えられます。
探究活動は、成果の名前ではなく学びの過程を整理します
テーマを決めた理由から振り返ります
探究活動を志望理由へつなげるときは、発表会や受賞の名前から書き始める前に、なぜそのテーマを選んだかを思い出しましょう。授業で生じた疑問、身近な現象への関心、読んだ本への疑問など、出発点によって本人の考えが見えます。周囲から勧められたテーマでも、その後に自分がどこへ関心を持ったかを説明できます。
テーマが大きすぎたときは、調べられる範囲へどう絞ったかも重要な振り返りになります。「環境問題」から特定の現象へ、「宇宙」からある観測の仕組みへ、というように問いを具体化した過程を整理します。大きな社会課題を掲げたことだけで、研究への理解が深いと伝わるわけではありません。
途中でテーマを変えた場合も、その理由を隠す必要はありません。調べる条件が整わなかったのか、別の疑問が重要だと分かったのか、最初の問いが広すぎたのかを説明します。都合よく一貫した物語へ書き換えるより、考え直した過程を正確に示す方が、自分の経験として話しやすくなります。
方法を選んだ理由を説明します
探究では、何を調べるために、どの方法を選んだかを言葉にします。実験、観察、文献の整理などは、それぞれ答えやすい問いが異なります。方法の名前だけで専門的に見せるのではなく、その方法が自分の問いにどう役立つと考えたかを説明しましょう。
共同作業では、担当した部分を具体的に確認します。実験の準備、観察記録、資料の整理、発表原稿など、自分が実際に責任を持った作業を示します。グループの成果をすべて自分の成果として語らず、他のメンバーの仕事と、自分が学んだことを区別します。
先生から助言を受けた場合も、その関わりを隠す必要はありません。助言を受けて何を理解し、どの作業を自分でやり直したかを整理します。誰の助けも借りずに完成させたように見せることより、助言を学びに変えた過程を説明できることを目指しましょう。
結果が出なかった経験も、次の問いへつなげます
思ったとおりの結果が出なかった場合は、何が分からないまま残ったかを整理します。測定方法に問題があったのか、条件を十分にそろえられなかったのか、予想した仕組み自体を見直す必要があるのかを考えます。結論を急いで作らず、検討した範囲を明確にします。
入学後に学びたいことは、この残った問いと結び付けられます。「もっと高度な研究がしたい」という表現だけでなく、今は不足している理論、測るための知識、結果を説明するための数学などを挙げます。高校段階で研究を完成させたことを示すためではなく、次の学びへ向かう理由を明らかにするためです。
探究の資料が大量にある場合も、最初から全部を文章へ詰め込みません。問い、方法、結果、考え直したこと、入学後の学びという順に短く整理し、必要に応じて詳細を説明できるようにします。提出を求められていない資料は勝手に追加せず、自分の説明準備として活用してください。
高校での成績と理科・数学の学習を、出願準備の中心に置きます
評定は出願条件と日々の理解の両方に関わります
II期の学習成績概評の条件は、志望理由の文章で置き換えられるものではありません。まず自分が条件を満たすかを学校で確認し、そのうえで学力の準備を続けます。「AOだから評定は関係ない」「活動があれば学力は後でよい」といった一般論を、東北大学理学部にそのまま当てはめないでください。
学校の授業で理解があいまいな箇所は、筆記試験や口頭試問でも課題になります。定期試験のためだけに答えを覚えるのではなく、問題を説明し直す、条件を変えて考える、誤りの理由を確認するといった復習を取り入れます。授業とAO対策を完全に別物として考える必要はありません。
成績が思うように伸びないときは、科目名だけで苦手とまとめず、どの内容で困っているかを具体化します。計算、用語の意味、図の読み取り、文章による説明など、つまずく場所によって対策は変わります。先生に相談するときにも、問題と自分の途中までの考えを示すと、学習内容を絞りやすくなります。
勉強時間の長さだけで計画を評価しません
長い時間机に向かったことと、必要な理解が増えたことは同じではありません。学習計画には、何をどこまでできるようにするかを具体的に書きます。「物理を勉強する」より、「この範囲の基本問題について、使う法則と条件を説明する」のようにすると、進み具合を確認しやすくなります。
復習の時間も最初から計画に含めましょう。問題を解く予定だけを詰め込むと、間違えた内容を残したまま次の問題へ進みがちです。新しい内容を学ぶ時間、問題を解く時間、説明し直す時間の役割を分け、自分の理解に合わせて配分します。
計画が予定どおり進まなかった場合、次の日へ全部を積み上げると無理が増えます。優先して直す基礎、期限のある書類、後でもよい作業を整理し直します。出願直前ほど、できなかった自分を責めるより、残る時間で必要な準備を確実に進める判断が大切になります。
II期とIII期で重点を変えます
II期は大学独自の筆記試験と面接に向けて、志望する系に関係する基礎学力と説明する力を磨きます。III期は指定された共通テスト科目を受験し、その配点を踏まえた学習が重要になります。どちらも志望理由だけで準備が完結する選抜ではありません。
同じ面接準備でも、書類を作る段階と試験直前では目的が違います。初期には関心や経験を整理し、後半には質問へ直接答える練習や、教科内容を説明する練習へ進みます。時期に合わない作業を続けないよう、今何を仕上げる必要があるかを確認しましょう。
出願前・試験前・合格後で、確認する作業を分けます
出願前は、条件と書類の完成を優先します
出願前の点検では、本人の希望、出願資格、必要な書類、提出方法、締め切りを別々に確認します。学びたい気持ちが強くても、必要な条件を満たしていなければ出願できません。逆に、条件を満たすことだけで、志望する系との学びのつながりが説明できるとは限りません。
志願理由書の推敲に時間をかけることは重要ですが、そのために学校へ書類を依頼する時期を遅らせないようにします。先に依頼できるものは依頼し、自分の文章は並行して整えます。出願システムへ入力する内容を別のメモで整理しておくと、画面上で慌てて判断する場面を減らせます。
最後の確認は、募集要項と実物の書類を並べて行います。「たぶん入れた」ではなく、必要なものがそろっているかを確かめます。保護者や信頼できる人に一緒に確認してもらう場合も、本人が内容を把握したうえで進めることが大切です。
試験前は、学習と当日の移動を両方確認します
試験前には、学習の総点検に加えて、受験票、持参物、会場、集合時刻、交通経路を確認します。会場は学部の所在地と同じだろうと推測せず、受験案内で指定された場所を確かめます。宿泊する場合も、会場までの移動時間を見て予定を立てましょう。
直前の学習では、新しい教材を大量に増やすより、繰り返し間違えた基礎や、説明しにくい内容を確認します。面接のために文章をさらに長く作り込むのではなく、質問へ答えられるかを確かめます。志願理由書の記載内容と、自分が話そうとしている内容の一致も見直してください。
体調や生活リズムの管理も準備の一部です。直前に予定を詰めすぎると、移動や手続きの確認が後回しになりがちです。試験の内容を準備する作業と、当日その力を発揮するための作業を、同じ予定表に置いて考えましょう。
合格後は、入学手続きの期限を守ります
合格発表を確認したら、入学手続きの案内へ進みます。合格したことと、必要な手続きを終えたことは同じではありません。短い期間で作業が必要になることもあるため、本人だけでなく、支払いなどを支える人とも事前に流れを共有しておくと安心です。
AO入試では、合格した場合に入学するという条件を十分に理解して出願します。合格してから進学先を初めて考えるのではなく、出願前に学ぶ内容や生活の見通しを検討しておきましょう。条件の確認は形式的なチェックではなく、進路の意思決定そのものに関わります。
入学が決まった後も、基礎学力を保つ学習を続けることが大切です。入試のために整理した疑問や関心を、大学で学びたい内容のメモとして残しておくと、学習の出発点になります。合格を学びの終点にせず、理学を学ぶ準備へつなげましょう。
志望理由を具体化するときに陥りやすい書き方を直します
「設備が充実している」だけでは、学びたいことが見えません
志望理由の下書きに「設備が充実している」「研究水準が高い」と書いた場合は、その言葉を削った後にも本人の理由が残るかを確認します。大学の特徴を挙げること自体は悪くありませんが、特徴の紹介だけでは、自分がそこで何を学びたいかが伝わりにくいためです。
直すときは、設備や研究の名前を増やす前に、自分の問いを置きます。「何を知りたいか」「それを理解するためにどのような学びが必要か」「大学の教育や研究のどこに接点を見つけたか」という順に整理しましょう。使ったことのない装置を使えると断言したり、特定の授業を必ず受けられると推測したりしないことも重要です。
学校案内の表現をそのまま写すと、本人に質問されたときに説明が難しくなることがあります。難しい語句が出たら、理解できる範囲を調べ、自分の関心とのつながりを短く書きます。理解が追い付かない内容を無理に志望理由の中心にせず、今説明できる基礎から学びたい方向を示してください。
「社会の役に立ちたい」を、理学の問いへつなげます
社会に役立ちたいという思いは、多くの学部への志望理由になり得ます。理学部を選ぶ理由としては、その思いに加えて、自然や数学のどの仕組みを理解したいかを説明する必要があります。目の前の製品や技術の完成だけでなく、なぜそうなるのかを明らかにする関心を考えてみましょう。
たとえば、ある社会課題について調べた結果、まだ自分には説明できない現象があると気づいたなら、その現象と必要な基礎を整理できます。すぐに解決策を完成させると約束するより、今の理解ではどこまで言え、何を学ぶと問いを深められるのかを示す方が、学習目的を具体的にできます。
理学と他の分野にはつながりがあります。どちらかを低く評価して理学部を選ぶ理由にするのではなく、同じ課題のどの部分に自分が関心を持つかを説明します。「実用的なことに興味がない」という形で無理に対立させず、基礎を学ぶ意味を自分の問いに即して考えましょう。
「好きな科目」と「学び続けたい理由」をつなぎます
得意科目があることは、志望を考えるきっかけになります。ただし、点数が取れることだけを理由にすると、大学でその分野を学び続けたい理由が見えにくくなることがあります。どの内容を学ぶときに疑問が深まったか、答えを知った後にどんな問いが生まれたかを振り返ります。
逆に、成績がまだ十分でない科目に強い関心がある場合、関心だけを語って学習上の課題を隠すのではなく、必要な基礎をどのように補強しているかを考えます。出願資格を満たすことは前提ですが、学ぶ意欲を具体的な学習行動へつなげることも大切です。
文章を作るときは、興味、行動、理解、次の課題を一組として書き出してみましょう。「興味があります」が繰り返されるだけの下書きから、学びの動きが見える下書きへ変えられます。すべてを提出文に入れる必要はなく、説明の材料を整理する段階として活用します。
学校の先生に相談するときは、確認したい点を持っていきます
出願資格の相談と文章の相談を分けます
先生への相談では、出願資格や書類の発行に関する確認と、志願理由書の内容に関する助言を分けて準備すると進めやすくなります。前者には募集要項の該当箇所、後者には下書きと自分が迷っている点を持っていきます。「AOの相談です」だけでは、何から確認するかが決まりにくいためです。
出願資格については、学習成績概評、卒業時期、学校が関わる書類など、本人だけで判断しにくい点を確認します。過去に同じ大学を受けた人の話があっても、その年度の条件と同じとは限りません。最新の募集要項を一緒に見ながら確認することが大切です。
文章については、「この経験が志望する系につながっているか」「自分が担当した仕事が伝わるか」「専門語を使いすぎていないか」など、助言がほしい箇所を示します。直してもらった文章をそのまま覚えるのではなく、なぜその直しが必要なのかを理解し、最終的に自分で説明できる文にします。
理科・数学の説明は、答えより途中を見てもらいます
教科の先生に口頭試問の練習を相談する場合は、解けなかった問題だけでなく、説明に自信のない問題も選べます。自分の答案や図を示し、どの条件からその方法を選んだかを話してみましょう。正解した問題でも、途中の理解を確認してもらう意味があります。
相談の前には、自分なりに考えた範囲を残します。何も手を付けずに答えだけを求めるのではなく、分かること、使えそうな考え方、困っている箇所を示します。先生からの質問で説明が止まった部分は、その後の復習の課題にできます。
練習の依頼は、相手の予定も考えて早めに行います。試験直前に長時間の指導が当然受けられると思わず、短い時間で何を確認したいかを整理しましょう。学校で対応できる範囲は異なるため、必要な準備を自分でも進める姿勢が大切です。
助言が食い違ったときは、目的へ戻ります
複数の人に見てもらうと、文章や話し方について異なる助言を受けることがあります。そのたびに全文を書き換えるのではなく、どの点を改善するための助言なのかを考えます。内容の不足、論理の飛躍、表現の分かりにくさなど、助言の対象を分けると整理しやすくなります。
募集要項に関する食い違いは、大学の最新の案内で確認します。一方、表現上の好みについては、本人が意味を理解し、自然に説明できるかも判断材料になります。正解が一つでない文章の工夫と、必ず守る提出条件を混ぜないようにしましょう。
保護者や周囲の人は、本人が説明できる準備を支えます
文章を代わりに完成させないようにします
保護者や周囲の人ができる支援には、予定を一緒に確認する、書類の不足を点検する、説明を聞くなどがあります。本人が気づかなかった分かりにくさを伝えることも役立ちます。ただし、本人が理解していない専門語や経験を文章へ加えると、面接で本人の言葉として説明しにくくなります。
文章を読んだときは、「なぜその疑問を持ったのか」「ここで自分がしたことは何か」「大学で何を学びたいのか」と尋ねる方法があります。答えを与えるのではなく、本人が思い出したり考えたりするための問いにします。回答の表現が多少素朴でも、中身が本人の経験に結び付いているかを大切にしましょう。
本人が助言を求めていない時間まで、常に志望理由を問い続けると負担になることもあります。いつ何を相談するかを決め、学習や休息の時間を確保します。出願は本人の進路に関わるため、周囲の希望だけで志望する系を決めないことも重要です。
費用や移動の確認は早めに共有します
出願、受験時の移動、入学後の生活などには、本人だけでは調整しにくい事項があります。支援する人と早めに相談し、必要な確認事項を整理します。大学が示す入学料、授業料、免除や奨学金などの情報も、必要に応じて公式案内を確認してください。
金額を古い記事や知人の話だけで判断しないことが大切です。支払う時期、申請が必要な支援、住まいの申し込みなどは、それぞれ別の期限があります。合格発表後にすべてを初めて確認するのではなく、出願段階からどの情報が必要かを把握しておきましょう。
家庭の事情によって準備の進め方は異なります。周囲と同じ活動や移動ができないことを、そのまま意欲の差だと考える必要はありません。自分が使える学習環境で何を深められるか、どの支援を相談できるかを考え、必要な出願条件と準備を着実に確認します。
東北大学理学部のAO入試でよくある疑問に答えます
推薦状があれば、筆記試験の準備は少なくてよいですか
そのようには考えないでください。理学部II期は筆記試験を行い、III期は指定された共通テストの成績を用います。学校が作成する書類や本人の志願理由書は重要ですが、教科の基礎を学ぶ準備の代わりにはなりません。
「推薦」と検索していると、大学ごとに条件の異なる入試が一緒に出てきます。東北大学理学部ではAO入試のどの区分を受けるのかを先に決め、その区分の試験内容を確認します。他大学で聞いた準備の方法を、そのまま使わないようにしましょう。
英語資格を持っていないとII期に出願できませんか
資格がある場合の証明書提出と、出願資格として必須となるスコアは区別して確認します。2027年度理学部II期の案内を読まずに、資格がないだけで出願できないと判断しないでください。自分の卒業時期や学習成績概評など、実際に示された出願条件を確認することが先です。
一方、英語の学習をしなくてよいという意味ではありません。面接では基本的な英語の会話力も評価の対象です。保有資格の整理と、英語で考えを伝える準備を分け、自分に不足している学習を進めましょう。
研究したいテーマが細かく決まっていなくても準備できますか
準備できます。まず、自分がどの分野のどんな現象や問いに関心を持つかを整理し、高校での学習と結び付けます。大学で使う専門語を大量に並べ、完成した研究計画のように見せることが出発点ではありません。
ただし、「理科が好き」の一言だけで止まらないようにします。なぜ興味を持ち、その後に何を学び、どこに疑問が残ったかを考えましょう。関心が複数ある場合は共通する問いや学び方を整理し、志望する系で基礎から学ぶ理由を具体化します。
理科の探究で賞を取っていないと、不利だと決まりますか
受賞歴だけで、入試全体の評価を判断することはできません。自分が出願条件を満たしているか、筆記試験や面接に向けてどの準備が必要かを募集要項で確認します。目立つ活動がないという不安から、本人が説明できない実績を作ることは避けてください。
授業、読書、観察、問題を考え続けた経験などを振り返り、自分が何を疑問に思い、どう学んだかを整理できます。活動の名前を増やすことより、学びの中身を具体的にすることが重要です。もちろん、受賞歴がある場合も、その成果に至る本人の役割を説明する準備が必要になります。
学校で地学を履修していないと、地球科学系は選べませんか
II期の地球科学系では、地学の詳細な知識のみを前提としない説明があります。履修の有無だけで自分の可能性を決めず、募集要項の出願資格と試験内容を確認してください。物理、化学、生物、数学などの基礎と、自然現象を科学的に考える力を結び付ける準備が考えられます。
III期では、共通テストの指定科目を満たすことが必要です。II期の説明を、そのままIII期の受験科目の条件へ置き換えないようにします。入試区分ごとに、何が必須なのかを確認することが大切です。
2027年度の物理系III期は、前年と同じように受けられますか
受けられません。2027年度から物理系のAO入試III期を実施しない変更が示されています。物理系を志望する場合、前年の募集表や対策記事に残るIII期の情報を使わないようにしてください。
年度変更は、出願戦略を考える前提に関わります。検索結果の見出しに最新年度と書かれていても、中の表や日程が更新されているとは限りません。大学の最新案内で対象の系を確認してから、準備する区分を決めましょう。
共通テストの点数が高ければ、III期の面接は形式的ですか
面接を形式的なものと決めつける根拠はありません。III期では面接にも配点があり、提出書類の評価も面接点に含まれます。共通テストの準備を重視しながら、志望する分野への関心や学びたいことを説明できるようにしておきます。
共通テスト後に慌てて志望理由を作るのではなく、日頃の学習や探究で気づいたことを記録しておくと、説明の材料になります。面接では、書類に書いた内容と、その後の学習のつながりも整理しましょう。配点の大小だけで、必要な準備を丸ごと省かないことが大切です。
過去問の答えを覚えれば、口頭試問にも対応できますか
答えの暗記だけでは、条件や理由を尋ねられたときに説明できないことがあります。解いた問題について、なぜその方法を使うか、どの条件が重要か、結果が何を意味するかを話してみましょう。説明できない箇所が見つかったら、その基礎へ戻ります。
過去問は試験の特徴を知り、学習の課題を見つける材料です。出題された形式が次年度も続く保証はありません。過去問に慣れることと、高校で学ぶ内容を柔軟に使えるようにすることを一緒に進めてください。
書類を提出した後に、志望する系を変更できますか
出願後に希望どおりの変更ができると考えてはいけません。募集要項では、提出後に変更できない事項が示されています。志望する系や入試区分は、登録と郵送の前に十分に確認してください。
迷いが残る場合には、系の教育内容と自分の関心をもう一度並べてみます。募集人数や名前の印象だけで決めず、入学後にどの基礎を学びたいかを考えましょう。学校の先生などへ相談するときも、迷っている理由を具体的に示すと、確認すべき点が見えやすくなります。
面接で知らないことを聞かれたら、どう練習すればよいですか
普段の練習では、知らないことをごまかすのではなく、質問の意味を確認し、自分が理解している条件から考える方法を身に付けます。何が分かり、どこから分からないのかを言葉にする練習です。あらゆる質問への定型文を作ることが目的ではありません。
練習後は、知らなかった知識を補うだけでなく、なぜ説明が止まったかを振り返ります。質問を取り違えたのか、基礎が抜けていたのか、考えはあっても言葉にできなかったのかを分けます。自分の課題に合う練習へ戻ると、単に面接回数を増やすより改善を確認しやすくなります。
高1から高3まで、学年ごとに残したい準備の記録
早めに準備を始めると、授業での疑問を調べ直し、文章にして、人へ説明してみる時間を確保できます。例えば、気になった実験の結果を一度記録しておけば、数か月後に別の単元を学んだとき、説明を修正できます。開始時期だけで合否は決まりませんが、見直しの時間を確保するために高1から取り組みたいところです。
高1では、成績と興味を別々の記録に残します
定期試験で理解が足りなかった範囲と、授業で面白いと感じた内容を分けて記録します。前者は基礎の復習に使い、後者は学問への関心を整理する材料にします。例えば、物理の計算で失点したことと、光の性質を詳しく知りたいことは、同じ科目でも違う課題です。苦手を直す予定と、疑問を調べる予定を両方作りましょう。
評定は出願直前にまとめて作れるものではありません。学校の授業、提出物、試験に継続して取り組み、理解できないところはその都度確認します。資格試験についても、志望する方式で必要か、受験・結果発表・証明書の発行にどれだけ時間がかかるかを調べてから計画します。
高2では、志望する系と学びたい問いを結び付けます
数学、物理、化学、地球科学、生物のどの系に関心が向くのかを、大学の教育内容と自分の学習記録を並べて考えます。例えば、同じ自然現象でも、物質の反応に注目する場合と、地球の変化に注目する場合では、深めたい問いが違います。大学名への憧れだけでなく、学びたい対象と方法を説明できるかを確認します。
志願理由書の材料は、完成した文章ではなく、問い、実際の行動、理解した内容、残った疑問という短いメモから作れます。先生に見てもらうときは、どこを詳しく説明する必要があるかを尋ねます。早い段階で説明が止まる箇所を見つければ、読書や授業の復習へ戻って理解を深められます。
高3では、期限と試験の課題を一つの予定表へ入れます
高3で新しく準備を始める場合、過去の成績や長く積み重ねる学習を短期間で置き換えることはできません。まず資格と募集対象を確かめ、既にある学習記録から説明できる材料を整理します。活動を急に増やして見せ方を整えるより、必要な教科学習や書類の期限を見落とさないことを優先してください。
例えば、毎週の予定には、数学・理科の復習、志願理由書の修正、学校への書類依頼、説明練習をそれぞれ入れます。II期は筆記試験への対応、III期は指定された共通テスト科目への対応を中心に、自分の弱点に時間を配分します。面接の準備を始める日と、学校へ書類を依頼する日は別々に管理しましょう。
準備の現在地に合わせて、今週取り組むことを選びます
まだ志望する系を決めていない場合
まず、関心のある現象や数学の内容を書き出し、その中から特に知りたい問いを選びます。次に理学部の系ごとの学びを確認し、自分の問いがどこにつながるかを考えます。学部名や研究室名を先に決めて理由を後から作るより、関心と教育内容を往復する方が、志望理由を整理しやすくなります。
今週の作業としては、気になる系の教育内容を読み、分かったことと分からなかった言葉を短くまとめる方法があります。その後、分からなかった言葉を高校で学ぶ基礎へ結び付けます。調べたページを大量に保存するだけで終わらず、自分の言葉で説明できる内容を少しずつ増やしましょう。
迷いが消えないときは、各候補について「扱う対象」「必要な基礎」「今の自分が面白いと感じる点」を並べます。すべての違いを一度に理解する必要はありません。どの点をさらに知れば判断できるかを明らかにすると、学校への相談や次の調べ学習が具体的になります。
志望する系は決まったが、書類が進まない場合
完成した文章を書こうとする前に、材料を短い箇条書きで用意します。興味を持った出来事、その後の学習、考えが変わった点、残った疑問、入学後に身に付けたい基礎を別々に書きます。最初から美しい文章にしようとすると、具体的な経験を思い出す作業が止まりやすくなります。
材料がそろったら、同じ内容を繰り返しているものをまとめ、志望する系につながる順に並べます。活動を行った年月順が、必ずしも最も伝わる順番とは限りません。自分の問いがどう深まったかを軸にすると、経験を並べただけの文章から志望理由へ変えやすくなります。
推敲の途中では、本人にしか分からない省略がないかを確認します。学校内の活動名だけを書いている場合は、その活動で何をしたかを補います。特別な略称や専門語が続く場合は、読み手が内容を理解できるよう必要な説明を足してください。
学力に不安があり、何から始めるか迷う場合
不安の大きさだけで学習時間を配分せず、具体的な問題や答案から課題を探します。基礎知識、計算、条件の理解、説明のどこで止まっているかを書き出します。最初に戻る場所が決まれば、広い範囲を漫然と読み直すより取り組みやすくなります。
今週の目標は、量だけでなく、できるようになったことを確かめられる形にします。たとえば、ある範囲の基本問題を解き、その方法を説明できる状態にするという目標です。進みが遅くても、理由を理解して解ける範囲が増えたかを見て、次の計画へつなげましょう。
一人で原因が分からない場合は、答案を持って先生に相談します。自分が考えた過程を残しておくと、どこでつまずいたかを共有できます。学習の課題を具体化することが、AO入試に必要な学力を積み上げる第一歩になります。
試験が近く、作業が重なっている場合
残っている作業を、締め切りがある手続き、試験内容の学習、説明の練習、当日の準備に分けます。すべてを同じ優先度で扱うと、重要な提出物や確認事項が抜けやすくなります。期限と自分の理解度を見て、先に行うことを決めましょう。
新しいことを増やすより、すでに作った書類や答案の見直しが必要な場合もあります。志願理由書の内容を本人が説明できるか、過去問で繰り返した誤りが残っていないか、受験案内の確認が終わっているかを点検します。できたことと未完了のことを分けると、直前の準備を現実的に組み立てられます。
東北大学の学部や方式を横断して確認したい場合は、東北大学の総合型選抜・推薦入試の対策も参考にできます。ただし、理学部の条件は他学部と同じとは限りません。自分の志望する系の募集内容へ戻り、必要な準備を確かめてください。
東北大学理学部で学びたい問いと、次に行う準備を決めましょう
東北大学理学部のAO入試を考えるときは、最初に受験年度と志望する系を確かめます。2027年度は物理系のIII期が実施されないため、過去の募集情報をそのまま使わないことが特に重要です。II期とIII期の違いを、出願資格、試験、書類、日程の順で確認してください。
そのうえで、理学を学びたい理由を、自分の経験と問いに結び付けます。難しい研究名を並べるだけでも、活動の実績を並べるだけでも、本人の学習目的は十分には伝わりません。何を疑問に思い、どう学び、何をさらに理解したいかを具体的に説明する準備を進めましょう。
今日の段階で、すべての準備を完成させる必要はありません。まず、条件を確認する、学校へ書類を相談する、苦手な基礎を一つ直す、志望理由の材料を整理するなど、次に行う作業を決めます。期限のある手続きと、時間をかけて積み上げる学習を分けると、準備の順番が見えてきます。
条件の確認や志望理由の整理で迷う場合は、マナビライトの受験相談で、今の状況から次に行うことを相談できます。志望校が決まっていない段階でも利用でき、相談後に入塾を決める必要はありません。確認済みの条件と困っている点をまとめておくと、話を具体化しやすくなります。
受験相談で整理したいこと
- 候補の方式について、大学や高校へ確認したい条件
- 活動や関心を志望学部・志望理由へつなげる際の課題
- 学習・書類・口頭試問・面接のうち、先に進めたい準備
指導内容を先に確認したい場合は、資料請求の案内も確認できます。個別の条件や準備の順番については、受験相談で整理してください。
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