「筑波大学の体育専門学群を推薦で目指したいけれど、競技成績だけで選ばれるのか」「AC入試なら、学校の推薦がなくても受けられるのか」と迷っていませんか。競技を続けてきた経験は大切ですが、同じ体育専門学群でも、アドミッションセンター入試と推薦入試では、出願条件、書類を作る人、当日の試験が違います。別の大学のスポーツ推薦の条件を、そのまま当てはめることはできません。
この記事では、2027年度の公式募集要項と所定の書類を確認し、2つの方式を分けて説明します。競技成績を証明する資料のそろえ方、科学的に考えて取り組んだ過程のまとめ方、小論文、面接、実技検査の準備まで、実際に何をすればよいかを具体化します。全国大会の順位だけでなく、自分の役割や学びを伝える準備にも目を向けましょう。
2026年10月17日時点で、AC入試の出願は終了しています。体育専門学群の第2次選考は10月19日です。一方、推薦入試のインターネット出願登録は10月23日から始まります。出願済みの方と、次年度以降を考える方では必要な行動が異なります。この記事を使い、自分の条件、提出物、練習の不足を分けて確認すると、次に取り組む課題を決めやすくなります。

筑波大学 体育専門学群の推薦、何から始める?
筑波大学体育専門学群の推薦は、AC入試との違いから確認する
募集人員はAC入試8名、推薦入試90名です
2027年度の体育専門学群は、アドミッションセンター入試で8名、推薦入試で90名を募集します。人数だけを見ると推薦入試の方が選びやすく感じるかもしれません。しかし、推薦入試には競技能力に関する具体的な要件や学校長の推薦があり、AC入試とは出願の入口が違います。
2027年度AC入試募集要項では、スポーツの科学的知識を自分から活用し、筋道を立てて考える力と、それに基づく優れた技能や取り組みを多面的に評価します。単に大会成績を報告するだけでなく、どう考え、何を変えたかを説明する必要があります。
2027年度推薦入試募集要項では、一つの運動種目の優れた技能と十分な修学力を求めています。修学力とは、大学の授業を理解し、課題や研究に取り組むための学ぶ力です。競技経験を学問として深める準備も欠かせません。
例えば、練習で動きを改善した経験を整理する場合、AC入試では課題発見から方法の選択、結果の検討までを文章にまとめます。推薦入試では競技成績の証明を整えたうえで、小論文や面接、実技でも自分の力を示す準備を進めます。
AC入試
募集8名です。本人作成の自己推薦書などによる第1次選考と、面接・口述試験による第2次選考があります。
推薦入試
募集90名です。学校長の推薦が必要で、書類に加えて小論文、個別面接、実技検査を行います。
共通する準備
実績の証明と、競技への取り組みを自分の言葉で説明する準備を進めます。両方式とも体育専門学群では共通テストを課しません。
「推薦」という名前だけで、指定校推薦だと思わない

筑波大学の推薦入試は、大学が一般公募制と案内している制度で、指定校制ではありません。ただし、誰でも本人の判断だけで出願できるという意味ではありません。大学の資格と推薦要件を満たし、出身学校長から推薦を受ける必要があります。
高校では、大学の募集要項とは別に、推薦希望者の受付や書類提出の期限を設ける場合があります。大学の締切だけを見て準備すると、学校内の確認に必要な時間を確保できません。進路指導の先生と部活動の先生の両方に、方式名と受験年度を伝えてください。
例えば、顧問の先生が競技成績を把握していても、学校としての推薦手続きは進路指導部で行うことがあります。「先生には話しました」で終えず、誰が書類を作り、誰が推薦人数を確認するのかを明らかにしておくことが大切です。
AC入試は自己推薦型ですが、高校の調査書などは必要です。学校長の推薦書を提出しないことと、高校に依頼する書類がないことは同じではありません。本人が作る書類と学校が作る書類を分けるところから準備を始めましょう。
両方式とも、競技を続けたい気持ちだけでは学ぶ理由が伝わらない
体育専門学群を志望する理由として、競技環境や指導への期待を持つことは自然です。ただし、大学では授業や研究にも取り組みます。「強いチームで競技を続けたい」という希望に加え、競技経験から何を学問として調べたいのかを整理してください。
例えば、試合の終盤に判断が遅くなることに関心があるなら、技術の問題、状況の見方、緊張との関係など、確かめたい点を分けられます。高校段階で原因を断定する必要はありません。何が分からず、どんな方法を学ぶ必要があるかを説明します。
進路も、教員や指導者という職業名だけで終えないようにしましょう。誰のどんな困りごとを支えたいのか、大学で身につけたい知識をどう使いたいのかを考えると、学びとのつながりが見えてきます。将来の職業が一つに決まっていない場合も、現在の関心を具体的に示せます。
体育専門学群の学びを、競技経験から説明できる問いにつなぐ
体育・スポーツ学、コーチング学、健康体力学を比べる
体育専門学群の卒業研究領域の案内には、体育・スポーツ学、コーチング学、健康体力学の3分野が示されています。競技の上達を扱う学びだけでなく、教育、社会、健康や身体の働きなど、異なる方法でスポーツを考える学びがあります。
例えば、同じ「部活動での声かけ」でも、指導によって動きがどう変わるか、選手が説明をどう理解するか、部活動の仕組みが参加にどう影響するかでは、調べたい内容が変わります。テーマの言葉だけで研究分野を決めず、何を明らかにしたいのかを先に考えましょう。
大学の案内にある研究領域を読むときは、気になる名称を集めるだけでなく、自分の経験のどの部分につながるのかを一行で書きます。「運動の質が変わる過程を知りたい」「参加しにくさを社会の仕組みから考えたい」というように、目的を添えてください。
公式案内では、2年次までの学びを経て、3年進級時に卒業研究領域を選ぶ流れが説明されています。高校生のうちに研究の答えを完成させる必要はありません。大学で基礎を学び、問いを深めるという計画を示せることが大切です。
自分の競技を知らない人にも、問題の意味が伝わるようにする
競技を長く続けていると、専門的な言い方が当たり前になります。しかし、書類では、競技内だけで通じる言葉を説明なしで使うと、何を改善したのか伝わりにくくなります。必要な用語には短い説明を添え、動作や状況を具体的に書きましょう。
例えば、戦術の名称を一つ書くだけでなく、誰が、どの場面で、何を判断する場面なのかを説明します。読み手が競技経験者でなくても、課題と行動の関係が分かる文章を目指してください。すべてのルールを説明する必要はなく、自分の問いに必要な範囲を選びます。
図や写真を使う場合も、それだけで伝わると考えないことが大切です。写真のどこを見るのか、文章のどの主張を支えるのかを説明します。本人が写っている写真であっても、活動の時期や役割まで証明できるとは限りません。
経験から始める
試合や練習で気づいた違い、うまく説明できなかった場面を記録します。
問いを絞る
誰の、どの場面の、何を確かめたいのかを決めます。競技全体の大きな問題に広げすぎません。
学ぶ方法につなぐ
観察、記録の比較、資料の読み取りなど、今の自分に不足している方法を言葉にします。
科学的に考えるとは、難しい言葉を増やすことではない
AC入試で科学的知識の活用が重視されるからといって、専門用語を多く書けばよいわけではありません。まず、観察したこと、試したこと、結果から言えることを分けます。自分の予想に合わない結果も含めて、確かめた範囲を正確に説明する姿勢が必要です。
例えば、練習方法を変えた後に記録が良くなっても、それだけで練習方法の効果だと断定できるとは限りません。測った条件、試行回数、時期などが違っていないかを確認します。「改善と同じ時期に起きたこと」と「改善の原因だと確かめたこと」を分けて考えましょう。
専門書を読んだ場合は、何を理解し、どう取り組みに使ったかを残します。文章をそのまま写すのではなく、参考にした考え方を自分の言葉で説明してください。そのうえで、自分の活動では何を確認できず、大学でどんな学びが必要かを示します。
筑波大学 体育専門学群の推薦、何から始める?
アドミッションセンター入試(AC入試)の出願条件は、体育独自の約束まで確認する
既卒者も含む資格と、入学を確約する条件を分ける

2027年度AC入試では、高校・中等教育学校の卒業者や2027年3月卒業見込みの者など、所定の資格を満たす方が対象です。外国の学校教育、高卒認定、個別の入学資格審査などの区分も定められています。推薦入試の卒業時期の条件を、そのままAC入試に移さないでください。
一方、体育専門学群のAC入試では、この学群での学びを強く志願し、合格した場合に入学することを確約できる必要があります。AC入試全体の説明だけを読み、「自己推薦型だから入学の約束はない」と考えるのは誤りです。
体育専門学群専用の運動特技実績申告書および入学意思確認書にも、合格時に必ず入学する意思を示す欄があります。競技の継続や学び、家庭での進学計画を確認してから、本人が判断する事項です。
例えば、他大学の合格を待ってから進学先を決めるつもりで、入学確約のある方式へ出願すると約束とのずれが生まれます。出願先の組み合わせは、試験日だけでなく、それぞれの要項にある入学の条件を確認して決めましょう。
評定の数値条件がないことと、学業を評価しないことは別です
AC入試の出願資格には、体育専門学群の一律の評定平均の数値基準は示されていません。ただし、調査書が必要で、第2次選考では学習能力、知識、意欲など、志望先で学ぶための適性も確認されます。「成績は見られない」と考えることはできません。
学校の学習は、競技の経験を説明するための土台にもなります。文章の内容を正確に読む力、数値や図を理解する力、理由を筋道立てて書く力が不足していると、活動を深く考えていても十分に伝わりません。競技と学習を別々のものにしないことが大切です。
例えば、練習記録の平均を出せても、毎回の値の違いを説明できない場合は、数値の見方を学ぶ必要があります。読書で専門的な言葉に出会ったときは、意味を調べ、実際の経験に置き換えて説明してみてください。基本的な学習を続けることが対策につながります。
成績が気になる場合は、「何点なら合格できるか」という根拠のない線を探すより、授業で苦手な作業を整理しましょう。長文の読み取り、説明文の構成、計算の確認など、どの段階で止まるかを学校の先生に相談すると、改善の方法を選びやすくなります。
推薦入試の「全国16位以内」をAC入試の共通条件にしない
推薦入試には、国際大会等の日本代表、全国大会等の16位以内、または同等程度の水準という技能の要件があります。一方、AC入試は別の選抜方針で、科学的知識の主体的な活用や論理的思考力、それに基づく技能や取り組みを評価します。条件を混ぜないでください。
ただし、AC入試なら競技への取り組みがなくてもよい、という意味ではありません。体育専門学群の専用書類では運動特技の成績や記録を申告し、その根拠を提出します。学群の評価方針に沿って、自分の技能と取り組みの両方を説明する必要があります。
例えば、大会の結果と、結果を生んだ取り組みを二つの紙に分けて整理すると、足りない資料が分かります。大会記録はあるが改善過程が説明できない場合は、練習日誌や分析記録を確認します。取り組みの説明があっても、成績の証明が欠けていれば専用書類の準備が必要です。
資格の確認
卒業・修了時期や学校の制度を確認します。既卒者も含むACの資格を、推薦入試と区別します。
入学意思の確認
体育専門学群では合格時の入学確約が必要です。出願前に本人と家庭で進学の意思を確認します。
評価方針の確認
競技成績に加え、知識をどう使い、何を考え、どのように取り組んだかを整理します。
AC入試の日程は、登録・郵送・面接・入学手続きを別々に管理する
2027年度の出願は終了し、体育の面接は10月19日です
2027年度AC入試の出願登録と検定料の払い込みは、2026年8月6日9時から9月2日9時までです。出願書類の郵送受付は9月1日から3日で、締切日必着、持参不可です。オンライン登録だけでは出願手続きは完了しません。
第1次選考の発表は10月1日10時、体育専門学群の第2次選考は10月19日です。試験場は筑波大学3B棟とされています。大学全体のAC入試日程には複数の日が並ぶため、体育専門学群の行を確認することが重要です。
最終合格発表は11月2日10時、入学手続期間は12月2日から4日です。合格通知書は出願サイトのマイページから取得する扱いで、郵送されません。発表を確認した後も、手続きの案内を読み、必要な作業を続けてください。
例えば、入学手続きが合格発表と同じ週にあると思い込んだり、通知書が郵便で届くのを待ったりすると、予定の管理が不十分になります。発表日、案内確認日、手続開始日、締切日を別々に記録し、本人と家庭で共有しておきましょう。
検定料や写真、封筒も提出物の一部です
AC入試の検定料は17,000円で、別途払い込み手数料がかかります。登録後、指定された期間内に支払う必要があります。支払いを済ませたことと、書類を郵送したことは別なので、完了を確認する欄を分けておくと取り違えを防げます。
顔写真は出願前3か月以内に撮影したデータを用意し、出願サイトから写真票をカラー印刷します。本人の顔立ちを変えるような加工はしません。書類がそろってから写真を探すと、撮影時期が条件に合わないことがあるため、早めに確認してください。
国内からの書類は、大学あて名シートと出願書類確認票を貼った封筒で、指定の郵送方法を使います。通常は簡易書留・速達で、配達日指定の場合の扱いも要項に示されています。締切が消印有効ではなく必着である点に注意しましょう。
例えば、郵便局へ行った日が締切日でも、その日に大学へ届くとは限りません。提出する週に学校行事や大会がある場合は、本人不在でも勝手に書類を変更されないよう、完成版と発送担当を事前に決めておきます。
登録と支払い
2026年8月6日9時~9月2日9時です。入力、支払い、印刷の完了をそれぞれ確認します。
郵送と選考
9月1日~3日必着です。第1次発表10月1日、体育の第2次選考10月19日です。
発表と手続き
最終発表11月2日10時、入学手続12月2日~4日です。合格通知書はマイページで取得します。
次年度の受験生は、日付ではなく準備に必要な期間も記録する
今年度の要項は、次年度の準備を考える参考になりますが、日付や条件がそのまま続くとは限りません。自分の入学年度を最初に書き、当該年度の要項が公表されたら、資格、書式、締切、試験内容を更新してください。
過去の日程を見るときは、出願まで何か月あるかだけでなく、証明資料を集める時間、先生に書類を依頼する時間、本人が文章を書き直す時間を考えます。大会結果が出る時期と、学校の証明書発行日程は、自分一人では変えられないことがあります。
例えば、夏の大会が終わってからすべてを始めると、結果の証明と自己推薦書の作成が重なります。高1や高2のうちから活動記録を残しておけば、出願時は記憶を掘り起こす作業を減らし、考えの整理に時間を使えます。早く始める利点は、試して見直す機会を確保できることです。
AC入試の自己推薦書は、成績の一覧より問題を解決した過程を示す
自己推薦書、活動経過報告書、志願理由書の役割を分ける
AC入試では、入学志願票、自己推薦書、志願理由書、調査書などの資格・学業資料、写真票、体育専門学群の専用書類を準備します。自己推薦書は所定表紙、活動経過報告書、本文、根拠となる添付資料で構成されます。本人作成が基本です。
自己推薦書の提出についてでは、自分で課題を見つけ、自ら学び、考え、判断して取り組んだことを説明するよう求めています。本文はA4で様式・枚数自由ですが、自由であることは、関係のない記録をすべて入れるという意味ではありません。
活動経過報告書は1ページで、自己推薦書の要約400字以内、主な研究・活動の期間、実施形態、共同研究や継続研究の別、指導や補助の内容を整理します。活動の結果だけでなく、誰がどの部分に関わったかを確認する書類です。
志願理由書は800字以内です。自己推薦書がこれまでの問題解決を説明する中心になるのに対し、志願理由書では、その経験から体育専門学群で何を学びたいかを伝えます。同じ文章を二つの書類に繰り返すだけでは、それぞれの役割が弱くなります。
課題を見つけた場面を、具体的な記録から説明する
自己推薦書を書き始めるときは、最初から立派な結論を作らず、疑問を持った場面を探してください。試合、練習、チーム内の話し合いなどで、何が予想と違ったのか、どこがうまくいかなかったのかを記録から振り返ります。
例えば、練習ではできる動作が試合で再現できなかったという経験なら、まず場面の違いを整理します。相手の動き、時間の余裕、周囲との連携など、何を観察したのかを書きます。高校生の段階で原因を一つに断定するより、どの可能性を調べたかを示す方が筋道が通ります。
「勝ちたいと思った」という気持ちは出発点になっても、課題の説明としては広すぎます。どの場面で、何が、どの程度うまくいかなかったのかを、記録できる範囲で具体化しましょう。実際に測っていない数値を、文章を分かりやすくするために付け足すことはできません。
当時の記録が少ない場合は、残っている日誌や試合資料を確認し、後から思い出した内容と分けます。記憶で整理したことを、当時の測定結果のように示さないでください。記録の限界を認めたうえで、確かめられる事実を土台に文章を作ります。
行動を選んだ理由と、結果の受け止め方をつなぐ
活動の説明では、何をしたかだけでなく、なぜその方法を選んだかを書きます。先生から提案された方法なら、提案を受けた事実を示し、その中で自分がどのように考えて取り組んだかを説明します。助言を受けたことを隠す必要はありません。
例えば、試合映像を見直したなら、全場面を同じように眺めたのか、特定の場面を選んだのか、何を数えたり比べたりしたのかを整理します。分析の方法を自分で選んだ部分と、指導者から教わった部分を分けると、本人の考えが伝わりやすくなります。
結果が期待どおりでなかった場合も、書類から消す必要はありません。何が分かり、どの予想を見直したかを説明できます。ただし、失敗を感動的な物語に変えるより、方法や判断をどのように修正したかを具体的に書くことを優先します。
課題と根拠
何が気になったか、その判断の根拠は何かを分けます。感想だけで課題を決めません。
方法と本人の役割
なぜその方法を選んだか、本人が担当した部分、受けた助言を整理します。
結果と次の問い
確認できたこと、確認できなかったこと、大学で深めたいことをつなぎます。
枚数自由でも、読み手がたどれる順序を作る
本文の枚数に上限がない場合、記録を増やすことに意識が向きがちです。しかし、活動日誌を大量に並べても、問題解決の流れが見えなければ、読み手は大事な点を探すことになります。本文で説明し、必要な根拠を添付資料へ対応させる構成を考えてください。
最初に「課題」「方法」「結果」「考え直した点」「大学での学び」という見出し案を作ると、材料の不足を確認できます。これは練習用の整理方法であり、大学がこの見出し順を指定しているわけではありません。自分の活動に合う順番へ調整しましょう。
例えば、図表を載せる場合は、本文のどの主張を支えるかを一つ決めます。成績向上を示す図と、方法の変化を示す図は役割が違います。複数の意味を一枚に詰めすぎず、読み取ってほしいことを文章で説明してください。
完成後は、各段落の最初の文だけを読んでみます。話が課題から結果へ進んでいるか、同じ成果の紹介が繰り返されていないかを確認できます。資料を増やす前に、すでにある根拠と説明の対応を整えることが重要です。
AC入試の競技実績は、本人の出場と貢献まで証明する
運動特技実績申告書は、良い成績・記録を3件選ぶ
体育専門学群のAC入試では、所定の運動特技実績申告書および入学意思確認書を、本人が記入します。高校在学中と卒業後に実際にプレーした大会・競技会から、良い成績・記録を3件選び、上位の大会から記入する指定です。
特技の欄は、競技名だけでなく、種目や役割が分かるよう具体的に記入します。例えば、水泳なら泳法や距離、球技なら位置や役割など、所定の記入例を参考にします。普段の呼び名を使うより、読み手が内容を確認できる表記にそろえることが大切です。
体操やダンスなど、記録の数値だけでは表しにくい種目は、発表会や受賞名などを具体的に記入する扱いがあります。記録の形式が競技によって違っても、何を行い、どの場で評価されたかを根拠資料で確かめられる形にします。
大会名や主催者名は正式名称を省略せずに記入します。例えば、似た名称の大会が複数ある場合、通称だけでは開催範囲や部門が分かりません。開催年、主催者、成績を公式記録と照合し、書類ごとの表記のずれを防いでください。
出願条件と準備の優先順位を早めに確認したい方へ
受験相談では、今の学年や活動状況から、最初に確認する条件と今週始める準備を整理できます。
- 出願できる方式と未確認の条件
- 評定・活動・書類のうち先に動く項目
- 志望学部に合わせた準備の順番
チームの成績だけでなく、自分の名前が確認できる資料をそろえる
団体競技では、チームの大会成績だけを提出しても、本人がその大会でどのように関わったかは分かりません。ACの専用様式では、本人の氏名を確認できる大会メンバー表などの写しを必ず提出するよう示されています。本人の実績であることを確認できる資料が必要です。
資料は、どの成績や記録を証明するものかを明記します。例えば、3件の大会結果を提出するなら、申告欄の番号と資料の対応をそろえます。読み手が大会名や本人の名前を探し回らなくても確認できるよう、整理することが大切です。
備考欄では、団体の成果に対して本人がどのように貢献したかを具体的に説明します。得点や出場時間などの記録がある場合は、確認できる範囲で使います。本人が担当していない役割や、記録にない数値を加えて成果を大きく見せてはいけません。
一方、試合の組み合わせやチームの状況などで、本人の技能が結果に十分表れなかった場合に説明する扱いもあります。ただし、「実力はもっと高い」という感想だけではなく、理由と技能の水準について客観的資料を伴う説明を考えます。都合のよい自己評価だけで結論づけないでください。
競技成績の証明資料は、自己推薦書とは別にまとめる
ACの自己推薦書の提出説明には、体育専門学群の運動種目の成績・記録の証明資料は、自己推薦書ではなく運動特技実績申告書に添付する指定があります。活動の説明に関係するからといって、すべてを自己推薦書の後ろへまとめることはできません。
自己推薦書には、自分の問題解決を説明する本文と、その根拠になる資料を整理します。運動特技実績申告書には、大会成績や記録の証明を対応させます。この分け方を先に決めると、同じ資料を何度も印刷したり、必要な資料を違う場所へ入れたりするミスを減らせます。
例えば、練習の観察記録は自己推薦書の分析を支える資料になり、大会の公式結果や出場メンバー表は成績申告を証明する資料になります。何を証明する資料かという目的で分類し、大学の提出指示に合わせてください。
大会の確認
正式名称、開催年、主催者、部門、成績を照合します。通称や記憶だけで記入しません。
本人の確認
実際にプレーしたことや本人の役割を確認します。団体競技は氏名が分かる資料をそろえます。
添付先の確認
競技成績の証明は運動特技実績申告書へ、問題解決の説明資料は自己推薦書へ整理します。
落とし穴:映像やスライドを送れば、説明の不足を補えると思う
AC入試の自己推薦書では、スライド形式の資料を本文や添付資料に含めることはできません。また、動画やプログラムなどを収めたUSBメモリやDVD等の提出も認められていません。競技映像があるから文章を短くしてよい、とは考えないでください。
映像を日々の振り返りに使うことと、出願書類として動画媒体を送ることは別です。提出物では、何を観察し、どのように分析したかを文章で説明します。必要な図や写真を使う場合も、所定のA4資料の中で意味が分かるように整えましょう。
例えば、動作の違いを説明したいなら、どの場面を比べ、どの点に注目したかを文章にします。写真がなくても筋道が伝わるかを確認すると、説明の不足を見つけやすくなります。無断撮影した他者の映像や、公開できないチーム資料を使うことも避けてください。
AC入試の800字志願理由書は、競技の希望と大学での学びを結び付ける
自己推薦書の成果を繰り返すより、学ぶ必要を説明する
志願理由書は800字以内です。短い文章の中で、これまでの経験、そこから生まれた問い、体育専門学群で学びたい内容、今後の方向性をつなげます。大会成績を詳しく並べ直すより、経験を通して何をもっと知りたいと思ったかを中心に考えてください。
例えば、練習で動きの改善に取り組んだ経験があるなら、どこまで分かり、何は説明できなかったかを整理します。「さらに競技力を高めたい」だけでなく、動きを理解する方法、指導の伝え方、学びを他者に生かす方法など、自分の問いに必要な内容を具体化します。
大学の研究領域を調べたら、名称を入れるだけでなく、自分の問いとの関係を一文で説明します。公式案内の言葉を多く写しても、本人の経験とのつながりがなければ志願理由は伝わりません。大学の情報と自分の経験の間に、理由を置くことが大切です。
将来像は、現時点で考えている方向として書けます。ただし、「社会に貢献したい」のように広い言葉だけで終えず、どんな人のどんな場面を支えたいのかを考えましょう。大学で学びながら考えを深める余地を残しつつ、現在の意欲を具体的に示します。
800字の中で、段落ごとの仕事を決める
書き始める前に、各段落で何を伝えるかを短く書き出します。例えば、経験から生まれた疑問、これまでの取り組み、大学で必要な学び、将来へのつながりという順番が考えられます。これは文章を整理するための案で、大学指定の段落数ではありません。
下書きが長くなった場合は、まず同じ内容の繰り返しを探します。「競技が好き」「競技を続けたい」「競技に情熱がある」という文が続いていたら、具体的な問いや学びの説明に置き換えられないか確認してください。気持ちの強さを言い換えるだけでは情報が増えません。
一方、削りすぎて経験と結論の間が飛ぶことにも注意が必要です。例えば「試合で失敗しました。指導者になりたいです」だけでは、なぜその経験から進路を考えたのか分かりません。考えが変わった理由を短く残すと、文章全体の筋が見えやすくなります。
完成後は、本人の競技を知らない人にも読んでもらいます。「何を学びたいと受け取ったか」を尋ね、自分の意図と一致するかを確かめてください。誤字の指摘だけでなく、読み手に伝わった内容を確認することが、書き直しの手がかりになります。
経験
自分が実際に取り組んだことを短く示します。結果の自慢だけで紙面を使い切りません。
学ぶ必要
経験から見えた疑問や、現在の方法では分からない点を説明します。
大学との関係
体育専門学群の学びが、疑問を深めるためになぜ必要かを自分の言葉で示します。
添削を受けても、本人が考えた過程を消さない

文章を第三者に読んでもらうと、自分では気づかなかった分かりにくさを確認できます。ただし、助言を受けることと、本人が理解していない完成文を提出することは違います。指摘の理由を理解し、本人が考えて書き直す形を守りましょう。
ACの活動経過報告書には、指導や補助の内容を記入する欄があります。学校の先生、家族、外部の指導者などからどのような助言を受けたかを、実際の内容に沿って整理してください。支援を受けた事実を消して、すべて独力で行ったように見せる必要はありません。
自己推薦書の提出説明には、生成AIを用いて作成した文書の該当箇所に下線を引く指定もあります。大学のルールを確認せず、他者や道具が作った説明を自分の活動や判断として扱うことは避けてください。本人の経験と理解に基づく文章を作ることが基本です。
例えば、添削で新しい専門用語を提案されたら、その意味を自分の言葉で説明できるか確認します。説明できない場合は、見栄えを優先して採用しないようにしましょう。書類と面接で話す内容がつながることを、毎回の点検項目にします。
AC入試の面接・口述試験は、約30分で考えた過程を説明する
提出書類と学習への適性を、自分の言葉で伝える
AC入試の第2次選考では、主に提出した自己推薦書等の内容と、志望する学群で学ぶための能力、知識、意欲などについて、個別に30分程度の面接・口述試験を行います。必要に応じて延長する場合があります。短い自己紹介だけを覚えて終える準備では足りません。
大学が公開していない質問を「必ず聞かれる問題」と断定することはできません。ただし、提出書類を説明する練習はできます。本文の主張を一つ選び、「なぜそう考えたのか」「何を根拠にしたのか」「別の説明はないか」と質問を加えてみましょう。
例えば、練習方法の改善について書いたなら、最初の課題、方法を選んだ理由、本人の担当、結果、限界を順に説明します。長い文章をそのまま暗唱するより、質問された部分を選んで答えられるようにすることが大切です。
面接の練習では、話した時間だけでなく、質問と答えの対応を記録します。上手に話せたように感じても、理由を聞かれて活動内容だけを説明していないか、結果を聞かれて気持ちだけを述べていないかを確認してください。
「先生に教わりました」の後に、本人の判断を説明する
科学的な知識や測定方法を、高校生がすべて一人で考える必要はありません。指導を受けた場合は、その事実を正しく示します。そのうえで、教わった内容をどう理解し、自分の課題にどう使い、結果をどう判断したかを説明してください。
例えば、顧問から記録の取り方を教わったなら、同じ方法を使う中で自分が何に気づいたかを整理します。記録を続けるうちに比較しにくい点を見つけた、確認する項目を相談して変えたなど、本人が考えた部分を具体的に説明できます。
反対に、指導者が立てた計画をそのまま実行しただけの部分を、自分が考案したと話すことはできません。共同の取り組みでは、他の人の役割も正確に示します。本人の役割が限定されていても、その中で何を理解し、どのように行動したかを説明することに意味があります。
練習相手には、「その判断は誰がしたのか」「あなたが変えた部分はどこか」と追加で尋ねてもらいます。答えに迷う場合は、活動経過報告書や当時の記録へ戻って確認します。面接用に新しい役割を作るのではなく、事実の整理を進めましょう。
分からないことを認め、調べたい方向を示す
面接では、知識の量を多く見せようとして、確認していないことまで断定しないようにします。自分が読んだ資料や調べた範囲を示し、分からない点は分けて説明してください。分からないことがある場合、どのように確かめたいかを考えることも準備になります。
例えば、競技成績が向上した理由を一つに絞れないなら、確認できた変化と、まだ確かめられていない要因を分けます。「必ずこの方法が有効です」と言い切るより、対象や条件を示した説明の方が、考えた範囲を正確に伝えられます。
質問が聞き取れなかった場合は、意味を確認してから答える練習をしておきます。分かったふりをして準備した文章を話すと、対話がずれやすくなります。考える時間が必要な場合も、慌てて事実にない説明を作らないことが大切です。
説明する
提出書類の内容を、課題、方法、結果、限界に分けて話します。書類と違う実績を加えません。
問い返して確かめる
質問の意味が曖昧なときは確認します。暗記した答えへ無理に戻しません。
振り返る
質問に答えたか、根拠を示したか、本人の判断が分かったかを練習後に点検します。
10月19日の受験では、体育施設へ直接向かわない
2027年度の体育専門学群AC入試の第2次選考は、筑波大学3B棟が試験場です。体育専門学群の試験だからといって、推薦入試の実技会場と同じ場所へ行くとは限りません。受験票と大学の案内で、受付時間、教室、交通手段を確認してください。
例えば、大学の敷地が広いことを考えず、最寄りの停留所だけを調べておくと、建物までの移動に時間がかかる可能性があります。案内図で入口や受付を確かめ、当日は大学の掲示や係員の指示に従います。個別に指定される時間を、他の受験者の予定から推測しないようにしましょう。
前日は、提出書類の控えで内容を確認し、受験票や筆記用具、移動予定を整えます。面接の直前に、新しい研究結果や活動を作り足す必要はありません。これまでの経験を正しく説明できる状態にして、当日の対話へ備えてください。
推薦入試の出願条件は、競技実績・学ぶ力・学校の推薦をそろえる
全国16位以内だけでなく、3つの技能要件を確認する
体育専門学群の推薦要件は、一つの運動種目に優れた技能を持ち、大学で学ぶための力を備え、体育・スポーツ、健康、コーチングの分野での活躍が期待できることです。技能については、次のいずれかに該当することが示されています。
- 国際大会等に日本を代表して選抜された方です。
- 全国的な大会等で16位以内の成績を収めた方です。
- 上の二つと同等程度の水準にあると認められる方です。
いずれの場合も、技能要件を証明する客観的資料が必要です。「全国大会に出場した」という言葉だけでは、16位以内などの条件を満たすか判断できません。大会の範囲、部門、順位、本人の出場を確認できる資料を、高校と一緒に確認してください。
同等程度の水準という条件も、本人の自己評価だけで決めるものではありません。例えば、競技の大会構造が異なり、順位だけでは水準を比べにくい場合は、どの資料で技能を説明できるかを学校へ相談します。公開条件から判断できない点は、大学の問い合わせ先へ確認する事項です。
体育専門学群に、他学類の「概評A」を当てはめない
推薦入試の要項には、学類ごとに異なる推薦要件が並んでいます。体育専門学群の欄は、学習成績概評Aを一律に指定する条件ではありません。別の学類の評定条件や、別の大学のスポーツ推薦の数値を持ち込まないようにしてください。
ただし、十分な修学力を備えることは明記されています。数値の基準がないから、学校の成績や学習は参考程度だと考えることはできません。調査書、小論文、面接などを通じて、大学で学ぶ準備を示す必要があります。
例えば、実技が得意でも、保健体育やスポーツに関する文章を読み、根拠を整理して書く練習が不足していれば、小論文対策が必要です。普段の授業で、用語を覚えるだけでなく「なぜそうなるのか」を短く説明する習慣を作りましょう。
高校で相談するときは、「推薦要件を満たすか」と「学習のどこを改善するか」を別々に話します。出願できることが確認できても、当日の試験準備が終わったという意味ではありません。成績や文章の答案から、具体的な弱点を確かめてください。
通常の高校卒業見込み者と、既卒者の扱いを区別する
体育専門学群の2027年度推薦入試では、通常の国内高校については2027年3月卒業見込みの方が対象です。留学や単位制による2026年度途中の卒業など、別の資格区分も定められています。AC入試のように、一般の既卒者を広く対象とする条件と混同しないでください。
在外教育施設や外国の学校、国内の国際学校などを経た場合は、教育制度、卒業・修了時期、資格に加え、国籍や在学期間に関する条件が関わる区分があります。「海外の高校だから出せる」と一括りにせず、募集要項の該当区分を確認します。
例えば、同じ2026年に卒業した場合でも、留学や単位制による年度途中卒業なのか、通常の3月卒業なのかでは、確認する条件が違います。卒業証明書だけで判断せず、学校の課程や卒業時期を高校と整理し、必要な場合は出願前に大学へ照会してください。
競技の条件
日本代表、全国16位以内、同等水準のいずれかを、資料で確認します。出場だけで自動的に満たすとは考えません。
学業の条件
十分な修学力が必要です。他学類の評定数値を移さず、体育専門学群の欄を読みます。
学校と卒業時期
学校長の推薦と合格時の入学確約が必要です。卒業見込みなど、自分の資格区分も確認します。
推薦人数は1校4名、同じ運動種目は2名までという制限がある
陸上競技の種目が違っても、同一運動種目の扱いに注意する
体育専門学群の推薦入試で1校が推薦できるのは4名です。そのうち、同一運動種目は2名までで、男子種目と女子種目は別種目として扱います。大学がいう運動種目は、陸上競技、水泳、サッカー、柔道などを指しています。
例えば、陸上競技で短距離、走幅跳、投てきと専門が違っても、それぞれに2名ずつ推薦できるという意味ではありません。競技内の種目名と、推薦人数を数える運動種目の区分を分けて確認してください。学校全体の推薦希望者を把握する必要があります。
この制限は、本人の競技成績だけでは判断できません。複数の部活動から志願者が出る場合もあるため、顧問の先生だけでなく進路指導部へ確認します。校内の希望提出期限や選考方法は学校ごとに違うので、大学の出願開始より早く相談しておくことが重要です。
推薦人数の枠があるからといって、評定の高い順に機械的に決まると考えないようにしましょう。大学の推薦要件を満たし、学群の学びや選抜方針に合うかを含めて、高校が責任を持って推薦します。本人は、競技と学業の事実を正しく伝える資料を準備します。
校内で必要な説明と、大学へ提出する書類を混ぜない
高校から、校内選考用に志望理由や活動記録の提出を求められる場合があります。それは学校内で推薦を判断するための資料であり、大学へ提出する指定書類と同じとは限りません。学校用と大学用の書類を別々に管理してください。
体育専門学群は、2027年度推薦入試で所定の600字以内の「志望の動機」を提出する対象学類・学群には含まれていません。ほかの学類の記事で見た書類を、そのまま体育専門学群の必須書類だと考えないことが大切です。
ただし、志望理由を考えなくてよいわけではありません。推薦書を作成する高校への説明や、面接の準備では、体育専門学群で学びたい理由を整理する必要があります。提出する用紙がないことと、考える内容が不要なことを区別しましょう。
例えば、校内用に書いた志望理由の文章があるなら、大学での学びと競技経験の関係を確認する材料にできます。その文章を無条件に願書へ同封するのではなく、必要な提出物は要項の書類一覧から確認します。
入学確約と他の出願先の条件を、家庭でも共有する
推薦入試は、学校長が責任を持って推薦し、合格した場合に入学することを確約できる方が対象です。出願時点でその約束を理解し、本人と家庭で進学の意思を確認しておきましょう。合格後に、初めて入学意思を話し合う計画にはしないようにします。
国公立大学の推薦入試への出願には、大学の要項に示される制限があります。また、筑波大学の一部の特別入試との出願制限もあります。試験日が重ならないことだけで、自由に併願できるとは判断できません。
AC入試で合格した方は、筑波大学の推薦入試の合格者とはならないという規定もあります。特に体育専門学群のAC入試には入学確約があるため、二つの方式を単純に合格機会を増やすための並行ルートと考えないでください。
高校に確認すること
学校全体の推薦人数、同一運動種目の人数、校内の希望提出期限と必要書類を確認します。
本人が整理すること
競技実績、学業、学ぶ目的、本人の役割を事実に沿ってまとめます。
家庭で確認すること
合格時に入学する約束、進学に関わる予定、出願後と合格後の手続きを共有します。
推薦入試の書類は、学校作成の調査書と本人の準備を分担する
体育実技検査票、健康状態の調査票、運動特技の調査書が必要です
推薦入試では、入学志願票、学校長の推薦書、高校の調査書、写真票などに加え、体育専門学群の専用書類を準備します。体育実技検査票と健康状態に関する調査票は出願登録サイトからA4サイズでカラー印刷する指定です。
運動特技に関する調査書は、大学所定の様式を用いて推薦学校長が作成し、厳封して提出します。厳封とは、中身を確認した学校が封筒を閉じ、開封されていないことが分かる状態にする扱いです。本人が内容確認のために勝手に開封してはいけません。
成績や記録を証明する客観的資料は、調査書と併せて提出しますが、証明資料自体の厳封は不要とされています。学校が封をする書類と、そのまま同封する資料を分けて確認してください。すべてを一緒に封じればよい、という準備は避けましょう。
例えば、学校へ依頼するときは、必要な書類の一覧、提出期限、所定様式、本人の実績資料をまとめて渡します。「推薦書をお願いします」だけでは、体育特有の調査書や証明資料の確認が抜ける可能性があります。
運動特技の調査書は、教員が責任を持って記入する
推薦入試の運動特技に関する調査書は、教員が責任を持って記入する書類です。AC入試の本人作成の申告書とは、作成する人が違います。外部の競技指導者が活動をよく知っていても、所定の記入者の条件を確認する必要があります。
推薦用の様式では、高校在学中に実際にプレーした大会・競技会から、良い成績・記録を3件選び、上位の大会から記入します。ACの様式にある卒業後の実績の扱いを、そのまま推薦用へ移さないでください。
本人は、先生が事実を確認できる材料を用意します。大会の正式名称、開催年、主催者、成績、出場選手が分かる資料を整理し、どの記録に対応するかを示してください。先生に結果を推測してもらうのではなく、証明できる情報を渡すことが大切です。
例えば、チームの入賞を証明する表だけでは本人の出場が分からない場合、メンバー表などを組み合わせます。役割の説明が必要な場合は、本人の担当や出場場面を正確に整理し、教員が確認できる範囲で記入してもらいます。
客観的資料は、5つの情報が確認できる組み合わせにする
推薦用の調査書の記入要領では、大会名、開催年、主催者、成績・記録、出場選手の5つを確認できる資料を求めています。一枚ですべて分かるとは限りません。大会の実施要項、結果表、メンバー表などを組み合わせて示す準備が必要です。
例えば、表彰状には本人名と順位があっても、主催者や大会の部門が分かりにくい場合があります。その場合は、公式の実施要項や結果資料を合わせ、何の成績であるかを確認できるようにします。見栄えのよい賞状だけを選ばないことが大切です。
所定の説明では、資料中の必要な項目にマーカーを付け、大会ごとに客観的資料の左上をとめ、資料1枚目の右上に資料番号を記入する方法が示されています。ACの自己推薦書はホチキスを使わずとじる指定なので、方式による違いを取り違えないでください。
提出資料は返却されないため、原本を手放す前に、写しで提出する指定を確認します。ウェブサイトを印刷する場合は、記録の内容が切れていないか、本人の氏名が読めるか、対象大会が分かるかを点検しましょう。
学校が作成する書類
推薦書、調査書、運動特技に関する調査書などを、必要な封の扱いも含めて依頼します。
本人が整理する資料
大会名、開催年、主催者、成績、本人の出場を確認できる資料をそろえます。
登録後に印刷する書類
体育実技検査票や健康状態の調査票など、サイトから印刷する専用書類を確認します。
健康状態の記入は、受験を安全に進めるために正確に行う
健康状態に関する調査票などの体格や疾病等の項目は、実技検査を安全に行うために使用すると要項に示されています。体調の問題を隠すことを対策と考えず、実際の状態を正確に伝えてください。判断に迷う場合は、保護者や学校、医療者に相談します。
実技の準備では、入試で結果を出したい気持ちが強くなりがちです。しかし、体調やけがについて本人だけで無理な判断をしないことが大切です。運動の可否や調整が必要な場合は、資格を持つ医療者や適切な指導者の助言を受けてください。
例えば、出願後にけがをして受験上の配慮が必要になった場合は、大学へ速やかに相談します。出願前の申請期限が過ぎているからといって、何も伝えずに当日を迎える準備にはしないようにしましょう。対応は大学の案内に従います。
推薦入試の日程は、11月9日の必着と2日間の試験を押さえる
登録は10月23日から、郵送は11月2日から9日です
2027年度推薦入試のインターネット出願登録は、2026年10月23日から11月9日9時までです。出願書類の郵送受付は11月2日から9日で、締切日必着、持参不可です。登録の最終時刻と郵送の到着期限を、別々に確認してください。
検定料は17,000円で、支払い後に必要書類を印刷する流れです。サイトで示される支払期限を守り、支払いの記録も保管します。登録しただけ、支払っただけ、印刷しただけでは、すべての手続きが済んだことにはなりません。
推薦入試の郵送は、原則として学校長が同じ高校の志願者全員分をまとめて行う指定です。推薦人数が1名の場合は、学校の了解を得たうえで本人が発送できる扱いがあります。自己判断で封筒を出す前に、高校の発送予定を確認しましょう。
例えば、本人の書類だけ早く完成しても、学校内で全員分の確認日が決まっている場合があります。学校が設定した提出期限を守り、不足資料の修正に使う日を残してください。大会と重なる日程なら、連絡を受け取れる方法も共有します。
小論文と実技は11月26日、面接は11月27日です
体育専門学群の推薦入試は、2026年11月26日と27日の2日間にわたります。要項の日程表では、26日に小論文、必要な方への精密健診、実技検査、27日に面接と必要な方への再健診が配置されています。初日だけで終わる試験ではありません。
26日の小論文は10時から11時まで、実技検査は13時から17時30分の枠です。27日の面接は午前・午後の枠に配置されています。ただし、個別の実施時間や集合方法は、受験票、大学の案内、当日の掲示で確認する必要があります。
試験場は体育・芸術試験場と体育施設です。AC入試の3B棟と混同しないようにしてください。筆記、実技、面接で動く場所や服装が変わるため、会場間の移動や着替えも含めて準備します。
例えば、遠方から受験する場合、26日の実技終了だけを見て帰宅の予定を組むと、翌日の面接を受けられません。大学が示す全日程を確認し、交通や宿泊の必要性を家庭と相談してください。面接終了時刻を勝手に早く見積もらないことも大切です。
受験票は自分で印刷し、合格後は12月14日までに手続きをする
受験票の印刷開始は2026年11月13日9時です。受験票は郵送されないため、出願サイトから自分で取得して印刷します。印刷後に氏名、受験番号、試験場などを確認し、大学からの追加案内も読んでください。
合格発表は12月10日10時、入学手続期間は12月10日から14日です。合格を確認したら、学校や家庭へ結果を伝えるだけでなく、手続きの案内をその日のうちに確認する予定を作ります。休日を挟む場合も、締切は自動的に延びるものではありません。
例えば、発表後に必要な書類や支払い方法を初めて確認すると、準備できる時間が限られます。出願時から、合格後の手続期間を予定表に入れておけば、本人と家庭の役割分担を考えやすくなります。
出願の締切
登録は11月9日9時まで、郵送は同日必着です。学校の取りまとめ日程も確認します。
試験の準備
11月26日は小論文・実技等、27日は面接等です。2日間の予定と必要な服装・用具を整えます。
発表後の準備
12月10日10時発表、12月14日まで入学手続です。通知や手続案内を自分で確認します。
方式選びが止まったら、資格・実績・説明力を分けて整理する
競技成績があるのに、どの方式に向けて準備すればよいか決められない場合は、条件と内容を分けて確認しましょう。AC入試は問題解決の過程と学ぶ適性、推薦入試は所定の競技要件と学校長の推薦に加え、小論文・面接・実技の準備が必要です。
例えば、実績資料はそろっていても、自分が考えた過程を説明できなければ、自己推薦書や面接の整理が必要です。反対に、学びたいテーマが明確でも、卒業時期や学校の推薦人数を確認していなければ、先に出願条件を確かめる必要があります。
受験相談では、受験年度、志望方式、競技種目、成績や活動の記録、学校で確認した条件をもとに、次の3点を整理できます。大学にしか判断できない資格や受験上の配慮は、大学の窓口へ確認する事項として分けておきます。
- AC入試と推薦入試について、追加で確認すべき出願条件や学校への依頼事項です。
- 競技経験から学びたい問いを整理し、書類や面接で説明する方向性です。
- 文章、面接、実績証明、実技に関する確認作業のうち、先に進める課題です。
推薦入試の小論文は、60分で読み取りと600字程度の論述を進める
600字を書く練習だけでは、選択問題への準備が残る
2027年度推薦入試の体育専門学群の小論文は、保健体育・スポーツに関する文章を材料とし、選択式や600字程度の論述式で出題するという説明です。読解力、思考力、判断力、表現力などを評価します。600字の自由作文だけを行う試験と決めつけないでください。
例えば、スポーツの普及について文章を読んだ場合、著者が何を問題としているかを理解する作業と、自分の考えを説明する作業は異なります。自分の競技経験を長く書いても、本文の読み取りを問う設問への答えにはなりません。経験は、問いに必要な場合に選んで使います。
最初に設問を読み、何を答えるのかを確認します。次に本文の主張や根拠を整理し、選択問題で迷った箇所を確かめます。論述では、問いへの答え、理由、説明に必要な例、結論という順で短い構成を作ります。答案を書き始める前の整理が、途中で話が変わることを防ぎます。
2027年度の試験時間は11月26日の10時から11時までです。60分の中に、読む時間、選択問題を解く時間、論述を書く時間、見直す時間が入ります。600字を書く速さだけを測るのではなく、一連の作業を通して練習してください。
本文の意見と自分の経験を、別の欄にメモする
練習用のノートを二つの欄に分け、一方に本文の主張、もう一方に自分が考えたことを書きます。本文に書かれていないことを、著者の主張として扱っていないかが見えます。要約の段階で、自分の経験を混ぜないことが大切です。
例えば、文章が運動する機会の地域差を扱っているのに、自分が毎日練習していることだけを根拠に「誰でも運動できます」と結論づけると、対象の範囲がずれます。本人の経験が事実でも、その経験だけで地域全体の事情を説明できるとは限りません。
自分の考えを述べる場合も、本文のどこを受けて考えたのかを示します。賛成か反対かを先に決めるより、著者が扱っている対象、理由、例外を確認してください。そのうえで、同意する点や追加で考えるべき点を整理すると、単純な感想から進められます。
答案を読んでもらう際には、「意見がはっきりしていますか」に加え、「本文の内容を正しく使えていますか」と尋ねます。文章が整っていても、資料の意味を取り違えていれば修正が必要です。表現の改善と、読み取りの改善を分けて記録しましょう。
読む力を点検する
本文の中心となる主張と根拠を、自分の意見を混ぜずに短く説明します。設問の条件も書き出します。
書く力を点検する
問いへの答えと理由がつながっているか確認します。経験は、その理由を説明するために必要な部分だけ使います。
時間の使い方を点検する
60分全体を測り、読む・選ぶ・構成する・書く・見直す時間を記録します。遅れた作業を次回の課題にします。
具体例は、結論を強く見せるためではなく理由を説明するために使う
小論文の具体例には、主張の内容を読み手に理解してもらう役割があります。例えば、「運動を続けるには環境が必要です」と書いたら、時間、場所、費用、相談できる相手など、どの環境を考えているのかを説明します。抽象的な言葉を具体的な条件へ変えてください。
一方、実際に確認していない調査結果や人数を作ることはできません。新聞で見た気がする数字を、出典の確かな統計のように書くのも避けます。数字が使えない場合でも、仕組みや条件を丁寧に説明すれば、理由を示すことはできます。
対策では、一つの主張に対して異なる立場から問いを置いてみます。「競技者にはよいとして、指導する人にはどんな負担があるか」「参加しない人の事情は考えたか」と確認します。全員に同じ利益があると決めつけず、条件による違いを考える練習です。
ただし、いくつもの立場を紹介して結論がなくならないようにしましょう。限られた字数では、中心となる論点を一つ選び、その理由を説明します。すべてを盛り込むことより、設問に対する答えが最後まで追えることを優先してください。
過去問題を解いた後は、書き直す理由まで残す
大学が公開する過去問題を確認し、出題された年度と公開範囲を記録します。著作権などの関係で本文が掲載されていない箇所は、内容を想像して補わないでください。実際の過去問題と、別の資料を使った練習は区別して管理します。
答案の指摘は、設問の取り違え、本文の読み違い、根拠不足、説明の順番、時間不足に分けて残します。例えば、毎回結論まで書けないなら、字を速く書く練習だけではなく、構成で扱う論点を減らす必要があるかもしれません。
書き直しは、添削された文章を写して終えないことが重要です。少し時間を空け、設問と本文だけを見て構成を作り直します。前回指摘された点を自分で直せれば、次の問題にも使える力につながります。理解できない指摘は、理由を具体的に確認してください。
推薦入試の面接は、競技の実績と自分で考えた内容をつなげる
面接では、競技の話だけでなく学ぶ姿勢や社会への関心も確認する
推薦入試の面接について、大学は意欲、自分なりの考え、社会常識、リーダーシップなどを含む一般的な資質や、得意な運動種目に関する独自の考え方・取り組みなどを評価すると説明しています。大会結果を読み上げる準備だけでは、説明できる範囲が限られます。
例えば、自分の競技で後輩に説明した経験があるなら、何を伝えたかだけでなく、相手の理解をどう確かめたかを振り返ります。指導経験の名称がなくても、周囲と協力した場面や、説明の方法を変えた経験は、自分の考え方を整理する材料になります。
社会への関心を広げるときも、ニュースの題名を暗記するだけでは不十分です。競技や健康に関わる話題について、誰にどのような影響があるのか、何がまだ分からないのかを考えます。確認していない制度や数字を断定せず、読んだ資料の範囲を示してください。
面接の形式について、AC入試の約30分という説明を推薦入試へそのまま当てはめてはいけません。推薦入試は自分の受験案内に従って、集合や実施方法を確認します。方式が違えば、準備に使う書類や評価の説明も変わります。
取り組みを説明するときは、課題・判断・行動・振り返りの順で整理する
話す内容は、最初の課題、自分が考えた理由、行ったこと、結果を受けた振り返りに分けます。例えば、チーム内で情報共有がうまくいかなかった場面なら、誰が困っていたのか、どの方法を試したのか、何が改善し何が残ったのかを説明します。
ここで重要なのは、自分の判断と、指導者や仲間から受けた助言を分けることです。すべて自分で考えたように話す必要はありません。助言をどう理解し、何を確かめ、どのように行動したかまで説明すると、自分の学び方が伝わります。
成功した経験だけを選ぶ必要もありません。うまくいかなかった取り組みでも、原因をどう考え直したか、次に何を変えるつもりかを説明できます。ただし、結果が出なかった原因を他人の能力や性格だけに求めると、自分の振り返りが見えなくなります。
練習では、答えを一度話した後に「そう判断した根拠は何ですか」と質問してもらいます。最初の回答を繰り返すだけになったら、判断の根拠がまだ整理できていない可能性があります。追加質問で見つかった不足を、書類や記録へ戻って確認しましょう。
経験を選ぶ
自分が関わった範囲を説明できる経験を選びます。競技結果だけでなく、判断や協力の場面も整理します。
理由を確かめる
何を見て、なぜその方法を選んだかを確認します。指導者の助言と本人の判断を分けます。
対話で点検する
追加質問に合わせて説明を変えられるか確認します。暗記した一文を繰り返す場合は、根拠へ戻ります。
「筑波で競技を続けたい」の先に、学びたい内容を置く
競技を続けたいという希望は大切ですが、それだけで大学で学ぶ理由の説明が完了するわけではありません。体育専門学群の教育内容を調べ、自分の競技経験からどのような問いを深めたいのかを考えます。授業や研究の方法とのつながりを説明してください。
例えば、運動の教え方に関心がある場合、よい言葉を覚えたいという希望から、相手の経験や理解によって説明の効果がどう変わるかという問いへ進められます。現在は十分に調べられないことを、大学でどのように学びたいかを示します。
特定の教員や授業の名前を挙げる場合は、現在の公式情報を確認します。その教員の指導を必ず受けられる、希望する研究室へ必ず入れるといった保証はできません。名前の数より、自分に必要な知識や方法との関係を説明することが重要です。
面接の最後まで、競技実績の大きさだけで自分を説明しようとしないでください。どんな課題に向き合い、周囲から学び、大学で何を確かめたいのかを自分の言葉にします。学ぶ内容を具体化すると、競技の将来像も考えやすくなります。
推薦入試の実技は、16種目から出願時に1種目を選ぶ
選べる運動種目を、競技名や種目記号まで確認する
2027年度推薦入試の体育専門学群の実技検査は、指定の16種目から1種目を選びます。出願時に選択し、出願後は変更できません。芸術専門学群の実技の選び方や、別の選抜の条件を混ぜないようにしてください。
選択できるのは、B体操競技、Cダンス、D陸上競技、E水泳、Gハンドボール、Hバレーボール、Iバスケットボール、Jサッカー、Kラグビー、L硬式野球、Mテニス(硬式)、N卓球、Oバドミントン、P柔道、Q剣道、R弓道です。記号にFがないことを、入力漏れと判断しないでください。
例えば、テニスは硬式と明記されています。自分が行っている競技の通称だけで判断せず、要項に書かれた選択肢を確認します。陸上競技の詳しい種目や実施上の条件についても、体育実技検査票と種目別の説明を読み合わせてください。
実技では、基礎的な技能や応用的な技能に加え、申告された運動特技の実績の妥当性も確認するという説明です。大会成績の証明と、当日の実技を別々の準備として管理しながら、両方に矛盾がないようにします。
自分の得意な運動種目がない場合も、勝手に選考内容を決めない
要項には、得意な運動種目が実技の対象にないため別の種目を選ばざるを得ない場合、その得意な運動種目について追加面接を行うという説明があります。また、必要に応じて追加面接を行う場合もあります。追加面接があるから実技を受けなくてよい、と考えてはいけません。
例えば、自分の競技が16種目に含まれていない場合、まず選択可能な種目を確認し、高校や指導者へ安全に対応できるか相談します。大学に確認すべき点があるときは、競技名、出願する方式、要項の該当箇所を整理して問い合わせます。
慣れていない運動を短期間で無理に習得しようとすると、受験準備そのものが続けられなくなるおそれがあります。練習の内容や負荷は、本人の状態を把握する指導者などと判断してください。この記事では、個人の状態を見ない練習量や身体への負荷を指定しません。
得意な運動種目についての説明は、実績の紹介だけにしないようにします。技術や判断の特徴、自分が工夫した点、改善が必要な点を言葉で説明します。ただし、大学が公表していない追加面接の質問や配点を、決まったものとして準備しないでください。
出願時に確認する
16種目から選ぶ1種目と種目記号を確認します。自分の競技名に似ているだけで選ばず、正式な指定を読みます。
指導者と確認する
実施内容に対応する技能、安全面、必要な用具を確認します。無理な短期練習ではなく、状態に合った準備を考えます。
当日に確認する
集合、実技の進行、移動、許可される準備運動の場所を確認します。受験票や大学の掲示・指示に従います。
服装や用具は、普段の大会の持ち物だけで済ませない
実技に適した服装や用具に加え、体育館用の靴、グラウンド用の靴、袋など、要項の携行品を確認します。普段の競技会では必要ない物でも、大学の試験では移動や会場の使用方法に合わせた指定があります。前日ではなく、余裕を持って一覧にしてください。
2027年度は、バレーボール、バスケットボール、硬式野球、テニス(硬式)、卓球、バドミントンについて、縦15センチ・横20センチの白布に受験番号を書き、背中に縫い付ける指定があります。対象種目を確認し、番号が分かる時期と準備する時間を予定に入れます。
陸上競技では、靴について当該年度の競技規則に関する指定を確認します。棒高跳のポールは持参や事前発送に関する案内があり、投てき用具は大学が用意するという説明です。すべて自分で持参する、すべて会場にある、という一括した判断は避けましょう。
実技会場以外での運動など、危険につながる行動を自己判断で行わないことも大切です。準備運動は大学が指定する時間や場所に従います。実技の内容を確認する作業と、当日の安全な行動を確認する作業は、どちらも受験準備に含まれます。
健康状態調査票と精密健診は、対象者と手順を取り違えない
精密健診は、全員が同じ内容を受けるという説明ではない
体育専門学群では健康状態調査票を提出し、その内容に基づいて必要と認められた受験者に精密健診を行います。全員が必ず精密健診を受ける、と読み替えないでください。一方、自分では不要と思っていても、大学から対象者として案内された場合は指示に従います。
2027年度の時間割では、11月26日の小論文後に精密健診の時間が設けられています。必要な受験者には再健診を行う場合もあります。自分が対象か、どこへ移動するか、何を持参するかは、大学の案内で確認してください。
例えば、実技の準備を優先するあまり、健診に関する掲示や集合の連絡を見落とすことがないようにします。試験当日の予定表には、自分に必要な手続きを追加できる余白を残します。昼食や移動も、指定された集合時間を守れるように考えましょう。
健康状態調査票に記載する内容は、本人の状態を正確に確認して記入します。合否が心配だからといって、必要な情報を意図的に省くことはできません。記入に迷う医療上の内容は、保護者や医療機関など、確認できる相手へ相談してください。
けがや体調変化が起きたときは、受験条件を自分で変更しない
出願後にけがなどが起きた場合、受験できる内容や配慮の扱いを自分で判断してはいけません。大学へ状況を連絡し、必要な手続きや提出物を確認します。受験するかどうかや身体への負担については、本人の状態を把握する医療職や指導者とも相談してください。
例えば、実技が難しくなったので別の種目へ変更できるはずだ、と考えるのは危険です。出願後の実技種目変更を認める制度ではありません。例外や対応の可否を記事から推測するのではなく、大学の指示を受ける必要があります。
2027年度推薦入試の受験上の配慮に関する事前相談期限は10月1日です。期限後に新たな事情が生じた場合も、放置せず速やかに大学へ相談してください。期限が過ぎていることと、連絡しなくてよいことは同じではありません。
普段から、受験年度、出願方式、受験番号、連絡先、要項の該当箇所を一緒に管理しておくと、必要な相談を具体的に行えます。高校や保護者にも、緊急時にどこへ連絡するかを共有しておきましょう。
記入前の確認
健康状態調査票の質問を読み、必要な事実を確認します。曖昧な記憶で決めず、確認できる相手に尋ねます。
大学からの案内の確認
精密健診や再健診の対象、集合、場所を確認します。全員に同じ手続きがあると思い込まないようにします。
状態が変わった場合
大学へ速やかに連絡し、受験上の手続きを確認します。身体の状態については医療職などの助言を受けます。
英語資格は、推薦入試の出願条件と評価資料を分けて扱う
体育専門学群では、英語資格の提出は全員必須の出願条件ではない
2027年度推薦入試では、体育専門学群について英語資格を全員必須の出願条件とはしていません。一方、所定の英語資格があれば、一定水準以上の成績を総合評価へ反映する仕組みがあります。資格が不要という一言で、評価資料としての役割まで消してはいけません。
体育専門学群で基準となるのは、言語の習熟度を示す共通基準のB1以上に相当する所定の成績です。他学類のB2やC1などの基準を、そのまま体育専門学群へ持ち込まないでください。制度全体の表と、学群別の適用を合わせて読む必要があります。
例えば、英検なら級名だけでなく、要項で扱う4技能の成績を確認します。取得した資格の名称を見て判断せず、受験形式、成績証明書、有効期限なども照合します。条件を満たす資料がある場合は、学校の書類準備と同じ時期に確認しましょう。
資格を取ることだけに時間を使い、小論文や面接の準備が止まるのも避けたいところです。すでにある成績を使えるかを先に調べ、その後の学習の優先順位を考えます。英語を学ぶ意味と、出願時に成績を提出する手続きは分けて管理します。
成績の種類や証明方法が合わなければ、得点だけでは判断できない
要項には、ケンブリッジ英語検定、英検、GTEC、IELTS、TEAP、TOEFL、TOEICなどの所定の成績と換算の基準が示されています。試験名が同じでも、対象となる受験形式や技能の組み合わせを確認してください。必要な技能がそろっているかが重要です。
B1相当の下限は、ケンブリッジ英語検定140、英検CSE1950、GTEC930、IELTS Academic4.0、TEAP225です。TOEFL iBTは2026年1月20日以前の受験分が44、1月21日以降が3です。TOEICはL&Rの得点とS&Wの得点を2.5倍した値の合計で1150が基準です。いずれも指定の形式や証明方法を満たす必要があります。
特にTOEFLは、2026年1月21日以降の受験分について新しい得点尺度の説明があります。古い受験分の得点表だけで判断すると、基準を読み違える可能性があります。自分の受験日と成績表に対応する欄を確認しましょう。
提出は、要項で認められる原本や学校長が原本証明した写しなど、指定された方法で行います。手元の画面を印刷しただけでよいと考えず、発行に時間がかかる場合も予定へ入れます。複数の成績から好きな技能だけを勝手に組み合わせないでください。
例えば、学校へ原本証明を依頼するなら、原本と必要な写しを用意し、締切までの作業日数を確認します。成績が高くても、提出方法が合わなければ評価に使えるとは限りません。点数の確認と証明の確認を、一つずつ終えていきましょう。
公式の評価内容を「証明・判断・学び・表現・手続き」で点検する
合格の予測ではなく、次に行う作業を決める5つの観点です
ここでは、公式要項が示す書類や選考内容をもとに、準備の不足を見つけるための5つの観点を整理します。大学の採点表や合格判定ではありません。点数を付けて合格可能性を計算するのではなく、次に何を確認し、何を練習するかを決めるために使います。
第一は証明です。活動や実績が事実として確認できるか、本人の出場や役割まで分かるかを点検します。第二は判断です。そのとき何を見て、なぜ行動したかを説明できるかを確認します。大会結果の大きさだけでは、この二つは自動的にそろいません。
第三は学びです。競技経験から大学で確かめたい問いが生まれ、体育専門学群で学ぶ内容とつながっているかを考えます。第四は表現です。書類、論述、面接など、その方式の指定に合わせて説明できるかを確かめます。第五は手続きです。資格、書類、締切、当日の指示を確認します。
例えば、実績の証明がそろっていても、自分で考えた工夫を説明できなければ、判断の整理が必要です。面接で話せても、AC入試の自己推薦書に記録や根拠がないなら、文章としての説明を補う必要があります。得意な部分だけを磨き続けないようにしましょう。
証明と判断
大会や活動の事実、本人の役割、行動を選んだ理由を確認します。第三者の証明と本人の説明を混同しません。
学びと表現
競技経験から生まれた問いを大学の学びにつなげます。指定の書類、論述、対話で説明する練習をします。
手続きと安全
資格、期限、学校への依頼、当日の持ち物を確認します。身体の状態や実技に関する判断は、適切な相手と相談します。
AC入試と推薦入試では、同じ材料でも置く場所が異なる
AC入試では、自己推薦書を通して、自分が問題を見つけ解決へ向けて取り組んだ過程を説明します。競技実績は専用書類と証拠資料に整理します。推薦入試では、学校作成の調査書や競技実績資料と、小論文、面接、実技を組み合わせて選考します。
例えば、練習の記録を分析した経験がある場合、AC入試では目的、方法、考え直した過程を自己推薦書へ組み込めます。推薦入試では、その経験を面接で説明する準備につなげられます。ただし、指定されていない自主作成の報告書を自由に追加してよいという意味ではありません。
書類を作る前に、材料の一覧と提出先の一覧を別々に作ります。すべての材料を提出するのではなく、指定書類の役割に合うものを選びます。情報が多いほどよいと考えて不要な資料を追加すると、要項違反や読み取りにくさにつながります。
点検した結果は、具体的な作業へ変えてください。「面接が不安です」なら、どの経験をどの順番で説明すると止まるのかを確かめます。「証明が弱いです」なら、何の事実が確認できないのかを特定します。課題を小さく分けるほど、学校や専門家にも相談しやすくなります。
高1・高2・高3で役割を変え、競技と学習の記録を早く積み上げる
高校1年で優先したい準備|結果だけでなく考えたことを残す習慣を作る
早期に準備を始めるほど、競技経験を記録し、読書や調査で考えを深め、書き直す時間を確保できます。出願直前に過去の経験を思い出して文章へ変える方法では、判断の理由や小さな変化が抜けやすくなります。高1から日付のある記録を残すことを勧めます。
AC入試では、最近2年間またはそれ以上にわたる主体的で継続的な取り組みから問題解決能力を評価するという説明があります。高校生活の最後に文章だけを整えるのではなく、取り組みの過程を早くから残しておくことが重要です。活動の期間と、考えを深めた過程の両方を確認しましょう。
記録は長文でなくても構いません。今日の課題、行ったこと、分かったこと、次に確かめたいことを短く書きます。例えば、指導者から受けた助言を、自分はどう理解したかを書き添えるだけでも、後で学びの変化を追いやすくなります。
競技結果の資料も、その都度整理します。大会名、主催者、開催日、本人の出場、結果が確認できる公式記録を保管します。高校の部活動の写真だけでは、正式な大会名や出場が分からない場合があります。後から探しにくい資料を早く残しておきましょう。
学業も同時に大切にしてください。文章の要点を読む国語、資料を理解するための数学や理科、異なる情報へ接する英語などは、大学で学ぶ土台になります。競技を続けているから学校の学習を後回しにしてよい、という入試ではありません。
高校2年で優先したい準備|競技経験から問いを絞り、方式の条件を比較する
高2では、活動の記録を見返し、繰り返し気になっている課題を探します。技術、指導、健康、チーム運営、地域の運動機会など、関心の方向を言葉にしてください。その問いが、体育専門学群のどのような学びにつながるかを調べます。
例えば、同じ説明でも理解しやすい人と難しい人がいると気づいたら、本人の経験、言葉の選び方、練習環境など、関係しそうな条件を分けて考えます。最初から答えを決めず、何を調べれば判断できるかを考えることが大切です。
AC入試を考えるなら、自己推薦書の短い下書きを作り、問題と方法がつながるか確認します。推薦入試を考えるなら、競技実績の条件、学校からの推薦、実技の選択肢を確認します。方式名だけで比較せず、自分が必要な準備を具体的に並べてください。
高2の夏以降から始める場合は、活動や調査を試して見直す時間が限られていくことを意識します。焦って実績の数を増やすより、現在の経験で説明できることと、不足していることを分けます。学校や指導者に早く相談し、自分だけでは決められない手続きを確認しましょう。
高1の重点
学業の土台を作り、競技や活動の事実と考えを日付付きで記録します。結果資料をその都度保存します。
高2の重点
経験から問いを絞り、方式の条件を比較します。短い文章や説明を試して、足りない根拠を見つけます。
高3の重点
当該年度の要項を確認し、学校の依頼と本人の作業を分けます。提出と試験練習を逆算して管理します。
高校3年で優先したい準備|新しい活動を増やす前に条件と証明を点検する
高3から準備を始めると、調査を繰り返したり、文章を何度も見直したりする時間が少なくなります。短期間でも問題ないと考えず、まず出願条件と現在の資料を照合してください。条件を確認しないまま書類を仕上げても、出願できなければ使えません。
次に、学校へ依頼する作業と、本人が進める作業を分けます。例えば、推薦書や運動特技調査書の作成は、学校側の確認や作業が必要です。先生に頼む日を提出期限に合わせるのではなく、内容を確認し直す時間も含めて逆算します。
本人の作業は、書類の下書き、証拠資料の整理、論述や面接の練習、当日の確認に分けます。AC入試と推薦入試では、その順序や負担が異なります。すべてを同じ週にまとめず、他の人の作業を待つ必要があるものから早く依頼しましょう。
出願後も、受験票、合格発表、入学手続きの確認が残ります。受験が終わったら連絡を見なくなることがないよう、大学のマイページや案内を確認する日を予定へ入れます。合格通知の確認と、入学手続きの完了は別の作業です。
学校や指導者に頼むことと、専門的な添削で確かめることを分ける
事実の証明は、経験を確認できる相手へ早く相談する
学校の成績、卒業見込み、推薦に関する手続きは、高校で確認する事項です。競技実績については、公式記録や本人の出場を確認できる資料をそろえます。作文の上手な人に相談することと、事実を証明できる相手に確認することは異なります。
例えば、チームの大会結果しか残っていない場合、本人の出場が分かる記録を探す必要があります。指導者に相談するときは、大会名、日付、本人の役割、必要な証明事項をまとめます。「推薦に使いたいです」だけでは、何を確認してもらうのかが伝わりにくくなります。
保護者には、日程や費用、移動、用具の準備など、本人の学習を支える部分を共有できます。ただし、本人が説明する文章を家族が代わりに作ることは避けてください。経験の確認、文章の作成、学校の証明という役割を分けると、責任の所在も明確になります。
添削は、言葉のきれいさより評価内容とのつながりを確認する
専門的な添削では、文章が自然かだけでなく、公式に示された評価内容へ答えているかを確かめます。AC入試なら、問題を見つけた理由や方法、本人の判断、学びの変化が読み取れるかが重要です。推薦入試なら、小論文の読み取りや理由の説明などを具体的に確認します。
例えば、「もっと積極性を出しましょう」という指摘だけでは、直す場所が分かりません。「どの段落で本人の判断が見えないか」「どの事実が主張を支えていないか」と聞き、修正する理由を理解してください。評価を受けるたびに文章の印象だけを変える方法は避けます。
模擬面接でも、姿勢や挨拶だけでなく、追加質問への対応や根拠の説明を見てもらいます。話が長くなる原因が、情報の多さなのか、結論が決まっていないことなのかを分けます。本人が次回の練習で改善できる形の助言が必要です。
外部の支援を受けても、出願内容の事実確認や最終的な説明は本人が担います。理解していない研究内容や、行っていない活動を付け加えることはできません。添削後の文章を自分の言葉で説明できるか、毎回確かめてください。
高校で確認すること
卒業や成績、推薦人数、校内の締切、学校作成書類を確認します。必要な証拠をそろえて早く依頼します。
指導者と確認すること
本人の競技経験や役割、実績の資料、実技準備や安全面を確認します。結果だけでなく過程も振り返ります。
専門的な添削で確認すること
書類の問いとのずれ、根拠不足、論述の読み取り、面接の追加質問への対応を具体的に点検します。
筑波大学体育専門学群の方式を選び、今週の確認事項を決める
体育専門学群を推薦・総合型選抜で目指すなら、AC入試と推薦入試の条件や選考を分けて確認することが出発点です。競技実績の証明、自分の判断の説明、大学で学びたい問いは共通して大切ですが、提出書類の役割や当日の試験は同じではありません。
2027年度は、AC入試の出願が終了し、体育専門学群の第2次選考は10月19日です。推薦入試は10月23日から登録が始まり、郵送書類は11月9日必着です。出願する方は高校の手続きと本人の準備を照合し、次年度以降の方は自分の入学年度の要項が出たら条件を更新してください。
例えば、今週は「競技実績の条件を確認する」「本人の出場が分かる資料を整理する」「大学で学びたい問いを一文にする」という3つに絞れます。すでに出願済みなら、提出した書類の控えを使い、判断の理由や学びを説明する練習へ進みましょう。
条件を確認する
受験年度、卒業時期、推薦の条件、競技実績、必要書類を確認します。本人だけでは判断できない点は学校や大学へ照会します。
経験を整理する
大会成績、本人の役割、取り組みの記録を分けます。事実、考えたこと、今後の計画を混ぜずに残します。
次の準備を選ぶ
AC入試の書類・口述、推薦入試の小論文・面接・実技について、現在不足している作業を一つずつ決めます。
方式の選び方や書類の方向が定まらない場合は、成績、競技実績、活動記録、下書きをもとに受験相談で整理できます。マナビライトの受験相談へ進む前に、希望する入学年度と学びたい内容、確認済みの条件をまとめると、相談したい点を伝えやすくなります。
- AC入試と推薦入試の条件について、大学や高校へ追加確認する必要がある項目です。
- 競技経験から生まれた問いを、体育専門学群での学びや提出書類へつなげる方向性です。
- 書類、小論文、面接などの準備について、出願や試験までに優先する課題です。
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